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:: 2021/7/19 月曜日::

■[漫画]貴族院の始まり「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」」2巻

勝木光さんの本好き第四部コミカライズ2冊目です。
ローゼマインが貴族院に転移したところから始まるのですが、
寮に入ったところから建物の壮麗さに驚かされましたね。

3DCGで作られてるんでしょうけど、それにしたって凄い。
これだけで本好きの下剋上の世界観が伝わってきますね。

まずは寮監のヒルシュール先生が貴族院の説明をしてくれるんですが、
この時の図書館に関することを聞くローゼマインがとても可愛かったです。

貴族として表情を取り繕うことを身につけ始めたローゼマインですが、
本と図書館に関しては素直な心情が顔に出ているのが可愛いんですよね。

ただ、貴族としての作法ができることと、
貴族として正しいやり取りができることはイコールではないんですよね。
初対面の王族の挨拶の時点で色々とやらかしてしまうんだけど、
ローゼマインの常識と貴族の常識が違うので、
やらかしたことに本人だけが気付いてないんだよなぁ…w

原作は基本的にローゼマインの一人称で進むので、
こういった周囲の本音は短編集とかでしか見えにくいんですが、
それらの情報を全部取り込んだ上で描かれているのがとても良かったです。

そしてやらかすのはローゼマインだけではなく、ヴィルフリートがやらかしてしまうんですよね。
ローゼマインが図書館へ行くために一年生の座学合格を条件にしたら、
初日合格を目指して詰め込みスパルタ教育をすることになったんだけど、
その時にブレーキを掛けようとするヴィルフリートに迫るローゼマインには笑っちゃいましたねw

とても可愛いんだけど、すごく圧がある見せ方が上手い…!
暴走するローゼマインに巻き込まれるフィリーネたちが可哀想でした…w

巻末の描き下ろしはコルネリウス視点での短編コミカライズで、
この頃のハルトムートは本当に生意気だなぁ、と新鮮な気持ちになりました。
それと香月美夜さんの短編書き下ろしは1巻直後のフェルディナンド様のものでしたが、
フェルディナンド様らしい策謀の数々が知れて面白かったです。
それらを全て超越しちゃうローゼマインのこれからの行動を知っていると、更に面白かったですw

:: 2021/4/26 月曜日::

■[ラノベ]怠惰で愚かな王族の傲慢「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部 女神の化身 V」

王族の要望で星結びの儀式の神殿長の役割をすることになったローゼマインは、
領主会議中でも図書館地下書庫で翻訳作業に勤しむことになるんだけど、
そこにやってきたディートリンデを避けて図書館裏庭に出た先で祠を見つけ、
そこでツェント候補へ到る道筋へ辿り着いてしまい…

このV巻ではどうしても王族へのヘイトが溜まってしまいますね。
アナスタージウス王子はまだ謝ってくれましたし、
何よりエグランティーヌ第一主義なのはわかってたのでまだ割り切れますが、
エグランティーヌがちょっとね…

ローゼマインが憤懣やるかたないように漏らしていたように、
あれだけ貢献していても王族の論理で無理強いするとかね…
身近な争いを避けるためにエーレンフェストに圧力を掛けるとかヒドすぎです。
本社内での派閥争いに辟易したから支社に仕事を丸投げした上で、
有能なエースを引き抜きまくるようなもんですよ。
それに何も罪悪感を持ってないのが更にヒドい。

特にヘイトが溜まったのはジギスヴァルト王子ですね。
商人聖女ローゼマインとの話し合いでも傲慢なところが目立ちましたが、
巻末書き下ろしのアドルフィーネ視点の短編では更にその傲慢さが顕著でしたね。
狭い世界で生きてきて、そこから出てこなかった弊害なんでしょうが、
それにしたってこれはヒドいというか…
ヴィルフィリートとは違った困った所が目立つ王子様ですね…

