僕の心のヤバイやつ (10) 特装版 4月8日発売!
夏! 海! 青春!

:: 2015/1/5 月曜日::

■[漫画]歌は人の心のうちに鳴る楽器「とめはねっ!鈴里高校書道部」13巻

とめはねっ!鈴里高校書道部 13 (ヤングサンデーコミックス)
著者/訳者:河合 克敏
出版社:小学館( 2014-12-26 )

「書の甲子園」と望月さんの退部までのタイムリミットが刻々と迫る夏の合宿編ですが、
この13巻ではその合宿編はまだ終わっていません。
ですが、それを感じさせない濃密な出来事が多々有り、
全く目を離せない面白さが詰まっています。

「書の甲子園」で連覇を成し遂げるために難易度が高い書に挑む一条と、
退部してしまう望月さんへの想いを込めた書にしたいと望む縁。
望月さんへのアプローチまで含めて対照的な二人ですが、
書への情熱はお互いに負けておらず、お互いの書へのアプローチが中々に面白かったです。

金文の篆書、しかも一部の文字は金文にないからと甲骨文字から持ってきて、
その為の知恵を三浦先生に借りるとか、一条の書は本当にハイレベルでした。
それに対して、縁は自分が望月さんと共に培ってきた技術と、
その想いを伝える言葉を見付けて、ひたすら真面目に取り組む姿は応援したくなりますね。

今までの河合克敏作品の主人公はイケメンリア充タイプが殆どだったので、
一条みたいなキャラクターがライバルキャラで、縁が主人公というのは非常に珍しいです。
ですが、それで今までにない深みのある面白さが出てると思うんですよね。
地味だけど実直な縁の想いが望月さんへ伝わって欲しいと思います。

また、三浦先生がかつて衝撃を受けた井上有一の「噫横川国民学校」ですが、
見開きで描かれていて衝撃的でした。
一応ググればその書を見ることが出来ますが、
出来れば漫画の中で読んで欲しいですし、その後実物も見てみたいですね。

さて、巻末で予告されてましたが次の14巻で最後です。
縁の書に込めた想いが望月さんにどう届いたか。
「書の甲子園」の結果がどうなったか。
色々と気になることが多いですが、今年の春に出る最終巻に期待しています。

関連エントリー


とめはねっ!鈴里高校書道部 12 (ヤングサンデーコミックス)著者/訳者:河合 克敏出版社:小学館( 2013-12-…

とめはねっ! 鈴里高校書道部 10 (ヤングサンデーコミックス)著者/訳者:河合 克敏出版社:小学館( 2012-08…

とめはねっ!鈴里高校書道部 14 (ヤングサンデーコミックス)著者/訳者:河合 克敏出版社:小学館( 2015-05-…

とめはねっ! 鈴里高校書道部 9 (ヤングサンデーコミックス)著者/訳者:河合 克敏出版社:小学館( 2011-12-…

とめはねっ! 鈴里高校書道部 8 (ヤングサンデーコミックス)著者/訳者:河合 克敏出版社:小学館( 2011-05-…


 Comments (2)

2 Comments »

  1.  明けましてお目出度う御座います。仕事明けから早々、「働きたくないで御座る!」状態のMyaで御座います。どこからともなく現代日本の中流サラリーマンが稼ぐ生涯所得が私の懐に舞い降りてこないものでしょうか……。正月休みは寝ただけで過ぎ去っていきました……。

     「とめはねっ!」は何やら次巻で最終刊とか何とか耳にしましたが、ともあれ最新刊の13巻です。井上有一の「噫横川国民学校」は連載誌面で目にした時、胃とか心臓とか動きある臓物を掴み取られるかのような鬼気迫る凄みを感じさせましたね。あの作品を実物で目の前に、ともなると、縁も三浦先生も、魂を吹き飛ばされて仕方なかったでしょう。あの作品は是非、叶うことなら実物を予備知識無しでご覧頂きたいですね。あれは本当に仮面や融通が何一つ通じない、真に迫る書です。
     さて、望月が書道部を退部して柔道一筋に、というお話ですが、一方でその望月を追ってたまたまついでで入部した羽生ちゃんが島ちゃんと凸凹コンビを結成して良い感じですねw で、実を言いますと私、半年くらい前に市の方の催し物で『四神の書』という、比田井天来とそのお弟子さんの代表格である四名、この「とめはねっ!」でも度々、登場した上田桑鳩、手島右卿、金子鷗亭、そして唯一、作品には登場しない桑原翠邦の諸作を目にして参りまして、まさしく「とめはねっ!」に登場した通りの作品にああ、これはこれかと手堤を打った次第です。おまけに参考資料が「とめはねっ!」のコピーで、大いに笑わせて頂きましたw 出版社に許可は取ってあると信じてます。
     やはり幼少に書道を囓るとある程度は素養になる様子で、最近では全く時間が無いので一切の篆刻作品を仕立てていない体たらくですが、この作品を見ていると少し気分が軽くなります。書は良いものだー。篆刻も確かに古い自体と新しい自体ではかなり形が違いますから、書の作品に纏めるには気を遣うでしょうね。一条君の作品はかなりゴリゴリしている段階の篆刻ですから、字体も難しいです。それを書にして更に文科大臣賞を二連覇、というのは恐れ入りますねー。書、バンザイ! 次巻、縁の作品が完成するのを待ちましょう!

     それではフランさん、今年も宜しくお願い申し上げます。

    コメント by Mya — 2015/1/7 水曜日 @ 3:34:21

  2. 私は正月休みは入院している父方と母方の祖母の見舞いに行って餅食べてラノベ読んで終わりました。
    「とめはねっ!」は次で最終巻というのが残念なような楽しみなような。
    井上有一の「噫横川国民学校」はいつか実物を見てみたいものですねー

    今年もよろしくお願いします!

    コメント by フラン — 2015/1/14 水曜日 @ 22:07:55

RSS feed for comments on this post. TrackBack URL

Leave a comment

HTML convert time: 0.558 sec. Powered by WordPress