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:: 2025/11/17 月曜日::

■[漫画]消えた契約と切れない絆「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」」11巻

生活の場を城に移動すると、途端に社交のお勉強が始まってしまったローゼマイン。
2年間眠ってしまっていたのと、貴族院でのやらかしの反省もあり、
保護者達の意向もあっての社交のお勉強をするんだけど、
それ以外にも印刷業という仕事の話…
つまりは、契約魔術を解消して下町との繋がりを断つ時期がやってきて…

冒頭のエルヴィーラとフロレンツィアが主催するお茶会とその反省会を見ていると、
保護者達はローゼマインの社交能力を向上させる教育をしようとしているんですよね。
問題はローゼマイン自身のやる気が無いことと、抱えてる仕事で多忙なことでしょう。
こればっかりはフェルディナンドとジルヴェスターのせいですよね…

ただ、仕事の話はローゼマインにとっても悪いことではないんですよ。
本を増やすというローゼマインの目的に沿うものというのもそうなんだけど…
ブリギッテにフォルクという、懐かしい面々に会えるわけですから。
他にもギーベ・イルクナーの奥さんとか初見の人もデザインが興味深かったです。

そして漫画になって嬉しかったのはクラリッサの求婚回ですよ!
勝木光さんなら描いて下さると信じてました!

ファンの間では「足払いメッサー」として有名な求婚ですが、
ここまで躍動感溢れる求婚になるとは…!
というか、躍動感溢れる求婚ってなんだよ…!w

しかしまぁ、クラリッサにマウント取られて、
滔々とローゼマインの賛辞を並べられて「悪くない」と思えるハルトムートは本当に変態ですね…
でも、とてもハルトムートらしいんだよなぁ…w
この気持ち悪さを清涼感ある絵面に仕上げるのはとても凄いと思うのですよ…!

そして勝木光さんの本当の凄さを思い知ったのは、
第49話のローゼマインの夢の描写です。

一目で夢だとわかる淡い描写に、ゆがんだ枠線。
そしてマインの周囲の人達の変遷具合が、とても丁寧なんですよね。
人が移り変わるだけでなく、マインの服装や靴が変わっていき、
大好きな人達と離れていく演出が本当に悲しくて悲しくて…
マインの焦燥感と哀惜が、これでもかというほど伝わってきました。

それに夢見が悪くて悲しむローゼマインを慰められないことに心を痛め、
自分達の不甲斐なさを感じているリヒャルダの表情も良いですよね。
本当に勝木光さんは仕事が丁寧だなぁ…

描き下ろしのヴィルフリート視点の短編のコミカライズでも、
ドレヴァンヒェルのお茶会室の描写がとても丁寧でしたね。
ふぁんぶっく等で語られていた通りに、
植物が多めで、文官が多いドレヴァンヒェルらしかったです。
それにヴィルフリートの考えの浅さもよく伝わってきましたよ。
いやはや、本当に、どうしてまともに成長しなかったのか…
慢心… 環境の違い…

次巻では成長したトゥーリが見られることでしょう。
勝木光さんがどのように描かれるのか、今から楽しみです。

:: 2025/4/23 水曜日::

■[漫画]色々な視点での群像劇「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」」10巻

貴族院で多数のやらかしをしてしまったローゼマインは、
これ以上やらかさないようにエーレンフェストに戻されてしまう…
それでも実家の次に安心感がある神殿に戻れてホッと一息つけたのも束の間、
今度は領地での印刷業の普及のために、平民時代の絆を絶つことになって…

勝木光さんは短編集や外伝、それに本編のプロローグを巧みに組み込むことで、
単なるローゼマイン視点の物語ではなく、
群像劇のように見せてくれるのが素晴らしいと思うのですよ。
特にこの10巻はその毛色が強く出ているんですよね。

