僕の心のヤバイやつ (10) 特装版 4月8日発売!
夏! 海! 青春!
:: 2010/9/30 木曜日::

■[漫画]シが満ちる世界で咲く、キミの笑顔「真月譚月姫」9巻

真月譚月姫 9 (電撃コミックス)
著者/訳者:佐々木 少年
出版社:アスキー・メディアワークス( 2010-09-27 )
コミック ( ページ )

てっきりこの9巻で完結だと思ってたんですが描き下ろしが大量になったせいで、
8月末に急にもう1冊追加されたらしく全10巻構成になったようです。
実際、電撃大王のバックナンバーと比較してみたらこの9巻だけでも加筆修正が随所に見られ、
志貴の倒れ方や魔眼の描き方、アルクェイドの瞳や口元に背中といった細かい箇所から、
ロアに倒されたアルクェイドの笑顔といったヒロインの見せ場が見開き含めて数カ所。
また更に志貴とロアのバトル箇所でも数ページ描き下ろされていました。
いやー、佐々木少年さん頑張りすぎでしょう。
ホント凄い。

もう何度も繰り返しになりますけど、佐々木少年さんが描くアルクェイドの魅力的にすぎるんですよ。
原作のゲームをやったのはもう10年近くも前になりますけど、
当時の感動を思い出させてくれるだけでなく、厭味なく佐々木少年版の魅力が上乗せされるんですよ。
パターン化せざるを得ない立ち絵と少ないイベント絵では表現しきれなかったアルクェイドの心情を、
その透き通るような笑顔を通して事細かに伝えてくれるんですよね。
この心に直接訴えかけてくる熱い情動を「感動」の一言では表現しきれません。

そして圧巻なのがロアと志貴の最終決戦!
志貴が持つ「直死の魔眼」という反則にすぎる能力が絶望によって全開放され、
圧倒的優位を保っていたロアを追い詰めて行く様は最高のカタルシスを与えてくれるんですよ!
「生」を視ることしかできないロアと違い「死」を視る志貴が学校の渡り廊下を「殺して」、
崩壊する最中、ロアの術式を片っ端から「殺して」ロアに肉薄して「殺す」瞬間の盛り上がりは半端無い!
電撃大王の時よりページが描き下ろされているので、
本誌で読んだ時よりも濃密な面白さが詰め込まれていたように感じます。

それにしても残り1冊で本当に最後になるんだなぁ、と思うとやはり寂寥感がありますね…
それだけこの作品が好きだったんだなぁ、と今更ながらに思い知ります。
原作が好きで読み始めただけだったのに、気が付けば佐々木少年さんが描く月姫に夢中になり、
いつの間にかこんなにも佐々木少年版月姫の虜になってたんだなぁ…

最終巻の10巻は今冬発売と、奇しくも月姫を生み出したTYPE-MOONの新作「魔法使いの夜」発売と同じです。
電撃大王掲載分では残り2話ですので単純に考えれば3話分描き下ろすことになるんでしょうけど、
果たしてどういった結末を見せてくれるのか今から楽しみでなりません。
最後に向けて、佐々木少年さん頑張ってください!

:: 2010/4/3 土曜日::

■[漫画]千年の孤独に勝る愛の言葉「真月譚 月姫」8巻

真月譚月姫 8 (電撃コミックス)
著者/訳者:佐々木少年
出版社:アスキー・メディアワークス( 2010-03-27 )
定価:¥ 630
Amazon価格:¥ 630
コミック ( ページ )
ISBN-10 : 4048685104
ISBN-13 : 9784048685108

2ヶ月連続刊行となった「真月譚 月姫」ですが、物語が本当に佳境に入り、
遂に残すところ9巻のみのラスト1冊となりました。
原作をコンプリートしている私からしてもラストがどうなるのか正直判りません。
アルクェイドルートのTrueエンドなのかGoodエンドなのか、はたまた別の終わり方を見せてくれるのか…
電撃大王本誌でもまだその結末が描かれてないのでひたすら気になります。

8巻では目まぐるしく躍動するシキ vs シキの活劇から始まり、
遠野家ルートの締めくくりに入り、そして志貴が紡ぐ尊いまでのアルクェイド愛の言葉を紡ぎ、
ラストはロアとアルクェイドのバトルへと入っていくんですが…

いやー、本当にどこ一つとっても見逃せない面白さなんですよ!
あらゆるコマに描かれているキャラの表情が何というか”生きている”んですよね。
秋葉が見せる後悔と苦悶の表情、志貴が見せる純粋で清洌な表情、
そして愛する人から心の底から愛されていることを知り、歓びを抑えきれないアルクェイドの笑顔。
原作の文章を噛み砕き、原作では表現しきれなかった細かな感情の機微を、
これ以上ないほどに精緻に表現されたキャラクターにはただただ感動させられるばかりです。

