本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部「女神の化身Ⅻ」 12/9発売!
遂にシリーズ完結!
:: 2023/12/19 火曜日::

■[漫画]祈念式の旅路「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第二部 「本のためなら巫女になる!」」10巻

農作物に実りをもたらすために魔力を配る祈念式を行うために農村へと向かうマイン。
しかしそこに予定にない青色神官ジルヴェスターが同行することに。
保護者のフェルディナンドと騎士団長のカルステッドも加えての珍道中になったけれど、
マインは平民ということもあって色々とトラブルがやってくるのだった…!

エーレンフェスト領内全ての祈念式をマイン一人にさせるとか、
今考えるとかなりのメチャクチャですよね。
それでいて収穫祭では他の青色神官にやらせるつもりだったとか、
仕事を全部押し付けて給料だけ貰うつもりのブラック企業、もといブラック神殿ですよ。
とはいえ、ここで真摯に神に祈っていたお陰で後々マインは助かるんですけどね…

平民の青色巫女見習いということで常識が足らないマインが、
ジルヴェスターの貴族言葉を理解できずにちょっと失敗したり、
平民のことを知らなかったジルヴェスターがちょっと学習したり、
それなりに微笑ましい道中だったんだけど、
ゲルラッハ子爵の手の者がフランとロジーナを襲うという事件が発生ですよ。

大事なモノを守るためなら手段を選ばず全力を尽くすのがマインです。
この時も神に祈ってかなり効率が悪いやり方で魔法を使ってるんですけど、
かなり無茶なんですよね、これって。
穴の空いたバケツで風呂に水を張るようなもんだと思います。
それでもやっちゃえるあたり、マインが規格外なんですけども…

今思うと、この時の襲撃者は神殿長ベーゼヴァンスが、
目障りで劣等感を刺激するマインを始末するために、
ゲルラッハ子爵に依頼したっていうのが事件の本質なのでしょうね。
ただ、ゲルラッハ子爵も神殿長もマインたちが騎獣で移動しているって知らなかったから失敗した訳で…

祈念式から戻ってもジルヴェスターが色々とやって大変なんだけど、
ジルヴェスターなりに色々とマインのために骨を折ってくれてるんですよね。
そのことはアニメの特典SSとかで読めるので、お金に余裕が有ったら読むことをオススメしますよ。

春になってやっと自宅へと帰ることができたマインの笑顔が微笑ましいんですよね…

ただ、この後の展開を知っていると、
この時のマインの幸せがとても儚いものであり、
それを取り戻すために大変な苦労をすることを知っているだけに、
マインの幸せな笑顔の尊さを噛みしめてしまいますね…

それはそれとして今回のMost Favoriteマインはこちらになります。

とても他人事感があって、それでいて可愛い!
頑張れ、ベンノさん!w

:: 2023/12/10 日曜日::

■[ラノベ]これ以上ないほどの大団円!「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部「女神の化身XII」」

ついに完結…!
Web版は2017年3月に完結していますが書籍版はWeb版連載開始から10年目にして遂に完結しました。
全33巻(+短編集2冊&外伝1冊&コミカライズ版書き下ろし短編)という長大な物語が、
これ以上無いほどに見事な大団円を見せてくれました。
これほどまでに美しい物語は他に類を見ないですね。
どちらかというと女性向けの作品で、作者も女性なんですけど、
本当に男女関係なく最後まで楽しめる作品でした。

この完結巻は約2/3が加筆&書き下ろしなので、
Web版を繰り返し読んでいる私にもとても新鮮さが感じられました。
まず、フェルディナンド視点のプロローグからして新鮮なんですよね。
ローゼマインはフェルディナンドに全幅の信頼を寄せているから、
彼女の視点で読む本編からだと緊迫感がそれほど伝わってこなかったんですが、
フェルディナンド視点だと手に汗握る緊迫感が半端なく、読んでて動悸がするんですよ。
フェルディナンドにしても神々が関与する事態なんて想定外だし焦燥感が半端ないんですよね…

一年半会えてなかったけれど、
すぐにローゼマインが貴族らしい取り繕いを身に付けたのを察して本音を見抜けるあたり、
フェルディナンドはローゼマインのことをよく理解していますよね。
それに比べて、メスティオノーラに関しては情報が少なすぎるため対処が後手後手になるのは仕方ないかな…
それでもメスティオノーラの僅かな言動から勝機を読み取ろうとするあたりフェルディナンドは優秀ですよ。
なまじ優秀な分、色々と可能性が浮かんで焦っちゃうんですけどね…
ローゼマインくらいに脳天気の方が人生は楽なんだろうなぁ…w

それにしても呪い返しという概念は新しく出てきましたね。
対象者(この場合はローゼマイン)が神々の過剰な祝福で呪い状態に陥った場合、
対象者が他者(この場合はフェルディナンド)に贈った祝福を、その贈られた側が対象者に返すことで解呪する…
という意味で良いのでしょうか?
メスティオノーラが言いたくなさそうだったのは、呪い返しされる対象だからでしょうか?
それと「呪うならば私にすべきだった」というセリフが続編への伏線になっている気がしますね。