原作第四部2巻エピローグのベンノ視点と、
原作第四部3巻プロローグのギル視点と、
原作貴族院外伝アンゲリカ視点と、
原作第四部2巻書き下ろしのレオノーレ視点と、
原作貴族院外伝ユーディット視点が描かれているんですよ。
なので、実質ローゼマイン視点は一話分だけなんですけど、
その面白さは薄まるどころか、より面白くなっていると思うのです。

冒頭のベンノ視点を読むとよくわかるんですが、
ベンノさんって本当に良い大人ですよね…
揺れて折れそうになるルッツを導くことで、
不安定になりそうなマインの心まで守ってあげるとか、
本当に二人の良い保護者していると思います。

他の視点だと、特にアンゲリカ視点の話は良かったですね~
原作でも好きだったけど、勝木光さんの翻案がとにかく素晴らしい!

ニコラを見送った時は原作通り呆然としていたけれど、
その後にこのような自然な笑顔を浮かべる描写は原作にはありませんでした。
でも「アンゲリカなら笑顔を浮かべて当然だよね」と感じるんですよね。
本当に勝木光さんの原作への理解度が高いと思わされます。
そして、アンゲリカが本当に美少女だな、と感じますw

そして本編であるローゼマイン視点の話も良いんですよね…
奉納式でのコミカルな失敗は可愛くて面白いんだけど、
エルヴィーラに諭され、平民時代を思い出しているシーンが切ないんですよ…

今は失ってしまった、平民時代の思い出が、
少し色褪せてしまいそうな感じが出ていて切ないんですよ…
ローゼマインとして本が身近になったのは喜ばしいけれど、
愛する家族や大切な友達と縁遠くなってしまったのは、ただただ寂しい…
そういったマインとしての気持ちが伝わってきて、胸がキュッとしてしまいました。

書き下ろしのSSはフリーダ視点だったんですが…
フリーダにとってマインが特別な、たった一人のお友達だったことを失念していました。
そうだよね、マインとお友達になってあれだけ嬉しそうにしてたんだもんね…
他の富豪の子と違って身食いで将来貴族街に行くから友達はできにくいから、
マインだけが同じ身食いで、別ベクトルだけど同じ情熱を持っていたんだものね。
そりゃ、特別なお友達ですよ…

そんなマインとの絆が切れてしまった現実を、ついに突きつけられて、
この幼さで割り切らないといけないというのが、ツラいものでした…
しかし、同じ年代のルッツやフリーダが割り切って乗り越えていて偉いですよ。
ヴィルフリートも少しは見習って欲しいものです…w

:: 2024/12/15 日曜日::

■[漫画]神殿での生活「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」」9巻

貴族院の図書館にずっと篭もっていたかったのに、
数々の社交失敗によって帰還命令が出されてしまったローゼマイン。
交渉の末に何とか帰還までに三日の猶予を勝ち取るんだけど、
肝心の読書は全く出来ないのであった…

周囲のために我欲を抑えて仕事をしているあたりは、
ローゼマインもちゃんと領主候補生してるなぁ、と思いますね。
まぁ、そもそもやらかさなかったら帰還命令が出なかったのですが…
それは保護者たちの教育不足に依るところが大きいので仕方ないよね?

とはいえ失敗したなら叱られるのは当然だし、
反省して次に活かすためには、何が失敗だったかを知らないといけませんからね。
尋問されるのは仕方が無いと思いますよ。
そして領地を巻き込んだ大騒動になってもほっぺたをつねられるだけで済まされているのは、
わりと穏便だと思いますw

ローゼマインのほっぺたはツマミ心地が良いらしいですからね。
とても柔らかそう。

城では殆ど過ごさず、あっという間に神殿に篭もることになったローゼマインだけど、
それも、神殿が第二の我が家だから当然なんですよね。

実の家族がいる家ほどではないけれど、
それでも神殿では心をある程度休ませることができることが、
この安心しきったローゼマインの表情を見ているだけで伝わってきます。