商人聖女としてのローゼマインにやり込められていましたし、
私はWeb版読んでるのでこの先にちゃんと報いを受けるのは知っているので溜飲は下がりますが、
書籍版しか読んでない人にはキツいと思います。
書籍版でこの後スッキリする展開までは後2,3冊はかかると思いますので、
それまで耐えるか、積ん読にしておいて後で一気に読むかしかないと思いますね。
私のお勧めは我慢できずにWeb版を読むというものですね!w

それにしてもアドルフィーネ視点の短編やオルタンシア視点の短編を読んで痛感しましたけど、
どの登場人物も本当に色々と考えて動いてるんだなぁ…
この本好きの下剋上は飽くまでもマイン視点で見聞きしたことを綴っているだけで、
裏側には本当に色々な物語があるんだな、と感心することしきりです。

今回もハンネローレ様がフェルネスティーネ物語について語っている時のセリフから、
ダンケルフェルガー内でフェルネスティーネ=フェルディナンドという認識になってそうですよね。
そこに到るまでのダンケルフェルガー内での情報共有の話とかもあるんだろうなぁ…
いつか読んでみたいものです。

:: 2021/4/25 日曜日::

■[漫画]新しい側仕えと新しい本作り「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第二部」5巻

将来的に貴族と関わることが確定しているマインは、
神官長に言われて教養を身に付けるためにヴィルマとロジーナを側仕えにすることに。
しかしロジーナはかつて仕えたクリスティーネ様と同じ感覚でいるために、
他の側仕えたちと衝突を起こしてしまい…

ロジーナの気持ちもわかるんですよ。
仕事でも部署が変わっても前の職場の常識で動いてしまうことがあるので、
そのせいで常識と常識がコンフリクトを起こしてしまうんですよね。
マインも神殿の常識と下町の常識が違って戸惑っていたし、
何なら下町の常識と前世の常識が違いすぎて困ってましたし…
だからこそマインもロジーナに最大限配慮してくれていたわけで良い上司をしてると思います。
あと、ロジーナにはヴィルマという元同僚が居てくれたのが良かったんでしょうね。

そして後半からはルッツと一緒のモノ作り編ですね。
第三部以降は貴族編となるためモノ作りがある第二部は希少なんですよね。
私は第二部までのモノ作り編も結構好きだっただけに寂しかったんですが、
コミカライズで新たに読むことが出来て、旧友と再会したような嬉しさがあります。

新しく産まれてくる弟妹のために頑張るマインが可愛いんですよね。

そして暴走するマインをなだめるルッツというコンビがとても尊いわけです。
前世の知識があるとはいえ試行錯誤はあるわけで、
失敗しても諦めず、その場で出来ることを二人で創意工夫していくが楽しいんですよね。
とはいえ、自分の絵が拙い版画になってガッカリするヴィルマを見るのはツラかったですが…
あれは切なかったけど、必要な表情でした…
本当に切なかったけど…

そしてそんな暴走するマインの裏でトゥーリがどう思っていたのかを知ることができる巻末短編ですが、
これがまた良かったですね。
下町の常識から考えると確かにマインは不義理すぎですが、
エーファママがマインのことを想ってくれていることが分かるだけでなく、
トゥーリの愛情も知ることができてとても良かったです。
やはりコミカライズ版の短編も最高だなぁ…

本編おマインは神官長に問い詰められて戦々恐々なところで終わっているので、
単行本派の人はソワソワしてると思います。
我慢できない人はニコニコ静画で最新話を読むなり、
原作を読むなりすることをお勧めしますよ!

:: 2021/3/17 水曜日::

■[漫画]勝木光さんのコミカライズ開始!「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」」1巻

「本好きの下剋上」シリーズの第四部がついにコミカライズ開始!
第四部はユルゲンシュミットに存在する貴族の子供たちが通う貴族院での日々になり、
登場人物も膨大な上に貴族なのでとても服飾が複雑になる上に結構アクションも多めになるので、
作画担当の人の負担は相当なものになるから厳しいことになると思ってましたが…
まさか「ベイビーステップ」の勝木光さんが担当されることになるとは思いもよりませんでした。
これは嬉しい誤算というやつですよ…!

