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:: 2024/3/31 日曜日::

■[ラノベ]親子三代の記憶「ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~」

ビブリア古書堂の二代目に嫁いだ智恵子と、その娘の栞子。
そして栞子と五浦大輔との間に生まれた娘の扉子。
卓越した記憶力と洞察力を持った3人の女性が、
17歳の時に関わった鎌倉文庫に存在した夏目漱石の稀覯本と関わるお話です。

今回は扉子、智恵子、栞子の順番でそれぞれの物語が展開しています。
扉子の話では幼馴染みで親友の戸山圭ちゃんと仲違いしていた理由が判明するんですが、
前巻で扉子が恭一郎に対して自問するように言っていた言葉の意味がわかりました。
相手の話を聞かず、独断で動いた結果、手痛い失敗をしたからだったんですね。
この件に関しては扉子が自省しているように、彼女自身のミスが大きいでしょう。
それでも圭ちゃんと仲直り出来たのには安心しました。

今回大きく関わってくるのは鎌倉文庫という貸本屋に存在した鎌倉文士たちの稀覯本で、
その中でも夏目漱石の家が所蔵していた初版本が物語の核となっています。
私は松山出身でありながら「坊っちゃん」すら読んでいない粗忽者ですが、
それでも来歴や概要は知っているくらいに夏目漱石は存在感がある文豪です。
まぁ、令和だと間違いなく炎上するタイプの作家だとは思いますが…w

智恵子さんが関わった件ですが、ここで後に旦那となる登さんと関わっていったんですね。
登さんのザ・男飯みたいなラーメンと、それを無造作に客である智恵子さんに勧める無遠慮さや、
何故か智恵子さんのことを全面的に信頼している所とかを見ると、不思議な人だなぁ、と感じました。
まぁ、お互いに一目惚れに近いような感じだったんですね…
うーん、栞子さんと大輔とはまた違ったラブコメ夫婦だなぁ…

そして栞子さんが関わった事件ですが、
彼女はやはり17歳の頃からとても頭脳明晰だったんですね。
鎌倉文庫に関して智恵子さんが仕掛けた顛末も、
綺麗に解き明かしていて、流石は栞子さんだと思います。

今回は珍しく読後感もスッキリしていて良かったですね。
それに智恵子さんと登さんの過去が読めて嬉しかったです。
圭ちゃんと扉子の仲も戻ったのも。
惜しむらくは過去編メインなので栞子さんと大輔のイチャラブが少なかったことかなぁ…
まぁ、それは次巻以降に期待したいところです。

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