このローゼマインしかり、勝木光さんは表情に気持ちをのせるのが上手いんですよね。
原作のキャラをしっかりと理解しているから、
それぞれの場面でどのような気持ちだったのかを、分かりやすく見せてくれるんですよ。
コルネリウスに頼られて乙女の顔をするレオノーレとか、
シンプルな命令で頼られて理解するアンゲリカとか、
小生意気だけど可愛いディルクとか、とても良いと思うのです。

だからこそ、ラストで契約魔術の解消を行うことを宣告したローゼマインが、
表情を取り繕いつつも、手には感情がのせられている描写が重いんですよね…
大切なマイン時代の繋がりを自分で断っていかなければならないとか、
そのツラさがわかるだけに、精神的にきついものがあります。

そんなローゼマインとは違って安穏とした貴族院生活を送ろうとしているヴィルフリートだけど、
この頃から色々とやらかしまくってるんですよね。
教育係のオズヴァルトは他領との貴族への対応とかはそつなくこなしているけれど、
自領の貴族に対しては無自覚な傲慢を見せるところは、本当に駄目だなぁ、と思うのですよ。

それに疑問を抱かず、素直に影響を受けるヴィルフリートが本当にダメダメで…
この作品では無自覚な傲慢さを見せるキャラは今後も多々出てきますが、
とてもヘイトを溜める行為だということに彼等が気付けないのが致命的ですよね。

書き下ろしSSはコルネリウス視点でのエルヴィーラとの会話ですが、
しっかりとした母親の教育を受けていて、
こういった所がヴィルフリートには致命的に足りなかったんだなぁ、と感じてしまいます。
エルヴィーラは本当にできた第一夫人ですよね。

ローゼマインのやらかしに振り回される側近は大変だけど、
それでもコルネリウスは可能な限り頑張っていることがよくわかりました。
これからも大変なことはどんどん増えていくけど…
頑張ってね! お兄ちゃん!

:: 2024/5/16 木曜日::

■[漫画]王子の告白「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」」8巻

図書館シュミルを巡って勃発したダンケルフェルガーとの宝盗りディッターで勝利したローゼマイン。
再戦に燃えるダンケルフェルガーには関わりたくないんだけれど、
アナスタージウス王子には経緯の説明をする必要があるのでソランジュ先生と共に呼び出される事に。
その際にアナスタージウス王子からは一つ密命が下されて…

8巻の見所は2点ありますね。
まず1点は側近でありながら問題児であったトラウゴットの処遇を巡る問題です。
宝盗りディッターでも命令違反の猪突猛進を見せて、
自分の力を誇示したいだけの脳筋バカっぷりを発揮していましたが、
この8巻では主を尊重できない側近失格っぷりを露呈させたため、
祖母であるリヒャルダに厳しく叱責されるだけでなく、側近辞任を強要される始末です。

それだけやらかしまくっているというのに、
全く自分の処遇を理解していないトラウゴットの表情が本当にムカつくんですよね…w

この時のトラウゴットの思考を表情から推察すると、
「騎士でもない、一年生の、しかも虚弱な女の子である従妹に言っても理解できないだろうけど…」
っていう、無礼&驕った考えをしているんじゃないかな、と感じちゃいますね。
そういった顔をしてますよ、トラウゴットは!

ローゼマインに指摘されたら表情を取り繕うくらいはできるみたいだけど、
それでも随所に性根が表情に滲み出てしまっているのがよくわかりますよ。
これは教育した実父の悪い影響が出ているんだろうなぁ…
特にダームエルを侮っているトラウゴットはダメですね。
一発アウトなやらかしですよ。

そしてギリギリセーフだったのがハルトムートですね。
トラウゴットを糾弾することに関しては上級貴族の間では情報の根回しが有ったであろうことが、
リヒャルダの解任動議を出された時のそれぞれの表情でわかります。

レオノーレは主であるローゼマインがどう動くのかを注視していましたが、
ハルトムートは情報を出すことでローゼマインがどう考えて、どう判断するのか。
そしてその情報から、今後ローゼマインをどう教育するのかを考えているように見えました。

