僕の心のヤバイやつ (10) 特装版 4月8日発売!
夏! 海! 青春!

:: 2009/5/1 金曜日::

■[雑記]五月病の治療には5月発売新刊を!

今月発売の漫画で一番楽しみなのはやはり「Landreaall」14巻でしょうか。
エカリープに戻ったDXと六甲とイオンに、竜胆も加わった4人の長期休暇。
大きな騒動は一段落したけど、それなりに仕事が入ってきててそれがまた面白い。
いつまで経っても続きが気になる作品ですよ。

ライトノベルだと先月に引き続き「BLACK BLOOD BROTHERS 11 ―賢者転生―」ですね!
恐らくこれが最終刊ということもあり、今からもう楽しみで楽しみで!
一体どんな結末を迎えるのか気が気じゃないです。

ラノベでは「電波女と青春男」2巻も結構楽しみだったり。
系統で言えばAURAが近いんですが、そこはみーくんまーちゃん作者の入間人間さん。
中々に意味不明というかホンマに電波で、そこがまた面白いだけに注目ですねー

ラノベのコミカライズとしては本日発売の「紅kure-nai」3巻とか。
原作1巻の結末まで丁度収録されてて、終盤での真九郎の活躍にはカタルシスを感じますよ。
しかし紫のキスはビジュアルで見るとインパクトありますね。
ちなみにDVD付き初回限定版ですが、これが結構オススメだったりします。

紅 kure-nai3巻アニメDVD電波的な彼女付予約限定版(DVD付) (ジャンプコミックス)
著者/訳者:原作/片山憲太郎・漫画/山本ヤマト
出版社:集英社( 2009-04 )
定価:¥ 3,990
コミック
ISBN-10 : 4089080983
ISBN-13 : 9784089080986

「紅」の前作であり同じ世界観である「電波的な彼女」の1巻をアニメ化しているのですが、
これが「紅」と違って原作に忠実によく出来ているんですよ。
作画も声優さんも上手いし、DVD付き初回限定版として非常にコストパフォーマンスが良いと思います。
というかぶっちゃけ「電波的な彼女」は面白いので是非見るなり読むなりして欲しいな、と。

「紅」3巻と同じコミカライズ作品の「よくわかる現代魔法」1巻も出ているのですが…
「宮下未紀さん漫画上手くなったなぁ…」という感想がまず第一にくるくらい漫画としてよく出来てます。
やっぱりジャンプ系列だと編集さんが厳しくネームチェックしてるんだろうなぁ、とか思ったり。

も一つコミカライズ作品に「生徒会の一存」1巻がありまして、これは普通にオススメです。
原作のテイストを上手く抽出し、纏められているのでラノベだと手を出しにくい人にもオススメですね。
勿論、原作が好きだという人にも。

4コマ漫画だと神堂あらしさんの「もののふことはじめ」は待ちに待った単行本化。
現代にタイムスリップした侍が主人公のコメディ作品なんですけど結構お気に入りです。
「ももいろスウィーティー」4巻も相変わらずちょっぷりエッチで楽しみですねー
ももせたまみさんの4コマ漫画って昔から好きなんですよ。

エッチな作品といえば「ナナとカオル」2巻もそうですが、「恋は三十路をすぎてから」も楽しみだったり!
それと劇画チックだけどねちっこいエロさの「My Pure Lady」5巻も楽しみだし、
最近は東鉄神さんのエロが好きなので「いけませんお嬢様!」も楽しみだなー

うーん、今月も買う物多そうだ…!

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 Comments (1)

1 Comment »

  1. 「今月は出費が多そうだな~」
     全く以て同感です。まず本日一日。

    5/1
    ・ももんち(スピリッツ連載。冬目景著)
     週刊誌であるスピリッツで連載しながら、年に二、三本しか話が進まない如何にも冬目先生らしい筆の進み具合でしたが、逆に単行本一冊分貯まったことに吃驚。前半部分なんかもう、記憶の彼方ですよ……。でも、こういう甘酸っぱい恋愛が大好きなんです! ええ、恋愛観が古いとか堅いとか、よくいわれますけどね、現代の女性にこんな、よくいえば純情で奥ゆかしい、悪くいえば野暮ったくじれったい、そんな不器用な気持ちをそっとお互いが傷つくのを恐れつつも、そろりそろりと近づく二人の様が好きなんです! 大道のラブコメが好きなんです! ええーい、笑うなら笑うがいい! というくらい「もも」ながら甘酸っぱいスモモのような物語でした。