「ベイビーステップ」が超名作であることは今更語るまでもなく、
勝木光さんの実力には疑いが全くないのですが、
とはいえコミカライズは初めてなはずなので心配する気持ちもありました。
ですが、それは完全に杞憂でしたね…

完璧に「本好きの下剋上」してて面白かったです!

表情の描き方とかには勝木光さんらしさは見えますが、
キャラデザや道具などは椎名優さん、鈴華さん、波野涼さん、
そしてアニメスタッフの方々が紡ぎ出してきた世界観を見事に把握した上で描いており、
コミカライズ作家としての力量の高さも示されてて流石の一言でした。

原作に忠実なんだけど、そのままではなく、
短編を組み込んだ上で物語として盛り上がるように再構成していて、
とても素晴らしい第一話でした。
特にトゥーリとエーファたち、マインの家族を違和感なく登場させてくれたため、
アニメしか知らない人にも比較的入りやすいのは本当に上手いなぁ、と思いました。

それに主要登場人物ではないけれど名前はちゃんとあるキャラは、
デザインだけでなく細かい仕草だけでその性格を表現しているのは、
流石だなぁ、と思いましたね。

原作ではフィリーネはもじもじしながらも自分で声をかけてましたが、
コミカライズ版ではローゼマインが察して声をかけることで、
フィリーネの内向的なところがよりわかりやすくなってて良いと思いました。

漫画の吹き出しに入るように文字数を調整しながらも、
話のスジがぶれないようにしているあたり、
とてもよく「本好きの下剋上」を理解しているなぁ、と関心します。
何というか、勝木光さんの「本好きの下剋上」に対する解像度の高さを見せつけられる気分です…w

ちなみに今回一番気に入ったシーンはラストのフェルディナンド様とローゼマインのやり取りですね。

これには声を出して笑いましたよ。
これは続きが楽しみになるやつですよ。
原作を知ってても楽しみでならないです!

それと、単行本描き下ろしでギルの頭をなでてあげるシーンが描かれてたのは嬉しかったですね。
好きなシーンだったので第一話ではカットされてて寂しかったんですが、
確かに話をテンポよくするためにはカットもやむ無しと納得はしていたんですよね。
でも、描き下ろし短編として描いた上に少し膨らませてくるとは…!
うーん、勝木光さんは本当に凄いな…
大変だとは思いますが、思う存分実力を発揮して第四部を描ききって欲しいです。

:: 2020/12/19 土曜日::

■[ラノベ]エーレンフェストの内憂「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部 女神の化身 IV」

貴族院から戻ってきた領主候補生に待っていたのは、
ヴェローニカ派の粛正に増長したライゼガング系貴族たちの策謀だった。
支持基盤を失ったジルヴェスターと、
ヴェローニカに溺愛されて育ったヴィルフリートに試練が待ち受ける中、
ローゼマインは周囲のためにも神殿に引きこもるが…?

うーん、やっぱりヴィルフリートが一番厄介ですね…
ローゼマインがかつて看破したように素直なんですよ。
むしろその心を開いた相手には素直すぎる、鵜呑みにしすぎるところが厄介で、
今回もオルトヴィーンの言葉をそのまま受け取ったため、
大領地の常識とエーレンフェストの常識の違いに気付かず、
更には名捧げしてくれた相手だからと簡単に騙されて、
一番信頼すべきローゼマインを疑ってしまうとか、アホの子すぎるというか…

ヴェローニカに溺愛されてしまったのが間違いの始まりですが、
その後も、側近をそのままにしてしまったのが両親の間違いですよね…
もっと厳しく、直接躾けることができれば良かったんでしょうけど…
メルヒオールみたいに素直さが良い方向に育たなかったのは残念ですね。