「記憶」のシーンも色々と加筆されたことで、フェルディナンドの感情の湿度と重さが凄くなってますね。
同調させられるローゼマインも大変でしょうけど、だからこそ心の底から理解したことでしょう。
第一部ラストで出会ったばかりのフェルディナンドが言っていた、

「……マイン、私は正直、ここまで親に大事にされ、愛されている君が羨ましいと思う。神殿にいるのは、孤児であれ、貴族であれ、親に必要とされなかった者ばかりだからな」

というセリフが紛うこと無き本音だということが。

それとこの時のローゼマインは下町の記憶がないため、一人称が”わたくし”なんですよね。
Web版では”わたし”だったので、良い修正だと思います。

記憶の中でフェルディナンドは実父の「領地のため」「時の女神のお導き」という言葉に諦観を覚えてますが、
アーデルベルトパパはそれなりに息子に対して情は有ったと思うんですよ。
ジルヴェスターもそうですが、この一族は家族に対する情が深いので。
ただ、ジルヴェスターとヴィルフリートにも受け継がれている、
”無神経な言葉を不用意に言って相手を傷つけてしまう”という一族の悪癖が出ているだけだと思うんですよね…
続編が出て、アーデルベルトの出番があれば、そこら辺ハッキリすると思うんですけど…
どうなんだろう…?

「選んだ未来」で平民に戻る選択肢を提示したフェルディナンドですが、
それを選んだ場合、ローゼマインが考えるように名捧げ側近は殉死させられそうだけど、
流石にローゼマインにはこまめに魔術具を渡したりとケアしそうな気がします。
フェルディナンドにとってもっとも大切なものはユルゲンシュミットよりもローゼマインなんですから。
ローゼマイン本人はまだ自覚がないんでしょうけども。

ただ、ルッツを選びそうだと考えているのはフェルディナンドの本音でしょうね。
ルッツとの記憶が一番繋がらなかったことから、そう考えても仕方がないでしょう。
フェルディナンドが珍しく弱気を見せているように見えますが、
同情を引いて関心を買うためなんじゃないかと穿った見方をしてしまいます。

それはそうと、勝てる勝負しかしない主義のフェルディナンドが、
自分より魔力量が多いジェルヴァージオを相手にした時でも弱気を見せなかったのに、
唯一勝てないかもしれないと弱気になった相手が平民のルッツというのが面白いですよね。

「忙しい日々」では色々と加筆がありますね。
Web版では省略されていたので気付かなかったけれど、
ローゼマインがエーレンフェストに一度戻るのも言われて見れば当然でしたね。
フェルディナンドは色々と理由を並べてたけどその本心は、
”ローゼマインに嫁入り準備をさせてあげたい”
じゃないかな、と思うのですよ。

寮の内装の違いとかも興味深いけれど、
ヒルシュール先生のせいで常識がずれているのに笑っちゃいましたねw
ただでさえ中領地と大領地では色々と常識が違うというのにそこにプラスして常識違いがあるとは…
これからも何かと大変そうだな、と思いましたw

そしてユーディットは相変わらず癒し要員ですね…
できればユーディットもローゼマインの側近を続けて欲しいんですけど、難しいよなぁ…
一族全員で移るくらいしないと難しい気がするよ…

「エントヴィッケルン」でも加筆が多い~!
エグランティーヌとの連絡もしっかりしてて、丁寧さがアップしてますよね。
それにダンケルフェルガー出身のクラリッサが活躍してて、色々と納得ですよ。
忙しいだろうけど、ローゼマインに頼られてとても誇らしくて嬉しいことでしょう。
他の側近たちとのやり取りもとても微笑ましいですよね。
この風景を守るためにフェルディナンドは旧アーレンスバッハ貴族を押さえつけるのに、
ユストクスやハルトムートたちと暗躍しているんだろうなぁ…

意外だったのは城から礎の間に入ったことですね。
大規模魔術をやった時に入ってるから当然と言えば当然なんですけど、Web版読んだ時は神殿から入ったのかと…
まぁ、他の貴族に勘ぐられる隙を与えるわけにはいかないし、当然なのかな?
そしてローゼマインが設定したセキュリティーシステムが彼女らしすぎてちょっと笑っちゃいましたねw
フェルディナンドにバレたら呆れられ、こめかみをトントンしながら説教される気がするけれど、
知られることはないだろうから問題ないでしょうw

「エグランティーヌの訪れ」は加筆が少なめでしたね。
エグランティーヌが何を見てローゼマインたちに謝らなければならないと思ったのかを語られる日は来るのかな?
ジェルヴァージオやラオブルートの記憶を覗いたり、国境門での捕縛事件とか、
色々あったであろうことは想像がつくのですが…
短編集で語れると嬉しいんだけど、どうなんでしょう?