でも、実際のところはハルトムートは一年生のローゼマインを教育する立場ではなく、
主であるローゼマイン様に仕えて、教育を受ける立場であることを痛感させられたかと思います。
暗躍しそうな問題児のハルトムートの手綱をしっかりと握ることができるローゼマインを見て、
安心しているようなレオノーレも印象的でした。

そしてもう1点の見所が、アナスタージウス王子の直接の求愛です。
ローゼマインから齎された情報と、聞き入れるのが難しい貴重な助言を受けて、
勇気を出して直接の求愛をしたアナスタージウス王子は格好いいですよ!

この話は完全に少女漫画の世界ですよ。
前巻がバトル成分多めの少年漫画みたいなディッター尽くしだったのに、
この8巻では糖分過多な少女漫画してましたよ。
愛する女性のために勇気を出して行動し、
愚直に努力を重ねるアナスタージウス王子のことは嫌いになれないんですよね。

ただ、私はこの時のエグランティーヌのことを、
アナスタージウス王子の情熱的な告白に絆された少女だと思ってたのですが、
書き下ろしSSを読む限りだと、決してそれだけではなかったんだと痛感しますね。
本当に、骨の髄から領地のことを考えて行動する貴族なんだなぁ、と思わされます。
アナスタージウスに恋したわけではなく、自分の望みが叶いそうだから手を取ったのか…
なるほどなぁ…

それにしてもエグランティーヌも述懐してましたけれど、
エグランティーヌ本人に次期王を決めさせるように動いたトラオクヴァール王は、
本当にこの頃から責任を負いたくなかったんだろうな、ということが透けて見えますね。

ツェントとして責任をしっかりと持っているのならば、
先代アウブ・クラッセンブルクの思惑を考慮に入れるにしても、
ジギスヴァルト王子に嫁ぐように働きかけるべきなんだけど、それもしないんですよ。
エグランティーヌの希望に任せるという名の責任転嫁をしているだけなんですよね…

トラオクヴァール王の苦労を思うと同情の余地はあるんだろうけど、
ローゼマインが取り持たなかったら、また政変が起こっていただろうし、
本当に王として失格だよなぁ、と思います。

さて、次巻からエーレンフェストへの帰還ですね。
下町メンバーと会えるでしょうし、ローゼマインの心を癒して欲しいところですが…
色々とあるので心を強く持って欲しいものです。

:: 2023/11/17 金曜日::

■[漫画]宝盗りディッター、開戦!「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」」7巻

図書館シュミルの管理者の立場を強奪に来た大領地ダンケルフェルガーと、
図書館を蔑ろにする管理者は断じて許さないローゼマインの間で戦いが勃発!
王子の取りなしとルーフェン先生の提案で管理者権限はディッターで決めることになったけれど、
それは今ではやらなくなった宝盗りディッターという競技で…

さぁ、ついに来ましたよ! 宝盗りディッター!
第四部以降では非常に重要なディッターですが、種類が色々あります。
その中でも宝盗りディッターは作中で語れているように領地防衛模擬試合です。

その名の通り領地の礎である”礎の魔術”の代わりに魔獣を使った模擬戦です。
簡単に言えば礎の魔術は領地のルート権限みたいなものですから、
それを奪取されたら管理者変更されて前任者は簡単に処分されちゃうのです。
領地の防衛と他領への侵攻、どちらも考えないといけない高度な駆け引きが必要なのですが、
政変以降はどの領地も余力がないので行われていなかったんですよね。

そんなお互いに真っ新な状態なんだけど、ローゼマインは本を読んでるから戦術も知ってるし、
一年生なのに参加する胆力も有るし、何よりも有効な戦術を即座に組み立てる頭脳がいるのです!