    ・花と奥たん.1(スピリッツ連載、高橋しん著)
    「ももんち」と同じくして、やはり遅筆にして不定期連載。舞台は原因不明の植物大繁殖で東京が丸々、立ち入り禁止区域としてバリケードを敷かれてしまい、神奈川で新婚生活を楽しんでいた主婦の奥たんは、植物汚染された東京下で今も主人が生きていると信じて今日も頑張って旦那と自分の料理を毎食毎食、盛大に軽やかに豪奢に造り上げるのです! 植物汚染は神奈川にも広がっていて、色々な植物、動物、魚類などあらゆる生態系に影響を及ぼしていますが、それでも奥たんは自分の家できちんと主婦をするのです! ……本当に「ももんち」と同じくして単行本一冊分の原稿が貯まっていたとは……。しかも「ももんち」と同時発売とは、何という奇遇でしょうねぇ。

    ・センゴク天正記5巻
     遂に長篠の闘い編完結! 馬鹿大将の千石取りで羽柴籐吉郎秀吉の寄騎、千石権兵衛秀久が設楽が原の緒戦に於いて野戦築城の構えで応戦するも、正面に相対する信州上田領主真田兄弟と激突、事前に総大将織田弾正忠信長公が鉄砲奉行に直々に下知した伝令にて、内容は聞き取れずとも自らの隊である先手衆は捨て駒だと悟り、奮闘するも敢えなく柵を撃破され仙石隊被害大也。
    仙石隊の一族衆寄騎である仙石治左右衛門盛政の活躍で辛くも戦線離脱し、仙石治左右衛門こそ倒れるものの大将仙石生存。ていうか一の柵を防衛していた羽柴隊先手衆は一体、何やっていたんだと甚だ疑問に思いつつも、どうやら大半が馬場美濃守信春と正面から相対することとなった、北の要衝、丸山に布陣した佐久間右衛門尉信盛の守備を固めるため北上していたらしく、たまたま防御が手薄になった仙石隊の防御陣を真田隊が突破口と選んだ模様。この時代の指揮系統ならそういう下手も充分あり得ますね~……。日露戦争の奉天開戦で左翼を勤めた乃木希典大将に過剰反応したロシア陸軍みたいな感じになって手薄になった軍の間隙を付かれたというところでしょうか。
     この当時は後の帝国陸軍のような「一斉射」という発想がなかったので要領よく弾幕を張ることが出来ず、敵の突撃を防ぐことが出来なかったため信長公のみならず、各大将格も先込式滑空火縄銃の泣き所である次弾装填時間の短縮を何とか図ろうと四苦八苦しましたが、結局、明治以降になっても先込式は射手が次弾を装填するスタイルに戻りましたから、やはり軍の戦術として組み込むにはどれもこれも無理があったんでしょうね。それに、幕末維新で肥後がアームストロング砲を入手して、日ノ本で初めて大砲が大戦果を挙げて以来、泰西から輸入した「砲術」が平地における敵防御陣を突破するにあたって抜群の威力を発揮するようになりましたから、歩兵の役割がかなり砲兵に移ったという事実もありますし、個人的感想を申せば、未だに国史学専攻の方で織田軍の新規鉄砲戦術が劇的な戦争の革新をもたらした、と明治陸軍参謀本部がまとめた過去の文筆に拘泥している方がいるようですが、実は試行錯誤こそ繰り返したものの、戦局を一転させるような大機転には到らなかったのではないかなーと私個人は思っています。単純に信長公記を記した太田牛一が長篠合戦でその当時に採用されていた工夫を一筆添えたと考えるのが妥当ではないかなと。そもそも、設楽に持ち込んだ織田徳川連合軍の鉄砲が諸説の中で最も多い数を採用しても三千挺。現代軍のような兵個人が冷徹に命令のみをこなすマシーンとなるなら個人練兵からでも銃兵の隅々に鍛錬が行き届いていれば、ある程度の戦果が見られる可能性はありますが、ライフリングもない滑空銃でざんばらに統率も取らずに散発的に発砲しても、それで歩兵の突撃が止められるとは到底思えないわけで、とどのつまり「個人練兵」に拘っている限り説得力のある論は絶対に結ばれないと私は思っています。寧ろ論ずるのであれば「集団戦術」にスポットを当てるべきですが、この当時の情報伝達手段は騎馬による伝令。そう易々と陣を変えることは出来ないので、予め敵軍の行動を予測してルーチンを定めておかなければならないため(しかも当時の軍は命令違反がかなり多く、「統率」という概念も全く無かった時代です)、純粋に考えて各資料から長篠における織田徳川連合軍の現実的な勝因は何か、と問われると、「敵軍の倍を擁する兵力」「野戦築城の敵軍行動遅滞のよる自軍の損耗緩和と鉄砲の効果増強」の極めて現実的な二点に絞られるのではないかなー、と個人的には思っています。唐土の後漢、官渡の戦いの如く長期による全面戦争に発展していたのならば、前線を後方まで徐々に後退させ自陣に引き込み、自らの補給路を確実なものにすると同時に、敵の兵站線を延ばし、本隊は本拠地で防戦に徹しつつ、隙を見て機動力のある遊軍を放ち、徹底的に兵站線と物資基地を焼き払った挙げ句、敵軍の士気が下がり後退の意志が見え始めたところで遊軍を敵背後に集結させ、本隊と連携して挟撃、という手もとれなくはないですが、両軍共にきちんと陣を構え、一合の元に勝敗を決せんとする短期決戦型の戦でものをいうのは装備と兵力とその練度、それに槍を交えた次の瞬間から終戦までを見越した端的な戦術しかありません。