それもこれも王族の自業自得なのでこれから頑張ってもらうしかないですね。
王命を遵守してレティーツィアがアウブ・アーレンスバッハになるためには、
トラオクヴァールが興したブルーメフェルトが分割されるか改名される必要がある気がするんだけど…
どういった手段を取るのかは続編以降のお楽しみですね。

「婚約式」は加筆のせいでボニファティウスのうっとうしさが増量してる気がする…!w
ヴィルフリートの素直な優しさは微笑ましい美点だと思うんだけど、
それによって被害が色々と出てるのがとてもヴィルフリートらしいと思うのです。
婚約式のセリフの全文はドラマCDや来年の短編集でわかるのかな?
ドラマCDを予約したのが今月頭だったせいで、まだ届いてないんですよね… 早く聞きたい…!
そしてあのシーンに挿し絵があるのはとても「わかってらっしゃる!」と思いました。
大変結構ですよ!

「アウブの宣言」はWeb版からほぼそのままでしたね。
慈悲を恵む女神の化身ではなく、自費で賄わせる商人聖女って感じに加筆されてましたねw
地方のギーベがどんな感じなのかは相変わらずまだわかりませんが…
フェルディナンドが過保護すぎるからローゼマインの一人称だと続編でもしばらくわからない気がします。
ビンデバルト伯爵みたいな愚物は今のうちにフェルディナンドが潰すんだろうなぁ…
ローゼマインの心身の平穏のために、じっくりと潰して貰いたいものです。

「研究所と図書館」はちょいちょい加筆されてますね。
ダームエルとのやり取りが追加されてて嬉しかったです。
ちゃんとダームエルが側近を続けてくれるかどうかは、ローゼマインにとっても重要ですしね。
ただ、読者の大半は隠し部屋でのフェルマイにニヤニヤしたことでしょう。
当然私もニヤニヤしちゃいましたけどね!

「エーレンフェストへ」からはほぼ書き下ろしですね。
フェルディナンドが魔王っぷりを発揮する悪辣さを色々と知ることができないのが残念だよ!
ゲオルギーネ派残党や親ベルケシュトック派を叩きつぶす準備をしまくってるんだろうなぁ。
ローゼマインの考えている通り殺しは無理だろうけど、事故死は多発すると思うんだよね…
神からの罰の実態を知るために罠に掛けて邪魔者同士を殺し合わせそうな気さえするよ…!

教科書を貰って喜ぶローゼマインは変わってないですけど、
ローゼマイン本人が申告しているように、男女の機微は勉強不足だと思うのですよ…w
頬を撫でられるのを、頬を摘まむお肉がなくなったからと考えてるあたり、
本当に情緒が足りてないというか…w

オティーリエからの心配というか助言はとても真っ当なだけに貴重ですよね。
地縁がない土地での結婚と子育ては、システムが整った現代の日本でも大変なんですから。
フェルディナンドとその名捧げ側近組はそういったところが疎いでしょうからね…
ゼルギウスとシュトラールの奥さん方がこれから重要になってくる気がします。

そしてヴィルフリートの迂闊なところがここでも出ちゃってる!
そんなんだからハンネローレ貴族院五年生でもやらかしちゃうんだよ!
これからもシャルロッテからのお小言がずっと続くんだろうなぁ…w
ローゼマインと違って自分の側近の将来も全く考えてないだろうし、
本当に困った領主候補生になったもんだけど…
それもこれもヴェローニカの教育結果なだけに、彼がこれから背負っていく呪いなのでしょうね…

「基本色の調合」はこういった細かい設定を本当によく考えるなぁ、と思いますね。
それと筆頭文官になるためのハルトムートのやる気が凄いけど、ハルトムートならやり遂げるでしょうね。
そしてローゼマインの側近が若い者だらけなのは本当に例外だらけなんですね。
だからこそローゼマインが一から作りあげることができたんでしょうけども。

レオノーレは嫁入りしているようなものだし、嫁ぎ先がコルネリウスだから親族の反対もないだろうけど、
確かに嫁入り準備期間が短いのは大変でしょうね。
ほぼ同じ立場のアンゲリカは妹のリーゼレータにほぼ丸投げなあたり、
とてもアンゲリカだなぁ、と納得しましたけれど…w

「アウレーリアの立場」ではきちんと貴族の実家にも挨拶ができてて嬉しかったですね。
そしてダームエルとのことでからかわれるフィリーネがとても可愛いですね。
今までも短編では側近仲間にからかわれてたのに、
そこに主であるローゼマインが加わったのだからたまらないでしょうw
あと、「ダームエルはそんなことをしてくれません!」には笑っちゃいましたw
来冬発売の短編集3では祈念式で二人の間にどのようなことが起こったのかが収録されることを期待していますよ!

久しぶりの登場のミュリエラが生き生きしてて楽しそうで微笑ましいですね。
今のところローゼマインが作りあげた図書館都市の理解者に一番近いのが笑っちゃったな。
おそらくローゼマインの理想を一番理解してくれるのはソランジュ先生だと思う。
次点がミュリエラとリュールラディではないでしょうか?

