僕の心のヤバイやつ (10) 特装版 4月8日発売!
夏! 海! 青春!
:: 2014/12/22 月曜日::

■[ラノベ]はてなー向け短編も収録!「人類は衰退しました 平常運転」

人類は衰退しました 平常運転 (ガガガ文庫)
著者/訳者:田中 ロミオ
出版社:小学館( 2014-12-18 )

絵師サイト:FRAGILE

Kindle版:人類は衰退しました 平常運転

この本は本編が完結した「人類は衰退しました」のアフター短編集です。
月から帰還して世界を色々と巡ったりする私が、
行く先々で立ち寄った村々のことの短編だったり、
くすのきの里でのちょっとした妖精事件のお話だったりします。

それにしても妖精さんたちはワーカホリック気味というか、
ブラック企業が大好きなためにブラックジョークが炸裂しまくりでしたね。
下請けを潰し、取っ替え引っ替えして利益を出す企業とか笑いたいけど笑えない…
でも「チーフアイランド・コーサク」には笑いました。
その要約も的確すぎて更に笑わされました。(笑

今回の短編集で一番気になったのはビキニアーマーな私…
ではなくて「三つの村における需要と供給とそれ以外の何か」でしょうか。
衣食住が満たされたジャングル村の人が承認欲求を満たすために本を書き、
物資を渡す代わりに引き篭もりのインドア村の人に読んでもらってレビューして貰い
その橋渡しを宅配業のカーゴ村の人に委託する、という素晴らしくエコな駄サイクル。
承認欲求を渇望する村人が他人の作品をディスりまくる姿とか、
まるではてな村奇譚のようでした。
いやー、クレイジーで気持ち悪いですねー

それにしてもこれで本当に終わりなんだと思うと寂しいですね。
イラストの使い方が絵本を彷彿とさせる面白さでしたし、
妖精さんのお陰でマイルドになったブラックジョークも好きでしたので。

新作はまた違った剣と魔法のファンタジーという今流行りの要素が入った、
パックが出ている時のベルセルクくらいのファンタジー風味みたいですけど、
田中ロミオ作品というだけで期待出来ますので楽しみです。

:: 2014/8/26 火曜日::

■[ラノベ]空に融け合う英雄たち「とある飛空士への誓約」6巻

第二部完! そして最終章の第三部へ…

同じ釜の飯を食った仲間と敵味方の陣営に分かれ、
戦闘機に乗り、本気の殺し合いをしないといけないという、
戦争という狂騒に翻弄されるエリアドールの7人が切ない…!
特にイリアと清顕はお互い告白はしていないけれど、
殆ど恋人なだけに切なさが半端ないです。

今回の帝国と連邦の戦争はそのまんまアメリカと日本の太平洋戦争がモデルですね。
連邦の国家が国民の命と財産を消費する異常な戦争や、
首都に住む無辜の民を虐殺する悪魔の所業とか、
東京大空襲そのまんまですからね…
ホント帝国はやりたい放題だな…

見知らぬ帝国の兵隊相手なら冷静に撃墜出来たけど、
イリア相手だと土壇場になっても躊躇しちゃうのは清顕らしい甘さでしたね。
でも、そんな清顕から甘さを拭い去るほどに空襲は鬼畜なんだなぁ…
清顕が同僚のリュウに殴られた時は、リュウの戦果のこともあり、
ちょっとリュウのことが嫌いになりましたが、
彼の遺言を聞くと、ちゃんと清顕の実力を認めていたことがわかりスッキリしました。

イリアと清顕の最新鋭の機体を駆りながら戦いは物理を超え、
どこか精神的な所にあったようですが、それもむべなるかな、と思いました。
二人とも限界ギリギリまで鍛えあげて戦ってたもんなぁ…
だからこそ、この結果は有りかなぁ、と思います。
正直、ちょっとご都合主義かな、とも思いますが。

それと、ニナの方ですが…
カルエルのために王にまでなったけど、
その透明な笑顔が今後どれだけ曇ることになるかと思うと心配でなりません。
作中で「世界を支配する残酷な神~」とか出てきたけど、
ホント、作者の犬村小六さんは鬼ですよね。
もうちょっと、みんなに優しくしても良いと思います。(笑