そして、互いに総決戦の体を擁しておりましたから、総崩れとなった武田軍があれだけ重臣を死に至らしめたのも無理からんことです。正直、私自身も総大将勝頼本隊自ら渡河行軍し、両陣5キロもない戦場で、半数に満たぬ兵力で以て総攻撃をかけるなど、常識的に考えられません。勝頼公は完全に此処で織田の首を取るつもりだったんでしょうねー。結果的には武田軍の敗戦に終わりましたが、長篠の闘いは織田軍のみなに注視するだけでなく、武田軍の行動も頭に入れておいた方がより面白みがまします。ちなみに、信玄公存命中は長篠城は「三河侵攻によって武田軍が戦勝し、接収した」城なのですが、三方原後の撤退の際に戦線が維持できず放棄したか、勝頼公が陣代となっていつの間にか徳川側の城に戻っています。想像力をかき立てられますねー。
     というわけで、実に面白かったセンゴク5巻です。長篠の後、「事ある毎に仙石家と真田家は似た道筋を辿りながら対立することになる」と記されていますが、武田家滅亡後、真田家は織豊政権に帰順していますから、この間に対立することは無いと見ています。史実で確実に仙石家当主秀久と真田家当主昌幸の両雄が鉾を交えたのは関ヶ原の戦い前哨戦、第二次上田合戦でしょう。西軍石田治部少輔三成に加勢し東軍総大将家康嫡男秀忠の将兵4万を、僅か2千の兵で釘付けにした真田昌幸は、自領上田城に籠城し、敵の遅延活動に努め、仙石権兵衛秀久が従軍する秀忠隊を関ヶ原の合戦に遅参せしめ、秀忠は後の世に汚名を残すと共に、真田の名を一挙に天下に知らしめる一大事となりました。この際、秀忠が率いていた4万の軍勢は「支軍」であったと家康が公言していますが、実は関ヶ原に於いて主力となるはずであった「前線部隊の精鋭」であったというのが現代の国史見解です。次期征夷大将軍率いる天下分け目の主力部隊精鋭4万が僅か2千の寡兵に翻弄され着陣すら出来なかったというのですから、これは末代までの恥も良いところですね。で、へそで茶を沸かすが如くご立腹の狸公家康にひたすら土下座し赦免を請うたのが仙石権兵衛秀久。戸次川の戦いで自らの失策にて大敗退し、恥辱にまみれ尚、総大将でありながら重臣を多数戦死させ、己のみ生きて返った事で当然のことながら秀吉の勘気に触れ、讃岐高松10万石を改易、高野山に追放されます。通常の武将であればこのまま失意のまま果てるものですが、家康公の計らいにより小田原攻めに陣借りで出陣。その際、全身に鈴をつけ敵味方を感嘆せしめる武勇を見せつけたことから、けちな家康公と異なり信長公の手法をそのまま受け継いだベンチャー気質の秀吉公は、景気よく信州小諸5万石の大名に復帰させています。一度、改易された大名が再び大名として封ぜられるのは極めて希なことなので、「戦国一失敗し、戦国一挽回した男」というのは決して誇張ではないわけです。対して真田家は武田家滅亡後は自領の上田を死守するため諸将の間を奔走しますが、最終的には豊臣家の寄騎となります。が、上田を死守するにあたって上田城に寡兵でもって、織田家の遺領である甲斐、信濃二州をかっ攫おうと動いた家康公に散々、煮え湯を飲ませた事もあって徳川家との仲は険悪でした。更に石田治部少輔とは姻戚であったため、関ヶ原では喜んで西軍に組みするも、西軍の健闘空しく敗戦(名目上の西軍総大将は島津、毛利でしたが、実質上の総指揮官は石田治部少輔でした。石田「治部少輔」は豊臣家を一つの会社としてみるなら精々、企画課長の補佐か係長といったところで、対してこの時の東軍総大将徳川家康は「右大臣」関ヶ原の戦いの後に「征夷大将軍」。西日本を版図に納める豊臣家ですが、太閤秀吉が没し若輩の石田治部少輔がその有能さ故に地位に不相応の指揮権を持っていたため、同じく東の徳川家とはいっても徳川家に比べて豊臣家の家臣団は盤石とは言えず、事実、石田治部少輔嫌いというだけで豊臣恩顧の筆頭である二大大名、加藤清正、福島正則が東軍に属しています。これは太閤秀吉が存命していれば決してあり得なかったことであり、そしてこの関ヶ原の戦いが「豊臣家を滅亡させる」戦いであれば加藤福島の両雄も決して家康に与したりはしなかったでしょう。つまり、関ヶ原の戦いとは石田治部少輔三成と徳川太政大臣家康、どちらが関白秀頼の後継人に相応しいかを争った戦いです。東軍が勝利を収めた現実が豊臣家取りつぶしという現実に繋がっている現代に対して、西軍が勝利を収めた場合は有事任官で総大将を勤めたものの、平時に於いては所詮、係長クラスの石田治部少輔が総指揮権を発動している限り、秀頼政権が転覆するはずはなく、真に豊臣家のためを思い政局が読める「政治家」であるなら西軍に組みするのが正統です。が、この時代は武官が文官を兼ねていたため、大局を見据えられる人間が少なかったという事実もあります。