■[漫画]終わる物語と続いていく物語「惑星のさみだれ」10巻
惑星のさみだれ 10 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:水上 悟志
出版社:少年画報社( 2010-11-30 )
コミック ( ページ )
作者サイト:続・みずかみ小屋
作者twitter:水上悟志 (nekogaeru) on Twitter
面白かった…
感想はもうこの一言に尽きます。
多くを語ることが野暮になるくらい、シンプルに面白い。
頭で考えるよりも前に心で面白いと感じてしまう―。
そんな素晴らしい名作中の名作でした。
アニマとアニムスの物語は9巻で終わり、
ラストを飾るのは惑星を砕く者、朝日奈さみだれの物語。
自分でも止められないさみだれの想いを、
獣の騎士団みんなの願いを受けた夕日が受け止める瞬間は、
何度読んでも心が震えてしまいます。
さり気ない伏線が多いので何度読んでも面白いんですよね。
作品のタイトルが最後を飾る伏線だったと知った時には感動すらおぼえました。
エピローグもたっぷり取ってあり、
瞼の内側から熱いモノがこみ上げてくるノイたちとの別れだけでなく、
物語が終わってから10年後、最終決戦前日に呼び出された夕日から語られる、
10年後のみんなのことは本当に感慨深かったです。
「少年から大人になるってのはこういう事だ!!」
そう帯に書いてある通り、東雲半月という大人の背中を見て成長し、
茜太陽という子供に見られることで大人になっていく物語でもありました。
ラストを締めくくるカラーページは本当に素晴らしく、ただただ最高で…
「惑星のさみだれ」を読んでいて本当に良かったと思います。
全10巻という長さで一切の中だるみもなく、全てが読み所でした。
水上悟志先生、こんな面白い漫画を描いてくれて本当にありがとうございました。
文句なしに私の中で殿堂入りの作品です。
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