:: 2014/6/22 日曜日::

■[ラノベ]もういいかい?「ケモノガリ」8巻

ケモノガリ 8 (ガガガ文庫)
著者/訳者:東出 祐一郎
出版社:小学館( 2014-06-18 )
作者サイト:From dusk till dawn of the dead
作者twitter:東出祐一郎 (Higashide_Yu)さんはTwitterを使っています

Kindle版:ケモノガリ 1
Kindle版:ケモノガリ 2
Kindle版:ケモノガリ 3

Kindle版:ケモノガリ 6
Kindle版:ケモノガリ 7
Kindle版:ケモノガリ 8

娯楽で人を狩る組織「クラブ」と「クラブ」を狩るケモノガリの決着がつくクライマックス!

シャーリーさんマジ勝ち組…(笑
「クラブ」との戦いも何度も綱渡りをするような接戦だったけど、
目標は達せた上にちゃっかりと妊娠して子供も出来るという、
作中のヒロインの中でも随一の勝ち組だと思います。
流石はCIAやで…!(CIA関係ない

楼樹とアストライアとの戦いは正に激戦で読み応えありましたね。
お互いを高め合う戦いと言えば聞こえは良いですが、
それがただ純粋にお互いを殺すために磨かれて削ぎ落とされていくというのが、
表現はまっすぐですが、在り方はいびつだったような気がします。

それにしても最後に二人を分けたのがあやなの存在かー
というか、あやなさんマジ最強伝説…
あやなに掛かったら最初にして最後の聖父”虚空”も形無しですね…
腕力的には最弱に近いけど、心の強さが半端ないですね、あやなさん。

これで長かった「ケモノガリ」もついに完結かー
正直1巻の時は一冊で完結するもんだと思ったので、
続いた時はどうなるのか心配だったんですが、
綺麗に終わって良かったです。
ちゃんとシャテアも生き残ったみたいですしね。
実はこれが一番ほっとした要素だったりします。(笑

:: 2014/6/20 金曜日::

■[ラノベ]わたしを月に連れてって「人類は衰退しました」9巻

人類は衰退しました 9 (ガガガ文庫)
著者/訳者:田中 ロミオ
出版社:小学館( 2014-06-18 )
絵師サイト:FRAGILE

Kindle版:人類は衰退しました 1
Kindle版:人類は衰退しました 2
Kindle版:人類は衰退しました 3

Kindle版:人類は衰退しました 7
Kindle版:人類は衰退しました 8
Kindle版:人類は衰退しました 9

まさかの本編完結!

でもこの後も短篇集は出るっぽいよ?
とはいえ本編は完結しましたよ、びっくりですよ。
月で行方不明になったおじいさんを探しに「わたし」が月に行き、
そこで人類と妖精さんの歴史と真実を知り、
「わたしは」一つ成長していくという感じで面白かったです。

というかゆるふわな文体とイラストで誤魔化されそうになりますが、
今まで以上にガッツリとSFでしたね!
軌道エレベーターから月面都市と結構細かいトコまで作りこまれていて、
田中ロミオの奥深さを今一度痛感した次第です。

というか「位置力高い系機械」とかゆるふわ系の語彙でありながら、
割りと理系な教養が必要なトコが良いですよね。
ある意味SF知らない人には良い作品だったのかなぁ。
と、完結した今更ながらに思いました。

しかし次の短編集は今までの特典小説の入るかもなのですか。
BDとか買ってないから特典小説持ってない系読者なので、
個人的には凄く嬉しいんですが、持ってる人はちょっと複雑かもですね。
個人的には凄く嬉しいんですが!(チラッチラッ

:: 2014/3/21 金曜日::

■[ラノベ]狂った時代の気高き友情「とある飛空士への誓約」5

読む前に作者がこんなこと言ってたから不穏でならなかったんですが、
そんなにヒドイことにならなくて良かったですよ。
ただ、確かに「恋歌」の余韻が別のモノになるのは確かなので、
アニメから入った人とかは若干ショックを受けるかも…