そして係長が臨時で指揮権をゆだねられている様な寄せ集めの軍に、一枚岩な上に有力な敵将すらその個人的感情を利用して寝返らせたにも関わらず、小早川秀秋が寝返るまで戦況が西軍有利で進むという総指揮官としての無能振りを晒した征夷大将軍社長殿は何とも情けない限りです。小早川秀秋の挙動については石田三成らも疑念を抱いており、西軍勝利の折には関白の地位と大幅加増を約束する懐柔策と、要衝である高所の松尾山に本来は混成軍であったはずの配置を小早川家一色に染めるなど依然として疑心を抱かせる行動を見せたため、石田三成はきちんと小早川離反の安全策として小早川秀秋の陣を囲むように将を配置しています。小早川秀秋は西軍に参戦した時点で既に離心を決めていたと現代ではいわれていますが、この時代は「勝ち馬に乗れ」が常識なので裏切りも日常茶飯事でした。ですから、「裏切りを確約した」からといって、件の将が敵軍に配属されている以上、戦況によっては「裏切りの確約すら裏切られる」事も充分考えられたため、懐柔策は実はそこに命運を託すには「確実に安全とはとても言い難い策」であったのです。故に、東軍が勝利を納められたのは小早川秀秋が離反したという事実が一つ。ですが、これだけで果たして盤面をひっくり返して戦勝にまで繋げられたかは疑問です。何故なら、小早川秀秋隊は謀反を疑っていた西軍の予備兵力によって完全に押さえ込まれていたからです。此処で西軍にとって運がなかったのは、小早川秀秋隊の裏切りに備えて配置していた脇坂安治、赤座直保らの備えまで小早川秀秋に内通していたことです。何故に彼らが寝返ったか、戦国の世の常識に照らし合わせれば、賤ヶ岳の戦いにおける前田又左右衛門利家のように「恩が高く売れるから」が最大の理由と考えるのが妥当かと思われます。何せ、彼らの裏切りによって西軍は完全に総崩れとなってしまったのですから。よく、「家康から運を取ったら何も残らない」という国史学者の方がいらっしゃいますが、私自身もそれには同感です。本能寺にて信長公のみならず嫡男信忠まで横死し、秀吉の中国大返しという大博打が成功して織田家最強の武将、明智惟任日向守光秀を討ち取ることに成功、清洲会議にて織田家筆頭家老柴田修理亮勝家の推す次期織田家家督相続者信高に秀吉は三法師、後の織田秀信を推し事前工作で多数決が自身に有利に進むよう細工。そして賤ヶ岳にて勝家を破り、織田家の手法を継いだ秀吉が天下統一を果たします。此処で家康の運とは挙げればきりがありませんが、幼少時に今川家の客将として英才教育を受け、桶狭間にて通常はまずあり得ないまさかの守護大名討死。これにて三河独立、同時に今川家と絶縁し、隣接しいる奇跡の業を成し遂げた尾張織田家と同盟締結、それからは織田家の従軍に従い三方原では九死に一生を得るも武田の侵攻は止まず、しかし織田家の後詰めが間に合い長篠にて武田を破り、北の上杉備え柴田、西の毛利攻め羽柴、四国調略明智、武田攻め滝川、そして勝頼公を自害に追い込み甲州を平らげると、長年の労に報いる俸禄として駿河、遠江を与えられ、本能寺の変では堺から伊賀越えに成功し、更にどさくさに紛れて甲斐と信濃の強奪に成功、北条征伐を終え天下静謐を迎えると加増で関白秀吉の命により現在においてすら我が国の首都である江戸に加増転封、同じくして旧徳川領に加増転封する予定だった織田家当主織田信雄が命令拒否の末に自滅改易、家康が五大老に任じられるも、他は毛利輝元に宇喜多秀家、前田利家に上杉景勝と、政治力的に対抗可能なのが前田利家のみというパワーバランスの不均衡、そして五大老の権利を利用して文禄の役、慶長の役に対する出兵命令に拒否権発動、この両役の最中に太閤秀吉没するも、嫡子は当時四歳の側室腹である秀頼のみ、正室の北の政所も秀頼生母の側室淀君も己のエゴを通すことのみ優先し豊臣の脚を引っ張り合う始末、そして前述の通り、政治力に於いて家康に対抗できる五大老の唯一である前田利家が太閤秀吉の後を追うように逝去、蒲生飛騨守氏郷も早世、他の有力家臣達である堀久太郎秀政らは小牧長久手の失敗で失墜、そしてなんといっても家康公が齢70を越えても息が続いた類い希なる長命であったことと、跡継ぎに困らぬほど子沢山であったこと。はっきりいって挙げればきりがないほどに徳川家康という御仁は運の良いお方です)。そうして石田治部少輔は捕縛され斬首。真田昌幸、幸村親子は九度山に蟄居。そして大阪の役に於いては真田昌幸の子、幸村があわや家康の首を取るかというところまで追い詰めるも戦死。死して尚、勇壮の名を残した真田親子と汚辱を挽回し大名として復帰した仙石秀久。奇しくも、仙石家の所領信州小諸と真田家旧領の信州上田は隣接しています。同じような生き方をしていながら一方は死して後世に勇名を轟かせ、一方は小大名ながら将軍家の寵愛を受け、明治維新後も男爵に処せられます。宮下先生の仰るとおり、確かに比べてみると面白いですね。