アウレーリアの父がエックハルトに始末されたのはふぁんぶっく8で知ったけど、まぁ、そこは予想通りでしたね。
そしてローゼマインにはその裏側が知らされてなかったのも予想通りでした。
レオノーレとハルトムートなら察することができるだろうけど、二人がローゼマインに教えることはないでしょう。
ローデリヒなら調子に乗って言いそうになるかもしれませんが、間違いなくまたヴァッシェンで黙らされますねw

それにしてもガブリエーレの肖像画を飾ってるとかライゼガングのひいお爺ちゃんが狂気すぎる。
ローゼマインは「恩人ならともかく」と言ってるけど…
それをレオノーレがそのまま伝えた結果、ローゼマインの肖像画が飾られることになる未来が見えますね…!
アレキサンドリアに移ったヴィルマの初めての仕事がそれになるんじゃないかな…?w

アウレーリアが連座にならないのは予想できてたけど、ちゃんと確証が得られて良かったです。
さすがにフェルディナンドもローゼマインが懇意にしている義姉を処分することはできなかったのかな?

「母の激励」でジークレヒトと会えたのは良かったですね。
次に会えるとすれば…、洗礼式には参加できるのかな? ヘンリエッテの洗礼式にも参加しそう。
エルヴィーラとの会話も一年前と同じ部屋なのに雰囲気が変わっていて嬉しいですね。
ローゼマインの偉業を表面的なことではなくその本質を突いて素直に褒めることができるのは、
貴族の実母であるエルヴィーラにしかできないでしょう。

そして防衛戦での情報連絡が予想以上にされてなかったのにはカルステッドたちにガッカリだよ!
まぁ、カルステッドらしいとは思うけどね! そんな暇はなかっただろうし! 機密性高いし!w
騎士団長の第一夫人はこういったところも耐えないといけないんだから大変だ。
コルネリウスは恋愛結婚なのだし、レオノーレのことをしっかりと気遣ってあげてくださいよね!

そして母親からの心配と、夫を持つ者の先達としての助言がローゼマインの不安を溶かすのは良いですね。
嫁入り前の娘と母親との語らいっていうのはこういうものなのでしょうね。
独身の私には全く想像ができなかったシチュで新鮮です。
そしてしんみりした雰囲気をぶっ壊すくらいにエルヴィーラの恋物語好きっぷりを見せつけられて笑っちゃいましたね!
そうだよね、フェルディナンド救出劇は創作意欲を刺激しまくりだよね…!
エルヴィーラが捏造…、もとい、考えた婚約魔石の言葉も気になるところです…!

「神殿の側仕え達」の冒頭でカルステッドの館の側仕えたちとのやり取りが有ったのは丁寧で嬉しかったですね。
幼女時代のローゼマインの可愛さを知る、数少ない人たちですからね。
エルヴィーラが厳選したからこそ、良い人が揃っていたんでしょう。
本当にエルヴィーラの母としての愛情は素晴らしいですね。

神殿に着いたら懐かしい面々に会えるんだけど…
フランとザームが慣用句として言ったことをそのままの意味で受け取ることができるのはローゼマインだけ!w
ここでもユーディットが良い仕事をしてくれるんですよねー
本当に彼女が護衛騎士でいるのは癒しなんだよなぁ…w

ディルクは元気そうで良かったけど、これから大変だろうから頑張るんだぞ!
ふぁんぶっく8で明かされた身食いの特性をローゼマインが周知させれば、
ディルクも結婚相手も見付かる可能性があるとは思うんだけど…
今のところ一番可能性があるのはブリギッテの娘のリラローゼくらいしか私には思いつかないな…

あの悪童だったギルが孤児たちの目標になるくらいまで成長したのは感慨深いなぁ…
将来的にルッツと一緒に書店を開くみたいな話をどこかで読んだけど、おそらくそうなるでしょうね。
その場合はフォルクみたいに妻帯者になる可能性もあるので、本当に楽しみです。

そしてデリアの出番まであるとは思いませんでしたね。
挿し絵までバッチリ有って驚きましたけど、嬉しかったです。
ローゼマインの気遣いも丁寧で、デリアと言えば忘れない「もー!」も健在で微笑ましかったですね。

「商人達との話し合い」でメルヒオールに釘をさすローゼマインは現実をよく理解していますね。
弟妹には優しいけれど、教育には甘さを許さないのはフェルディナンドの教えが感じられます。
この分なら将来生まれる我が子への教育も大丈夫そうですね。

ミルダは本編では初登場だけど、見た目はコリンナさんでも中身はわりとベンノさんだったよ!
これはプランタン商会エーレンフェスト支店の将来も安泰だね!
そしてベンノさんはとても有能すぎるね! 頼もしい!
転移陣を使って引っ越しは私も考えてたけど、寮経由なのは想定外だったなぁ。
まぁ、グーテンベルクの荷物も嫁入り道具みたいなものだと強弁して渋る文官を説得するんだろうなぁ…w
引っ越しに護衛にダームエルが付くだろうとは予想していたけれど、シャルロッテが頼むのは想定外でした。
というかシャルロッテが頼もしすぎる!
やはり次期アウブとして防衛戦で活躍したのが経験として大きかったのかもしれない。

「就任式の衣装と図書館の閉鎖」この時の衣装が表紙になっているやつですね。
フロレンツィアもちゃんと母親だったことがわかって嬉しいですね。
そしてラザファムが大人しそうな顔をしてたのに内面が過激で驚いちゃったよ…!
そりゃエックハルトと仲良くできるわけだよ!
彼がヴェローニカにどのような目に遭わされてきたのか知るのが怖い!