それもローゼマインの特異的な騎獣を使って宝を護るため弱い魔獣を即座に捕獲できる…
という戦術が有ってこそ発揮できるものなんんですけどね。
自分たちの利点を活かし、相手の意表を突く戦術の組み立て方が実に見事です。

それでも相手は常勝不敗のダンケルフェルガー
地力が強すぎるため、幾らアンゲリカやコルネリウスといった個の力が強くても、
軍という全体の力では明確に劣っているのです。
それを即座に理解して、それでも勝つための策を講じることができるローゼマインが凄いんだよなぁ…

それにしてもこういったバトル展開を描くのが勝木光さんは本当に上手いですね。
第四部の担当作家を決めるコンペではディッターがお題だったらしいのですが、
頭一つ飛び抜けてた画力を発揮してたという話でしたが、それにも納得です。
まぁ、「ベイビーステップ」では躍動感溢れる試合をずっと描いてこられましたものね。
抜擢されるのも当然と言えましょう。

巻末には原作の貴族院外伝に収録されている短編を元にしたダンケルフェルガー寮での話が出てましたが、
ここに入れてくるのは流石ですね!
勝木光さんはアクションも上手いけど、原作への理解度がとても深くていらっしゃる!

この短編ではルーフェン先生がただのディッターバカ…、もとい熱血教師ではなく、
学生たちの成長のために動ける優秀な教師だということがよくわかります。
それとルーフェン先生が回想しているローゼマインとフェルディナンドの二人の構図が素晴らしいのです。

この当時の二人の関係性を的確に表現できていると思うんですよね。
フェルディナンド様は後見人であり、教育者であり、保護者であり、かかり付けの医師なんですよ。
フェルディナンド様は凄いのです。

ちなみにルーフェン先生はフェルディナンドが自領の守りを疎かにしたと思ってますけど、
真相はヴェローニカに疎まれたせいで領地の味方が信じられないから、
憂さ晴らしに他領を攻撃しまくっていただけなんですよねw
信頼できる味方を得て暴れまくるフェルディナンドの凄さは第五部終盤までお待ちください…!

それと巻末オマケのヴィルフリート視点での短編ですが、
ヴィルフリートとその側近らしいというか、ダメな子がダメなことを理解していない、
とても困った領主候補生っぷりを見せてて苦笑しちゃいましたね…w

どこがダメかというと、自分の側近を使って情報収集をしようとしない…
というか、ローゼマインから情報が来るのが当然と勘違いしているところですね。
これは祖母ヴェローニカの教育のせいで「周囲は自分を尊重して当たり前」と思ってるからでしょう。
すぐ傍にローゼマインの側近がいるのにローゼマインへの不満を述べたり、
周囲に対する気遣いが皆無なところが一番ダメな子なんですけど…
まぁ、そういったところを矯正しないどころか、助長するような側近を付けられてるからね…
仕方ないね…

さて、次巻ではもう一人の困った子であるトラウゴットのやらかしです。
無能のトラウゴットは既にダメなところを見せてますが、
次の8巻では更にその無能さをさらけ出しちゃいますよ!
お楽しみに!

:: 2023/5/17 水曜日::

■[漫画]貴族の社交「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」」6巻

図書館の惨憺たる状況を知ったローゼマインは改善したいんだけど、
今はもう前世の学生の時みたいな気軽さでお手伝いをできる身分や立場ではないので、
リヒャルダに諭され、領主候補生として取るべき行動を模索した結果、
ソランジュ先生と図書館でお茶会をすることになって…

何をするにも身分とそれに見合った言動が要求されて窮屈に感じられますが、
それがこの物語の根幹をなす要素なので、むしろ面白いです。
ローゼマインもまだ完全に身に付いていないので困惑することが多いですが、
リヒャルダがしっかりと教えてくれるのでわかりやすいのは助かるんですよね。
厳しいところもあるけれど、領主候補生にはそれが必要なんだと感じます。
そう考えるとヴィルフリートに仕えるオズヴァルトは完全に失格なんですよね…w