    5/12
    ・夢喰いメリー2巻(まんがタイムきららフォワード連載、牛木義隆)
     夢もキボーもありゃしない! 148cmの小柄な細腕美女が夢の世界に帰るため、現界に降りてくる夢魔達を殴るわ蹴るわの大活躍! 作者は同人界ですっかり名を馳せた牛木義隆先生! 面白いです牛木先生! 小冊子付きの限定版、根性で買わせていただきます!

    5/15
    ・red Eyes13巻(マガジングレート連載、神堂潤著)
     蒼天航路がアニメ化できるなら、是非red Eyesもアニメ化して欲しいなぁと思う今日この頃です。地球の静止衛星軌道上を回る24基のキラー衛星が制御不能となり、一定の高度に達した飛翔物体を問答無用で打ち落とすようになった世界で戦争は再び有視界白兵戦に逆戻りすることになります。そうして空軍の重要性が薄れ、陸軍は中近距離戦闘から白兵戦まで万能にこなす機装歩兵兵器、SAA(Supecial Asult Armor)を競って開発。機装歩兵が一躍、戦場の花形となる世界が訪れます。そしてレギウムとドラグノフ、隣接する二国間に戦争が勃発。技術力こそあるものの、国力に於いて劣るレギウムはやがて敗戦の道を辿り、世界に於いても並ぶもの無しと謳われた伝説のred Eyes(機装歩兵特殊部隊)通称「ジャッカル」の隊長、グラハルド・ミルズ大尉は自分の副官であるクレイズ中尉の罠にかかり無実の罪を着せられ軍法会議の末、処刑を宣告されてしまいます。ミルズ大尉は自らの無実と復讐、そして祖国レギウムのために脱走し、再び戦場に戻ります。息もつかせぬ緊迫した展開に水も漏らさぬ綿密な設定、ちょっと原稿にコピーアンドペーストが目立つのが玉に瑕ですが、近未来型で更に血飛沫が舞う泥臭い戦争に血湧き肉躍る諸兄にはお奨めの作品です。マガジングレートは隔月連載なので、今から買っても充分に追いつけます。ていうか、神堂先生が飽きずに完結まで持つのかどうか……。どう考えても完結まで後、3倍の巻数は要りそうな気がするんですが……。