「エーレンフェストとの別れ」ではリヒャルダともう会えないのが寂しいですね…
早く遊びに来られるくらいにアレキサンドリアを発展させたいね…
別れの女神ユーゲライゼが象徴するのは巣立ちだというのがよくわかる別れでしたね…
ここで挿し絵を入れるのは読者の涙腺を刺激しすぎだと思うんだ…

そして感動的な場面の直後にヴィルフリートの無神経さがここでも発揮しちゃってて台無しだよ!
本質を突く洞察力はあるけれど、それをオブラートに包む気遣いができないのがヴィルフリートの致命的な欠点だよ!
そしてボニファティウスはじじ馬鹿がすぎるよ! でも愛情がたっぷりだよ!
そんな貴族の家族の愛に囲まれていたローゼマインは幸せだったんだなぁ、と感じますね…

「就任式の朝」は冒頭からエーレンフェスト貴族のレベルは低さが出てて残念でしたね…
ローゼマインがエーレンフェストの領主候補生だったから勘違いしてるのかもしれないけれど、
上位領地を相手に平身低頭なのがエーレンフェストの社交だったのに、
これから上位の大領地のアウブとなるローゼマインを相手に無礼すぎると考えられないあたりが本当に残念です。
これからシャルロッテが改革していくんだろうけど、これから大変だろうなぁ…

衣装の噂に関しては表紙を見た時に読者の大半は察していたよ!
ローゼマインが意図せず選んだろうとは思ってたけど、周りは当然理解していたんだね!
二人の仲にもニヤニヤできるけれど、
ダームエルとフィリーネのこともニヤニヤできますね!
これはコルネリウスがレオノーレのことを秘密にしていたのが正解だったとよくわかる光景ですよ…w

ユーディットはまだ悩んでるけれど…
もし自分がローゼマインの側近を続けられなくなっても、
自分の子供にアレキサンドリアの貴族と結婚させてローゼマインの子供の側近にさせる可能性はゼロではないと思う…!

側近を既に辞しているけれど、ブリュンヒルデともきちんと会話できたのは嬉しかったなぁ。
そう考えると、立場上仕方ないとはいえブリギッテとお別れできなかったのだけが心残りだなぁ…
成人したらダームエルたちを迎えに来るから、その時に会えると期待しておきましょう。

「就任式」でマグダレーナが第一夫人になってる!
可能性は高いと思ってたけど、フェルディナンドが言うように、それをトラオクヴァールが決断できるとは思わなかったのです。
防衛戦の時にマグダレーナが代わりに動いたように、妻たちが話し合って勝手に動いたんだろうね。
妻たちはトラオクヴァールがツェントになる前から惚れて支えてきましたからね。
アウブになったからといって離れるなんてしないでしょう。
ラオブルートには裏切られたけれど、女性の縁には恵まれてると思いますよ、トラオクヴァール様…!

そして金粉がやはり金粉のままなのには呆れて笑いが出ちゃいましたね。
この傲慢さがハンネローレ貴族院五年生にも続いてるんだなぁ…、と容易に想像出来ちゃいましたよ。
即座に離婚を決めたアドルフィーネは本当に優秀ですよね。
来年の嫁盗りディッターで思いっきりやっちゃってください!

舞台に歩きながらの回想で、本当にこの物語が完結するんだなぁ、としんみりしちゃいましたね。
まぁ、その後にフェルディナンドの罠に掛かって不満を出す下位領地の面々が場違いで苦笑しちゃったけど。
そうかー、確かに下位領地は騒動の顛末どころか、ローゼマインがメスティオノーラの書を持っていることも知らないのか。
トラオクヴァールが継承の儀式で具体的に何を説明したのか知らないからこそ、気付かなかったなぁ。
不満を言い出した領地はおそらくインメルディンクじゃないかな?
あとは女神の化身に慈悲を恵んで貰えなかった元負け組領地の面々でしょう。

エピローグの「帰宅」はWeb版の頃から何度も読み返した最高のエピローグですね。
この感動は読者の心が感じるものでしょうから、多くは語りません。
ラストの挿し絵のローゼマインの笑顔が、マインの笑顔だったことが全てを物語っていると思います。
巻末収録のカラー口絵や、描き下ろし漫画を含めて椎名優さんは本当に良い仕事をしてくださいましたよ!
神に感謝を!

それと特典SSですが、トラオクヴァール視点でしたね。
おそらく時系列的には就任式より前になるでしょうか?
息子のジギスヴァルトとは違って、エグランティーヌをツェントとして敬っているのが伝わってきました。
ベルケシュトックの城を拠点とするのには驚きましたけれど、
トラオクヴァールが述懐してた理由を読んで納得しました。
ラオブルートに裏切られたのがトラウマになってるんだろうなぁ…

トラオクヴァールは政変の被害者だけど、加害者でもあるんですよね。
旧ベルケシュトックの統治は難しいけれど、やり甲斐はあると思うので、
粉骨砕身して頑張って欲しいところなんですけれど…
レティーツィアへの王命とヒルデブラントとの婚約を考えると、
そのままレティーツィアに譲られそうな気がしないでもないですけど。

時の女神のお導きは続編への伏線ですが、これの詳細も早く知りたいんですよね!
あぁ、早く読みたい…!
まずは来夏のハンネローレ貴族院五年生ですね!