セントヴォルト帝国と秋津連邦が戦端を開いたために、
秋津人である清顕とかぐらは軍警察に拘束されてしまった4巻ラスト。
この5巻では「エリアドールの七人」がそれぞれの思惑で二人を解放するため、
協力し、策動していく展開になっています。

それにしてもこの5巻でのバルタザールは良いですよね! ホント!
セシル相手だと殆どコメディ要員にしか見えない。(笑
自分が優秀だと自負していて、実際その通りなんだけど、
それ故に他人を見下していることがその相手に筒抜けなのを見抜けてないのが笑えます。
それでも自分が冷血だと自覚しているのに、実際はその通りではなく、
それ故にセシルの信頼を勝ち取り、物語が大きく動いていくのが面白いです。
バルタザールは人間としての魅力が格段に上がったよなぁ…

そんなバルタザールの可愛い所を見抜いていたのがかぐらで、
そんなかぐらのことをバルタザールも大切にしていたのが判って良かったです。
互いを思い合う二人には是非幸せになってもらいたいんだけど、時代は戦争が不可避であり、
二人が殺し合わなければならないのが辛くてたまらないです。
それは清顕とイリアに対してもそうで…
多分、セントヴォルト帝国と秋津連邦が戦争すること自体も、
ウラノスの暗躍のせいだと思われるので余計に辛いです。

その全ての元凶であるウラノスですが、
王位継承問題にニナが絡んでくることは意外でしたが、
一番意外だったのはアリーメンが出てきたことでした。(笑
ミオもそうひどい扱いを受けてないっぽいのでちょっと安心しましたが、
やっぱりあのラストがなぁ…
何とか恋歌ともどもハッピーエンドに落ち着いて欲しい所なんですが…
はたしてどうなるのか…
作者の今までの前科が前科だけに心配でなりませんね。(笑

:: 2014/3/19 水曜日::

■[ラノベ]おそるべき子猫「コップクラフト DORAGNET MIRAGE RELOADED」4巻

洋上に島と一緒に剣と魔法の異世界レト・セマーニと繋がるミラージュ・ゲートが現れた地球を舞台に、
フルメタの賀東招二が送るアメリカドラマ風ライトノベルの4巻!
「フルメタアナザー」の刊行や「甘城ブリリアントパーク」もアニメ化するしで、
忙しいからこっちまで手が回らないかと思ったらそうでもなかったですね。
まぁ、ちょっと短めですけど。

今回はシリアスな話ではなく、コメディ回です。
ティラナがセマーニからの密輸品を調べていたら、
うっかり飼い猫のクロイと心が入れ替わってしまって始まる、
セシルまで巻き込んだドタバタ騒動が今回のお話です。

正直マトバも刑事観察眼もあるだろうに、朝のティラナとクロイを見てなんで気付かないんだよ!
とヤキモキというか若干イライラしながら読んでたんですが、
ラストでのちょっとした独白を聞いてあっさりと納得してしまうだけでなく、
ちょっとニヤニヤしちゃうまでになっちゃいました。(笑
何だよー、結構初心というか可愛いじゃないかマトバってば。

それと同僚のゴドノフが風紀班に配属になるまでの短編や、
オニールによるティラナへのインタビュー短編も収録しています。
というかティラナって地球年齢で20歳前後みたいな話だったけど、
いつの間にかさらに年齢下がってないっすかね!
いや、良いんですけども。

それにしてもティラナも災難だったけど、元を正せば自業自得とも言えなくも…
読者的には村田蓮爾さんによる妖艶なティラナと恥じらうティラナの両方を拝めたので、
大変ありがたがったのですが。(笑
あ、一番悲惨だったのはセシルだよね。
彼女は単に巻き込まれただけであんな目に遭うんだから…

それにしてもアメリカンな雰囲気が漂いまくる作品なので、
いくらティラナが可愛いところを見せまくってくれるとはいえ、
正直、普通のライトノベルレーベルだと浮きまくると思うのですが、
ガガガ文庫だと有りだと思えるから不思議です。
「甘城ブリリアントパーク」で忙しいとは思いますが、
せめて年に1冊くらいのペースで出していただきたいところであります。

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