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夏! 海! 青春!
:: 2012/5/13 日曜日::

■[ラノベ]クラシックの楽聖がこんなに美少女なわけがない「楽聖少女」1巻

楽聖少女 (電撃文庫)
著者/訳者:杉井 光
出版社:アスキー・メディアワークス( 2012-05-10 )
文庫 ( 392 ページ )
作者サイト:杉井光・公式サイト NEET TEEN
作者twitter:岸田メル (mellco) on Twitter
絵師サイト:迷子通信
絵師twitter:岸田メル (mellco) on Twitter

杉井光がまたもや新シリーズ!
幾ら多作だとはいえ、同レーベルでは「神様のメモ帳」が未完なのに!?
と思わざるを得ない訳ですが、アニメ化の出来を考えると「見切りを付けたのかなぁ…」
などと不安にならざるをえなかったり。

今度の新シリーズは「さよならピアナソナタ」と同じ音楽をテーマにしたものですが、
現代の高校生が悪魔メフィストフェレス(美人)に19世紀の欧州にゲーテとして連れ去られるという展開。
何故か舞台は史実より高度に発達した異世界っぽいトコロで、
どうしてか若返ったことも周囲に普通に受け入れられながら、
何がどうなったのか出会ったロリの入った美少女が楽聖ベートーヴェンで…
と、何だか異世界転生で時代逆行というWeb小説にありがちな展開でありながら、
音楽ネタも盛り込まれているという、何とも複雑怪奇な内容になっています。

とはいえ、杉井光作品ですので音楽に関するネタとかも凄くよく出来ていますし、
何よりヒロインであるベートーヴェンのキャラクターが勝ち気で才気溢れながら、
性的な知識は凄く薄弱という凄く杉井光らしいものがある上に、
主人公がツッコミ入れまくりだったりするんですよね!
いやもう、本当に杉井光作品のテンプレートそのまんまだな!

それでいて飽きがこないのも何とも杉井光作品らしいのですが、
今回はクラシック音楽の巨匠だったりハプスブルク家に喧嘩売ってるのかと思うネタもあったりと、
いつもよりかなり笑わせに来ているなぁ、と思わせられます。
特に「はいッどぉおおおおおおおんッ!」のトコロは、
正直言って「口惜しい…、でも爆笑しちゃう…!(笑」ってな感じで笑い転げましたね!
くそぅ、こんなネタ笑ったのは「のだめカンタービレ」8巻でカイ・ドゥーンの登場時に、
描き文字で「ドゥーン」とあった時以来の笑撃ですよ…!(判りにくい例え

まぁ、何にしても問題作でありつつも面白く笑えて、そして何よりも萌えられる作品でした。
今後も続刊が出ることを期待したいのですが…
何とか「神様のメモ帳」も完結まで持って行って欲しいですね…

:: 2012/4/5 木曜日::

■[ラノベ]新ヒロイン(?)登場!「生徒会探偵キリカ」2巻

相変わらず杉井光は杉井光だなぁ、と思わずにはいられない内容なんですが、
それでもマンネリ感がなく飽きさせないのも杉井光なんですよね。
素直じゃないけど好意が透けて見えるヒロイン勢とそれに気付かないほどに主人公は鈍感なんだけど、
いざとなったら凄い発想でもって事態を好転させるというワンパターンなのに、何故か飽きない。
最早水戸黄門的な黄金パターンになってきているのかもしれない…

生徒会予算8億円を詐欺的な手法で見事倍増させたひかげは、
色んなトコで詐欺師として認識されるという日々なんだけど、何故か中一の薫に慕われることに。
どう見ても美少女なんだけど、朱鷺子さんのという薫に懐かれて、
それにキリカが危機感を持つという中々にニヤニヤできる展開が素晴らしいですね!

そして今回は薫が色んな意味で大活躍でしたね。
序盤の生徒会探偵編ではちょい役かと思ったけど、
後半の文化祭実行委員編ではどんどんウェイトを占めてきて、
ラストではついにひかげの隣のポジションをゲットですからね!
いやー、心中穏やかでなくなったキリカの次回以降のリアクションが楽しみっすなー

しかしさり気にひかげとキリカが狐徹と本気で戦うことが暗示されたりと、
中々に先の展開が気になったりはしますが、
個人的にはそろそろ神様のメモ帳の続きが読みたかったりするのですが…
うーん、やっぱりあのアニメ化がまずかったのかなー…
先生…、アリスにペロペロしたいです…

:: 2011/12/15 木曜日::

■[ラノベ]生徒会予算8億円の生徒会会計「生徒会探偵キリカ」1巻

新しいレーベルとはいえ、竹井10日さんが竹井10日さんだったように、
「生徒会探偵キリカ」も杉井光さんらしい作品でした。

タイトルに探偵とありますが、ミステリー的な要素はほぼ皆無。
主題はむしろボーイミーツガールの青春モノです。
電撃文庫から出している似たシチュの「神様のメモ帳」から探偵要素をかなり差っ引いて、
その代わり主人公の周りの男成分を女成分に置き換えた形になっています。
「がをられ」といい、あざとい、流石講談社ハーレムラノベ文庫あざとい。