それとこれを読んで思ったのですが…
フェルディナンドがトラオクヴァールに怒った理由は、自分との契約だけでなく、
先代ツェントと先代アウブ・エーレンフェストの契約も反故されたからなんじゃないかな?
と思いました。

責任有る者の無知が罪であることは幼い頃のヴィルフリートと同じですからね。
トラオクヴァールの立場上難しかったとはいえ、今まで無知であったが故にどれだけ被害をもたらしたのか、
これから身をもって知ることになるでしょうが、
アウブとして魔力を捧げる達成感を得られるでしょうし、
支えてくれる妻が三人もいるので、立ち直って、
誠心誠意罪を償ってくれることを期待しましょう。

:: 2023/11/17 金曜日::

■[漫画]宝盗りディッター、開戦!「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」」7巻

図書館シュミルの管理者の立場を強奪に来た大領地ダンケルフェルガーと、
図書館を蔑ろにする管理者は断じて許さないローゼマインの間で戦いが勃発!
王子の取りなしとルーフェン先生の提案で管理者権限はディッターで決めることになったけれど、
それは今ではやらなくなった宝盗りディッターという競技で…

さぁ、ついに来ましたよ! 宝盗りディッター!
第四部以降では非常に重要なディッターですが、種類が色々あります。
その中でも宝盗りディッターは作中で語れているように領地防衛模擬試合です。

その名の通り領地の礎である”礎の魔術”の代わりに魔獣を使った模擬戦です。
簡単に言えば礎の魔術は領地のルート権限みたいなものですから、
それを奪取されたら管理者変更されて前任者は簡単に処分されちゃうのです。
領地の防衛と他領への侵攻、どちらも考えないといけない高度な駆け引きが必要なのですが、
政変以降はどの領地も余力がないので行われていなかったんですよね。

そんなお互いに真っ新な状態なんだけど、ローゼマインは本を読んでるから戦術も知ってるし、
一年生なのに参加する胆力も有るし、何よりも有効な戦術を即座に組み立てる頭脳があるのです!

それもローゼマインの特異的な騎獣を使って宝を護るため弱い魔獣を即座に捕獲できる…
という戦術が有ってこそ発揮できるものなんんですけどね。
自分たちの利点を活かし、相手の意表を突く戦術の組み立て方が実に見事です。

それでも相手は常勝不敗のダンケルフェルガー
地力が強すぎるため、幾らアンゲリカやコルネリウスといった個の力が強くても、
軍という全体の力では明確に劣っているのです。
それを即座に理解して、それでも勝つための策を講じることができるローゼマインが凄いんだよなぁ…

それにしてもこういったバトル展開を描くのが勝木光さんは本当に上手いですね。
第四部の担当作家を決めるコンペではディッターがお題だったらしいのですが、
頭一つ飛び抜けてた画力を発揮してたという話でしたが、それにも納得です。
まぁ、「ベイビーステップ」では躍動感溢れる試合をずっと描いてこられましたものね。
抜擢されるのも当然と言えましょう。

巻末には原作の貴族院外伝に収録されている短編を元にしたダンケルフェルガー寮での話が出てましたが、
ここに入れてくるのは流石ですね!
勝木光さんはアクションも上手いけど、原作への理解度がとても深くていらっしゃる!

この短編ではルーフェン先生がただのディッターバカ…、もとい熱血教師ではなく、
学生たちの成長のために動ける優秀な教師だということがよくわかります。
それとルーフェン先生が回想しているローゼマインとフェルディナンドの二人の構図が素晴らしいのです。

この当時の二人の関係性を的確に表現できていると思うんですよね。
フェルディナンド様は後見人であり、教育者であり、保護者であり、かかり付けの医師なんですよ。
フェルディナンド様は凄いのです。

ちなみにルーフェン先生はフェルディナンドが自領の守りを疎かにしたと思ってますけど、
真相はヴェローニカに疎まれたせいで領地の味方が信じられないから、
憂さ晴らしに他領を攻撃しまくっていただけなんですよねw
信頼できる味方を得て暴れまくるフェルディナンドの凄さは第五部終盤までお待ちください…!

それと巻末オマケのヴィルフリート視点での短編ですが、
ヴィルフリートとその側近らしいというか、ダメな子がダメなことを理解していない、
とても困った領主候補生っぷりを見せてて苦笑しちゃいましたね…w

どこがダメかというと、自分の側近を使って情報収集をしようとしない…
というか、ローゼマインから情報が来るのが当然と勘違いしているところですね。
これは祖母ヴェローニカの教育のせいで「周囲は自分を尊重して当たり前」と思ってるからでしょう。
すぐ傍にローゼマインの側近がいるのにローゼマインへの不満を述べたり、
周囲に対する気遣いが皆無なところが一番ダメな子なんですけど…
まぁ、そういったところを矯正しないどころか、助長するような側近を付けられてるからね…
仕方ないね…

さて、次巻ではもう一人の困った子であるトラウゴットのやらかしです。
無能のトラウゴットは既にダメなところを見せてますが、
次の8巻では更にその無能さをさらけ出しちゃいますよ!
お楽しみに!