遠野家ルートとアルクェイドルートを無理なく融合する物語の構成力も凄いですが、
それ以上にこの作品において素晴らしいのはキャラクターの表現力なのではないかと今に至って思う次第です。
特にTYPE-MOON作品の主人公はその心の持ちようが特異なんですけど、
それをここまで見事に描ききるだなんて、本当に感服してしまいます。

正直この8巻に関しては「このコマにおける秋葉の表情にはきっとこのような意図が云々」と、
一つ一つ語りたいくらいの思い入れがあるのですが流石にそこまでやると長くなりすぎるので、
ただ一言述べたいと思います。

素晴らしい!

:: 2010/2/28 日曜日::

■[漫画]主よ、人の望みよ、喜びよ「真月譚 月姫」7巻

真月譚月姫 (7) (電撃コミックス)
著者/訳者:佐々木少年 TYPE-MOON/ 「真月譚月姫」製作委員会 原作
出版社:アスキー・メディアワークス( 2010-02-26 )
定価:¥ 630
Amazon価格:¥ 630
コミック ( 226 ページ )
ISBN-10 : 4048684329
ISBN-13 : 9784048684323

これは遠野志貴とアルクェイド=ブリュンスタッドという、
一人の男と一人の女が出会いし、恋し、愛し合う物語―。

会ってはいけないと思っているのに自覚してしまう「好き」という気持ち。
愛しくてたまらないのに這い寄る吸血衝動という絶望。
まどろみの中で見る、幸せな胡蝶の夢。
抱きしめられ、微笑まれ、止められない熱い想い…
あぁ…、アルクェイドは本当に気高く、儚く、美しく、そして綺麗だ…

そして志貴もどこまでも絶望的な状況なのに諦めない格好良さがそこにある。
魔を見ると自動的に沸き上がる殺意を無理矢理押さえ込み、
しかしそれは同時に魔に対する恐怖を喚起させることに。
だがそれを否定せず、認めた上でそれよりも何よりも、
アルクェイドが好きで、傍に居たくて、守ってやりというと言える。
そんな強さが志貴が主人公である理由。

真組の姫君が持つどこまでも深い業が語られ、遂に物語は終盤へ。
「月姫」という作品が持つ魅力を極限まで濃縮し、
漫画というメディアで妥協することなく追い求めた面白さ。
それを伝えるのに多くを語るのは無粋というものです。
ただ言いたいのは読んで欲しい、そして感じて欲しい。
これが佐々木少年版「月姫」である、と―。

:: 2008/3/30 日曜日::

■[漫画]月姫でありながら月姫を超える「真月譚 月姫」6巻

真月譚月姫6巻真月譚月姫 6 (6) (電撃コミックス)
著者/訳者:TYPE-MOON 「真月譚 月姫」製作委員会
出版社:メディアワークス( 2008-03-27 )
定価:¥ 630
コミック
ISBN-10 : 4840242526
ISBN-13 : 9784840242523
原作:TYPE-MOON
作者:sumicco 佐々木少年HP

コミカライズの最高峰にして金字塔「真月譚 月姫」
原作の各ルートから構成要素を汲み取り、1本のストーリーへと再構築。
それは間違いなく「月姫」なんだけど、佐々木少年版「月姫」でもあり、
漫画としての面白さが加味されたそれは原作ファンにも新鮮な面白さを届けてくれます。

アルクェイドに迫る吸血衝動という避けがたい限界。
七夜の衝動で志貴がアルクに取った行動は何ともエロく、
狂態と艶姿を交互に見せられては混乱と同時に興奮せざるをえません。
ラストで見せる可愛さを含め、アルクはメインヒロインだと否応なく感じさせます。

そして吸血鬼モノの壮大な物語も終盤へと着々と進み、
七夜という退魔の家系が持つ宿業と幼少の頃の志貴が経験した月下の惨事。
遠野という魔との混血に刻まれた宿命と遠野四季という忌まわしい過去。
シエル先輩の過去に起こった悲劇と不死の秘密が明らかになり、
ロアであり遠野四季であるソレとの決戦が近いことを感じさせます。

この作品は紛れもなく同人ゲーム界に革命を起こした「月姫」です。
そして同時に原作者からも惜しみない賛辞を受けるコミカライズ作品です。
この作品を読んでいると原作のコミカライズは斯くあるべきだと思わされます。
ちなみに電撃大王本誌では単行本作業休載の穴埋めとして知得留先生の課外授業があるんですが、
今のところ単行本に収録される気配がないっぽいので、
電撃大王本誌も購読すべきだと思います。(信者的販促行為

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