物語は何でもできる姉と比べられるのが嫌で寮制がある事以外下調べしなかった牧村ひかげが、
中高一貫の8000人という巨大学園、白樹台学園の高等部に編入することから始まります。
色々な思惑があって生徒会総務執行部に入ることになった牧村が、
一般生徒からライオンに例えられる生徒会長の天王寺狐徹(女性)や、
見た目と言動はお嬢様だけど腹黒で牧村姉弟大好きな副会長の竹内美園、
監査委員長の関西弁キャラの久米田郁乃に、
「他人の話は聞いているがぺしゃんこにする」中央議会議長の神林朱鷺子と、
濃すぎる面子の中で、8億円の予算を預かる生徒会会計にして、
会計室に引き篭っている生徒会探偵の聖橋キリカのお手伝いに任じられることに。

濃いキャラクターが次々と出てきて生徒会探偵として導入が「起」
キリカ生徒会会計と探偵としての仕事が垣間見え、牧村の詐欺師の才能が開花する「承」
キリカの父が理事として横槍を入れてきて事態が急変する「転」
そして牧村がトンデモナイ案を捻り出して濃いキャラが奮闘して強引に一件落着させる「結」
と、すらすら読みやすい構造になっていて、更に杉井光さんの文体らしく面白いです。
というか相変わらず主人公が詐欺師で女心に鈍くてツッコミ体質だよなぁ。(笑

作風的には同作者の「神様のメモ帳」と似通ってますが、
あちらより軽妙に出来ているので心がえぐられるような描写は(今のところ)少ないです。
キャラクターもおっさんや男率が低く見目麗しい女性ばかりなので、
杉井光作品初心者向けとも言えましょう。
創刊したばかりのレーベルですが、非常に手堅い作品だと思いますので、
読んで損はないと思いますので試しに読んで見ることをオススメします。

:: 2011/9/11 日曜日::

■[ラノベ]終わってなかった事件を終わらせる事件「神様のメモ帳」8巻

神様のメモ帳 8 (電撃文庫 す 9-16)
著者/訳者:杉井 光
出版社:アスキー・メディアワークス( 2011-09-10 )
文庫 ( 333 ページ )
作者サイト:杉井光・公式サイト NEET TEEN
作者twitter:杉井光 (hikarus225)はTwitterを使っています
絵師サイト:迷子通信
絵師twitter:岸田メル (mellco) on Twitter

声優さんの名演はともかく、流石はシエルにスパゲッティを食べさせた監督の神メモアニメですが、
原作は流石は杉井光のスピード&クオリティで面白いです。
しかし今回は原作1巻を思いっきり下敷きにした内容なので、
それを改悪したアニメしか知らなかったら全く意味不明になりそうなのがネックですね。
いないと思いますが、アニメonlyな人がいきなりこの8巻を読むのはお勧めしません。

新宿の雀荘荒らしの雀熊調査を四代目から依頼された鳴海が出会った、
初っ端からトリプル役満をあがる関西人はなんと雛村三代目。
金が全てのヤクザ者な三代目と四代目の仁義容赦なき諍いを、
カイジ並のイカサマでくぐり抜けたと思ったら、実は雀熊のイカサマは、
かつて彩夏を襲った悲劇のドラッグ、エンジェル・フィックスと関係していて、
その事件の真相と彩夏を巡り、鳴海と四代目の仲に亀裂が入って…

ヤクザ、賭け麻雀、ドラッグ、援助交際と相変わらず高校生らしくない事件ばかりの鳴海ですが、
今回はイカサマ以外だとヘタレなトコが多く見られた気がしたなぁ。
まぁ、鳴海は彩夏関連だとトラウマ刺激されるってのが理由なんだろうけど。
その彩夏本人が一人の人間として自立しているのが明示されたから、
今後は精神的にもあの事件から一歩踏み出せるようになるのではないでしょうか。

そんな鳴海だけど、1巻の頃から明らかに成長してるのはツッコミ能力ですよね。(笑
本場関西人の雛村三代目も認めるツッコミっぷりは主人公の貫禄が出てましたよ!
アリス相手に炸裂させる天然ジゴロといい、そういった方面では成長してますよねー
高校三年生に進学できるみたいだけど、果たして鳴海の将来はどうなるのか。
本命はアリスのヒモだと思うんだけど、実際どうなるんでしょうね。(笑

:: 2011/7/20 水曜日::