:: 2023/6/7 水曜日::

■[漫画]家族愛への憧憬「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第二部 「本のためなら巫女になる!」」9巻

儀式の結果、魔力の多さを見せつけすぎたため貴族に狙われることになったマイン。
護衛対象を護衛騎士が悪意を持って傷付けるという不祥事の始末も行われ、
シキコーザの件で降格処分となったダームエルは、
庇ってくれたマインを守る護衛騎士となるのだけど…

平民のマインの護衛騎士という立場にも不満を見せないし、
むしろ擁護してくれたマインに恩義を感じるダームエルは良い人なんですよ。
そのせいでこれから苦労を背負い込むことになるんだけど、
決して腐らず、自分にできる限りを尽くすところをこれから見せてくれるのです…!
女神の化身にとって一番の騎士にまで上り詰めるので、今から要チェックですよ!

巻末書き下ろしSSではエーファ母さんがヤキモキしてたけど、
ダームエルを直に見ていないから心配するのはわかります。
でも、ルッツの説明のお陰でだいぶ理解が進んでいるのは良いですよね。
本当にダームエルはマイン一家にとって重要な護衛騎士なのですよ。

ダームエルの人の好さとは対照的だったのが神殿長ベーゼヴァンスですね。
本当に嫌な年寄りだというのがわかりやすように、
このコミカライズでは原作より誇張して描かれているんですよね。
神事を蔑ろにしているのも、彼の生い立ちを知れば理解できるし、
これくらいの誇張は全然アリだと思います。

ロジーナへの成人祝いのやり取りとか原作から少し変わってるけど、
マインがとても可愛らしいし良いと思うのです。
金属活字についてもとてもノリノリだし、
マインのマインらしさが詰め込まれててとても良かったです。

そして一番マインらしいし、この作品のテーマが感じられるシーンはやはりここですね…

家族に愛され、家族を愛するマインが、
心の底から笑顔を浮かべることができるのは、
やはり家族からの愛を感じた時なんですよね。

そしてそんな幸せなマインたちを見た時の神官長の表情を、
さり気なく描く鈴華さんの作品への解像度の高さが素晴らしい!
あのたった一コマに込められた神官長の情感を理解するのは、
原作完結巻を読まないと難しいと思うのですよ。
私はもちろんWeb版で読んでいるので理解できているのです!
もし未読の人がいるならば、是非ともあの神殿長の表情を覚えていて欲しいですね。
コミカライズでそこが描かれるまで多分10年以上掛かると思いますけども…

祈念式への出発は次の10巻になりますが、
困ったお兄ちゃんのジルヴェスターが登場ですね。
今となってはここで嬉々として青色神官の衣装を纏うジルヴェスターの異常さがわかりますが、
ジルヴェスターがいなければ詰んでた場面が多いだけに、
何だかんだで良い仕事をすることになるので、10巻にも注目ですよ!

:: 2023/5/17 水曜日::

■[漫画]貴族の社交「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」」6巻

図書館の惨憺たる状況を知ったローゼマインは改善したいんだけど、
今はもう前世の学生の時みたいな気軽さでお手伝いをできる身分や立場ではないので、
リヒャルダに諭され、領主候補生として取るべき行動を模索した結果、
ソランジュ先生と図書館でお茶会をすることになって…

何をするにも身分とそれに見合った言動が要求されて窮屈に感じられますが、
それがこの物語の根幹をなす要素なので、むしろ面白いです。
ローゼマインもまだ完全に身に付いていないので困惑することが多いですが、
リヒャルダがしっかりと教えてくれるのでわかりやすいのは助かるんですよね。
厳しいところもあるけれど、領主候補生にはそれが必要なんだと感じます。
そう考えるとヴィルフリートに仕えるオズヴァルトは完全に失格なんですよね…w

ローゼマインに引っ張られる形で図書館通いをする側近たちだけど、
それを有効活用して講義以外の学習を捗らせていて、どんどん有能になっていきますよね。
それはそれとしてレオノーレの恋心に気付いた描写はとても微笑ましかったです。

これはローゼマインじゃなくても気付きそうな恋する乙女の笑顔ですよ。
まぁ、ローゼマインは特にこういった心の機微に気付くのが上手いんですよね。
自分に向けての恋情には全く気付かないんですけどもw

ちなみにレオノーレが写した資料に載っている魔獣ですが、
これは恐らくターニスベファレンですね。
伏線になるけれど、コミカライズ版で回収されるのは3年後くらいになるかな…

ソランジュ先生との交流を深めるためのお茶会は無事に終わったけれど、
音楽の先生に請われたお茶会ではまさかの乱入者が登場して初っ端から大変な事態に!

恋する王子様はエグランティーヌのことが好きすぎて、
誘われてもないのにお茶会に乱入しちゃうの!