    5/19
    ・天上天下20巻(ウルトラジャンプ連載、大暮維人著)
     武術とは何か! 生きるとは何か! どうして私たちは闘わなければならないのか! 古き軛に縛られていることを知らぬ若者達が、とある一つの高校で一つの部に集結しました。かつてその学園がパラダイスであった頃、その象徴として名を馳せた柔剣部道場にて、二人の若者の命が奪われるのを合図に悠久の歯車が回り出します。そんな大きな歯車の前に個人の拳などちっぽけなものだけれど、それでも抗い続ける若者達の格闘物語。遂に兄弟ながら袂を分かち、己の闘う意義を証明するために拳を交えることとなる兄の学園執行部大将:高柳光臣、対する弟の柔剣部エース:高柳雅孝。そして実父である籠宗魄と相まみえる三人のキーパーソンの一人、凪宗一郎の運命や如何に! 大詰めです! でも高柳道現師父、というか大暮維人先生、雑兵物語にも書いてあるとおり、槍は突くだけのものではなく叩くものですよ?
     個人的に雅孝君と宗一郎のコンビが大好きなので(スマン、ボブ!)、19巻のレストランの一幕は痺れました。

    5/19
    ・孤高の人6巻(ヤングジャンプ連載、坂本眞一著)
     コミュニケーションが大の苦手で友人が自殺する現場を目撃してしまった森文太郎が、自分を初めて見守ろうとしてくれた友人と教師に惹かれ始めた山に惹かれ、アルピニストになる物語です。私も昔は山を少し囓っていたので、かなり引き込まれる物語です。「神々の山嶺」「山靴よ、疾走れ!」「岳」に続く、久しぶりの本格的山岳漫画です。どうやらアタック目標はパキスタン側から入るK2冬期のどこかの未踏ルートらしいです(詳しいことは忘れちゃいましたが、K2ってまだ未踏のルートがあったんですねぇ)。現在は仮想トレーニングとして厳冬期の日本アルプスを日本海から太平洋まで横断している途中ですが、既に死者一名。1960年~1980年の日本史上最大登山ブームでもヒマラヤに公募チームで挑むことは多々ありましたが、此処までチームワークの悪いアタックチームは初めて見ました……。君達ね、サミッターになりたいのは分かりますが、まずは取り敢えず頂上直下の最終キャンプまで行かなきゃ話にならないんですから、反目しあっていても良いですからきちんとお仕事はしないと駄目なんですよ。昔はきちんとそういう自分の役割を弁えた人ばかりだったんですけどね~……。勿論、更にその上でアタッカーに選ばれるための駆け引きは行われるわけですが。しかし、高度7000mを越える山にアタックするのに、その仮想トレーニングが日本アルプスというのはちと問題な気も……。せめてイスラマバードに入って高度順応して後、アンナプルナなりチョ・オユーなりのノーマルルートを何回か試してみた方が良いと思うんですが……。しかも、K2の壁は無酸素ですよね?
     というわけで、昔の山ヤが見ると「ちょっとこれはチームワーク悪いよ」と思われるでしょうが、おもしろさはお墨付きです。原作もあるんですが、こちらはまるで別の作品と考えていただいて良いです。漫画版はほぼオリジナルと言っていいようです。