ローゼマインに引っ張られる形で図書館通いをする側近たちだけど、
それを有効活用して講義以外の学習を捗らせていて、どんどん有能になっていきますよね。
それはそれとしてレオノーレの恋心に気付いた描写はとても微笑ましかったです。

これはローゼマインじゃなくても気付きそうな恋する乙女の笑顔ですよ。
まぁ、ローゼマインは特にこういった心の機微に気付くのが上手いんですよね。
自分に向けての恋情には全く気付かないんですけどもw

ちなみにレオノーレが写した資料に載っている魔獣ですが、
これは恐らくターニスベファレンですね。
伏線になるけれど、コミカライズ版で回収されるのは3年後くらいになるかな…

ソランジュ先生との交流を深めるためのお茶会は無事に終わったけれど、
音楽の先生に請われたお茶会ではまさかの乱入者が登場して初っ端から大変な事態に!

恋する王子様はエグランティーヌのことが好きすぎて、
誘われてもないのにお茶会に乱入しちゃうの!

まぁ、恋は人を狂わせてしまうから仕方ないとは思うけれど、
とばっちりを受けるローゼマインは大変ですよね。
それでも乗り切ってしまうどころか、想像を超えてきてしまうからローゼマインは凄いのです。

巻末のSSでもロジーナが誇らしそうにしていたけれど、
前世の知識で時代と国を超えた楽曲を知っているローゼマインは、
初めから完成形が頭の中にあるのですよ。

原作ではローゼマイン視点なのでたった数行だった作曲シーンも、
他者の視線から見ると驚愕するべきものなので、見開きも使って描かれるのも納得です。
エーレンフェストの新曲はローゼマイン本人が作曲したことが名実共に知らしめられたので、
ハルトムートは聖女伝説が加速しそうだと興奮していたことでしょう…w

ちなみにローゼマインがエグランティーヌのために作った曲ですが、
元ネタは「アメイジング・グレイス」か「荒野の果てに」かな、と考えています。
何となくエグランティーヌに似合いそうじゃないですか?

後半はシュバルツとヴァイスの採寸をするのですが、
二匹と手を繋いでいるローゼマインはとても可愛らしいものでしたね…!

この頃のローゼマインはとても小さいのでサイズ感がぴったりすぎですよね!
これはリーゼレータじゃなくても悶絶しそうな可愛らしさですよ。

採寸と同時にヒルシュール先生が主導して魔法陣の解析をしている際に、
まだ一年生で能力が足りてないので困惑するばかりで焦るフィリーネを見ていると、
自分が新社会人だった頃を思い出して胃が痛くなりました…
ですが、ローゼマインがきちんとフォローしてくれたお陰で気が楽になりました。
私にも当時ローゼマインのような先輩or上司が居てくれれば…

そして終盤では横暴&傲慢のダンケルフェルガーの領主候補生、レスティラウトが登場です。
ダンケルフェルガーは欲しいものは暴力で奪い取ることが当たり前な困った領地なんですよね。
ちなみにローゼマインが貴族院で関わる領主候補生には3人の困った人がいます。
教育が足りてないヴィルフリートと、
横暴&傲慢なレスティラウトと、
横暴&傲慢&教育が足りてないディートリンデです。

今回はそのレスティラウトがシュバルツとヴァイスを奪いに来ましたが、
図書館と本を愛するローゼマインが大領地で上位のダンケルフェルガーを相手に黙って従うはずがありません。
もちろん応戦することになるので護衛騎士たちは大変だと思いますが、
本当に大変なのはこれからなんですよね。

その大変な宝盗りディッターが描かれるのは次の7巻になりますけど、
結構作画カロリーが凄いことになりそうで勝木光さんと作画スタッフさんも大変になりそうです。
ただ、戦闘描写の素晴らしさだけは「ベイビーステップ」を愛読していたので大丈夫だと安心出来ます。
手に汗握る興奮が味わえそうで今から楽しみです。

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