■[ラノベ]アイドルとホームレスの漸近線「神様のメモ帳」7巻

神様のメモ帳 7 (電撃文庫 す 9-15)
著者/訳者:杉井 光
出版社:アスキー・メディアワークス( 2011-07-08 )
文庫 ( 345 ページ )
作者サイト:杉井光・公式サイト NEET TEEN
作者twitter:杉井光 (hikarus225)はTwitterを使っています
絵師サイト:迷子通信
絵師twitter:岸田メル (mellco) on Twitter

遂にアリスの可愛さが全国のお茶の間に届けられ始めた頃に7巻の発売。
久しぶりの1巻丸ごとの長編はどこかやるせない気持ちを抱かせられる、
哀切感が多分に含まれるホームレスとサバゲーとアイドルの物語。
少佐の過去も織り交ぜながら進む探偵の仕事は辛いモノがありました。

まぁ、それはそれとしてアリスの可愛さには拍車が掛かりまくりで、
天然ジゴロっぷりが師匠に鍛えられたせいか鳴海の台詞にキョドりまくりのアリスは、
もうとっととくっついちゃえよ、と言ってしまいたいくらいの愛らしさでした。
というか、鳴海が心配すぎて外出しまくりとか、引き籠もりニートだったはずなのに…、
アリスは本当に可愛いなぁ。

かつて夜逃げした父をホームレスの中に見付けた人気絶頂のアイドル夏月ユイの依頼で、
渋谷の公園でホームレスを纏める立場のギンジさんを訪ねることから始まった事件は、
ホームレス襲撃事件を起こす集団が絡むことで悲惨な結末を迎えることに…
帰る場所たるホームを失った人たちが望む、ただ一つのものを護るために起こった、
不可解な事件をニート探偵が悲しくも解き明かします。

それにしても普通の高校生と言い張っている鳴海ですが、
ヤクザと野球やったり、ドラッグやったり、チャイニーズマフィアと悶着起こしたり、
そんな波瀾万丈な生活を送っておきながらよく言えるモノだな、と。
しかも人気アイドルと割りと良い感じになってて流石はジゴロとしか。
彩夏やメオといった候補もいるけど、やっぱり本命はアリスなんだろうけど、
はてさてどうなることやらですね。

ちなみに今回の公園のモデルになったであろう渋谷の宮下公園に先日行ってきましたが、
確かにフットサルやクライミングの施設が充実しててリア充臭が漂ってましたね。
ただその真下では相変わらずホームレスの人たちがいるみたいですが。
こう言っては失礼でしょうけど、逞しいなぁ…

:: 2011/2/14 月曜日::

■[ラノベ]これは花田勝の物語「神様のメモ帳」6巻

神様のメモ帳〈6〉 (電撃文庫)
著者/訳者:杉井 光
出版社:アスキーメディアワークス( 2011-02-10 )
文庫 ( 383 ページ )
作者サイト:杉井光・公式サイト NEET TEEN
作者twitter:岸田メル (mellco) on Twitter
絵師サイト:迷子通信
絵師twitter:岸田メル (mellco) on Twitter

ミンさんが母方の実家である香港マフィアの跡目相続とそれに絡んだ婚約騒ぎで、
ヒロさんが本気でミンさんの婚約をぶち壊す話の「はなまるウエディング」
ヒロさんのヒモの先生であり、アリスの大叔父であるジゴロ先生に見込まれた、
天然ジゴロのナルミに降りかかる災難と詐欺師話術が見られる「ジゴロ先生、最後の授業」
今回はこの2本なんですが、前者がメインで後者は書き下ろしの短編となっていまして、
そのせいで350ページ前後というボリュームになっておりかなり読み応えがあります。

それにしてもミンさんの実父である花田勝は本当に凄い。
「はなまるウエディング」は冒頭で花田勝の物語と述べられていたけど、正直半信半疑でした。
ミンさんがヒロインポジションで、ヒロさんがヒモなのに本気で身体を張って頑張ってるし、
何よりいつも通りナルミの詐欺師じみた機転も全速回転してたというのに、
それすらも凌駕する花田勝の命懸けの愛情には感服させられました。
本当に、花田勝の物語でした。

それにしても本当にナルミってばジゴロだよなぁ。
お陰で天然ジゴロな台詞に赤面しまくりで動転しまくりなアリスを見られて眼福ですが、
それが彩夏やマオたちに発揮されないのは、それも天然故なのでしょうか。
しかし彩夏は日常を感じさせる癒しキャラだけど、ナルミにとっては傷口に塩かも。
まぁ、そこが面白いんですが。(笑

ヒロの師匠であるジゴロ先生にまで見込まれたナルミの明日はどっちなんでしょう。
ヒロにミンさんというオンリーワンの女性が出来たように、
ナルミにもオンリーワンの女性がそう遠くないうちに出来ると思うんですよね。
多分その女性はいつも身近に居て、不思議の国のアリスのコスプレが似合うと思うんだ。

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