    5/19
    ・ワイルダネス(サンデージェネックス連載、伊藤明弘著)
     銃と銃撃戦のマエストロ、伊藤明弘氏が送るガンアクション+国を巻き込んだ陰謀の阻止……、ではなく取引。元DEAの警官でしたがマフィアともめた後、現在は引退してメキシコにて探偵業を営んでいた堀田、堀田が関わったマフィアと敵対している別のマフィア組織に騙されて協力してしまい、指名手配されてしまったコンピューターのスペシャリスト芹間、そして警視総監の娘ながら日本にてマフィアの下っ端が組織に邪魔な人間を粛正する瞬間を偶然ビデオに納めてしまった後、メキシコで当てもなく家出旅行していた恵那(一度覚えた仕事は完璧に身につけたまま忘れないという、異常な天性を持った名古屋人)。この三人がマフィアの製薬工場を吹き飛ばしたり、パンツァーファウストとチキンレースしたり、ギャグの様な出来事が不思議と緊迫感溢れて息が抜けない、そんな伊藤明弘氏の看板連載の一枚です。いよいよ物語も折り返し、メキシコで事件の全貌が見えたため、アメリカに密入国開始です。……初っぱなから躓いてるみたいですけど、それでこそ伊藤先生ですよね~、うんうん。
     伊藤先生のもう一枚の看板作品である「ジオブリーダーズ(アワーズ連載)」も今月の28日に15巻が発売されるのですが、前巻から本巻にていきなりダストシュートに落とされたかのような急落展開を迎える上に、お話がかなり複雑、更に名古屋圏在住の人がより相当楽しめるというおまけ付きなので、果たしてこちらをお奨めできるかどうか……。ただ、まやを探して今も頑張る田波君、きっと君は報われると私は信じてますよ! まやは生きてるー! 生きてるんだー!

    5/22
    ・勇午 洞爺湖サミット編 2巻(イブニング連載、赤名修作画)
     世界で最高の交渉成功率を誇るフリーの交渉人、別府勇午がソ連時代から連綿と続く汚職と隠蔽された国家規模の事件に関わる交渉を引き受けた第二巻。交渉のためなら何を利用するのも躊躇わない、冷徹な使命感と同居するのは、「交渉」を生業とする己の往き道に、「人の信じる道」を見いだしたいという切なる願いを抱く漢。洞爺湖サミットに出席するロシア要人の殺害計画を思い止まらせるという依頼を受けた勇午は、闇に沈められた歴史の裏を暴きます。そして、情報が揃えば交渉が開始します。果たして勇午はこの交渉をまとめることが出来るのか?

    ・ハックス!(アフタヌーン連載、今井哲也著)
     高校に入ってアニメ作ってます! 新入生歓迎会で披露された僅か一分足らずのアニメの虜にされてしまった女子高生が、アニメを作りたい! という一年だけでアニメ研究会に入会してしまうという話です。まだ物語が序盤のようで話の全容が未だ見えないですが、かなり面白いですよ!

    5/27
    ・ふおんコネクト! 3巻(まんがタイムきらら連載、ざら著)
     完璧超人美人女子高生と天真爛漫なニセ幼女姉(ゲーマーでオタクでモデラーで高校英語教師)と至って普通な普通人の妹の、血の繋がらないちぐはぐ三姉妹がニセ幼女姉の弟子と共に学園を引っかき回す、メリハリツッコミの利いた素晴らしい四コマ漫画です。実は完璧超人も「独創性」という面にコンプレックスを抱き、ハリウッドで効果やCG、造型作家を営んでいる根っからの自由人である実母に嫌悪感と罪悪感の入り交じったような抱いていたり、無責任ながらも実は無責任ではない、養子ながらもきちんと間を取り持つ、締めるところはきちんと締めるニセ幼女英語教師姉、そして普通故にやはり超人姉に憧れを抱くも、実は一般家庭方面でかなり高性能な再婚女性の連れ子。三人とその友人達が賑やかに織りなす、笑わずにはいられない漫画の三巻です。四コマ漫画は一ページが長く楽しめる分、ページが貯まりにくいので一年以上待たないと単行本が出ないのですよ……。

     私自身が買っているコミックスはまだ他に今月、かなり出版されるのですが、一般受けしそうなのはこんな所でしょうか? フランさんがお奨めしてる「ナナとカオル」と「恋は三十路をすぎてから」もきちんとマークしてますよ! 本当に、今月は購入する本が多いですね~。嬉しい悲鳴です。

    Comment by Mya — 2009/5/2 土曜日 @ 12:02:45

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