ヴィルフリート以外に迷惑をかけてくれたのはクラリッサだけど、
彼女の場合は暴走した結果の迷惑だからか、それほど不快ではなかったですね。
ダンケルフェルガーの中でもレスティラウトみたいな狡猾さではなく、
愛故のストレートなところに好感を持つというか…
うん、結構好きですね、クラリッサ。

短編ではギュンターパパ視点でクラリッサを足止めしているところが書かれてましたが、
ギュンターパパは本当に相変わらずでカッコイイです。
そしてそんなギュンターパパを含めた兵士たちが信頼しているあたり、
ダームエルは本当に人徳があるなぁ、と思う訳ですよ。
そんなダームエルは色々と面倒毎に巻き込まれて大変だなぁ、と思いますし、
結婚が絶望的だと諦めているあたりが可哀想ですが…
大丈夫…! フィリーネがいるから…!
諦めないで…!

それにしてもギーベ・キルンベルガは結構しっかりした人でしたね。
こういった人が中立を保ってくれているのは安心感がありますが、
ヴィルフリートはそういったことにも気付けないんだろうなぁ…
今から次巻以降が心配です。

余談ですが、幼いフェルディナンド様と一緒にエーレンフェストにやってきた母親みたいな人、
未来からやってきたローゼマインの可能性がありますよね…?
そこらへんはハンネローレの貴族院五年生で書かれるのかなー
楽しみだ…!

:: 2020/10/8 木曜日::

■[漫画]ルッツの家族「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第二部 本のためなら巫女になる!」4巻

タウの実が魔力を吸ってトロンベになることを知ったマイン。
魔術具の代替となる可能性が高いため自分と同じ身食いを助けられるかも、
と思うも貴族社会と敵対する可能性をベンノに指摘されて思いとどまることに。
それとは別にルッツは家族との諍いから家出することになってしまい…

表紙にもなっているように今回はルッツと父のディードの話がメインです。
原作を読んでる時はどうしてもルッツに感情移入していたので、
わかってくれない、わかろうともしてくれないルッツの家族にイラ立ちがあったのですが、
ルッツのことを心配してやつれたカルラおばさんの姿を見ると、
やりきれないというか、もどかしいというか、申し訳なさみたいなのを感じてしまいます。

あぁ、ルッツのことを邪魔しているんじゃなくてただ心配なだけなんだなぁ、と。
ただ、下町の常識ではわからないので結果として邪魔しているみたいになってるんだな、と。
人はどうしても自分の常識で考え、動いてしまうのでトラブルが発生してしまうんですが、
当人同士だと中々それが理解できずに和解できなくて困るのですが、
今回は第三者である神官長がとても良い仕事をしてくれました。

狭い世界で気心が知れた人とだけ生きていると「あれ取って」みたいに代名詞だけで終わるため、
語彙や会話が少なくてすんでしまうため、ディードが口下手になるのはわかるんですが、
それを汲み取り、言葉を引き出す神官長は本当に良い仕事をしてくれたと思います。

もちろん、神官長なりの思惑があったのは確かで、
Web版読んだらほぼラスト付近でその思惑の詳細もわかるのですが、
その意を汲んで描かれている鈴華さんは流石ですね。
熱心なWeb版読者としても嬉しくなりました。

後半からはヴィルマが側仕えになったり、
マインが将来的に否応なく貴族と関わることになるため、
教養を身に付ける手段として音楽をすることになるんだけど…
フェシュピールを演奏する神官長は美しかったですね…
まるで少女漫画の一コマみたいだったというか…
まぁ、その後にすぐに台無しにするあたりマインらしいな、とも思うのです…w

でも、マインのこういうとこ、嫌いじゃない。
というか、かなり好きですw

描き下ろしはディードおじさん視点で面白かったですし、
書き下ろし短編のギル視点も面白かったです。
あと、カバー下の神官長は可愛かったですw

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