まぁ、恋は人を狂わせてしまうから仕方ないとは思うけれど、
とばっちりを受けるローゼマインは大変ですよね。
それでも乗り切ってしまうどころか、想像を超えてきてしまうからローゼマインは凄いのです。

巻末のSSでもロジーナが誇らしそうにしていたけれど、
前世の知識で時代と国を超えた楽曲を知っているローゼマインは、
初めから完成形が頭の中にあるのですよ。

原作ではローゼマイン視点なのでたった数行だった作曲シーンも、
他者の視線から見ると驚愕するべきものなので、見開きも使って描かれるのも納得です。
エーレンフェストの新曲はローゼマイン本人が作曲したことが名実共に知らしめられたので、
ハルトムートは聖女伝説が加速しそうだと興奮していたことでしょう…w

ちなみにローゼマインがエグランティーヌのために作った曲ですが、
元ネタは「アメイジング・グレイス」か「荒野の果てに」かな、と考えています。
何となくエグランティーヌに似合いそうじゃないですか?

後半はシュバルツとヴァイスの採寸をするのですが、
二匹と手を繋いでいるローゼマインはとても可愛らしいものでしたね…!

この頃のローゼマインはとても小さいのでサイズ感がぴったりすぎですよね!
これはリーゼレータじゃなくても悶絶しそうな可愛らしさですよ。

採寸と同時にヒルシュール先生が主導して魔法陣の解析をしている際に、
まだ一年生で能力が足りてないので困惑するばかりで焦るフィリーネを見ていると、
自分が新社会人だった頃を思い出して胃が痛くなりました…
ですが、ローゼマインがきちんとフォローしてくれたお陰で気が楽になりました。
私にも当時ローゼマインのような先輩or上司が居てくれれば…

そして終盤では横暴&傲慢のダンケルフェルガーの領主候補生、レスティラウトが登場です。
ダンケルフェルガーは欲しいものは暴力で奪い取ることが当たり前な困った領地なんですよね。
ちなみにローゼマインが貴族院で関わる領主候補生には3人の困った人がいます。
教育が足りてないヴィルフリートと、
横暴&傲慢なレスティラウトと、
横暴&傲慢&教育が足りてないディートリンデです。

今回はそのレスティラウトがシュバルツとヴァイスを奪いに来ましたが、
図書館と本を愛するローゼマインが大領地で上位のダンケルフェルガーを相手に黙って従うはずがありません。
もちろん応戦することになるので護衛騎士たちは大変だと思いますが、
本当に大変なのはこれからなんですよね。

その大変な宝盗りディッターが描かれるのは次の7巻になりますけど、
結構作画カロリーが凄いことになりそうで勝木光さんと作画スタッフさんも大変になりそうです。
ただ、戦闘描写の素晴らしさだけは「ベイビーステップ」を愛読していたので大丈夫だと安心出来ます。
手に汗握る興奮が味わえそうで今から楽しみです。

:: 2023/5/13 土曜日::

■[ラノベ]王族への糾弾と神々のやらかし「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部「女神の化身 XI」」

(注)メチャクチャ長いです。

ランツェナーヴェ王ジェルヴァージオとそのシンパであるラオブルートとの戦いも、
ローゼマインがメスティオノーラをその身に降臨させるという驚天動地の事態が起こったため、
国境門を使ったツェントレースで平和的に競い合うことになったと思いきや、
悪辣な手段でフェルディナンドはジェルヴァージオを廃するのだった…!

プロローグはフェルディナンド視点で書き下ろされているんですが、
ここにもWeb版では知らなかった情報が沢山有って驚きですね。
アーレンスバッハに残っている貴族にディートリンデ派が残っているのは理解できるのですが、
そいつらがまだ諦めずリーゼレータたちを攫って脅迫しようと企むとか、頭が悪るすぎて呆れました。
まぁ、ディートリンデなんてアホの子に味方しているから、
当然その支援者も状況把握もできないアホの子なんだな、と考えると納得です。
リーゼレータを人質にされたら自分や親族のメダル破棄で脅迫されても文句言えないんやで…?

フェルディナンドがディートリンデのアホっぷりが知られてないことを懸念して、
これを機会にしっかりと格の違いを知らしめるために儀式をやるのは流石ですね。
そして、ローゼマインの言動の僅かな差異で女神の降臨の副作用に気付いたハルトムートも流石です。
メスティオノーラとのやり取りがフェルディナンドの回想で語られてましたが、
状況把握能力とローゼマインの思考トレースっぷりも流石の一言でしたねw

それにしても女神の降臨とか、フェルディナンドにとっては完全に予想外だったはずなのに、
それの影響を組み込んで、王族たちに思い知らせる手段とするのは凄いですよね。
そりゃ魔王として恐れられるのも、さもありなんって感じですよ。
それでいて名捧げ側近たちにはちゃんと自らが名捧げすることに了承を取るんだから、
命を預かる主としてちゃんとしてるなぁ、と思いますね。

王族との会議はWeb版から細かい部分が加筆修正されていて、より分かりやすくなっていましたね。
許可証として渡されたジギスヴァルト王子からの求愛の魔術具を見事に金粉化するシーンも、
少し加筆されたことで分かりやすくなっていました。
魔力量の差に気付けないままに求愛した身の程知らずなジギスヴァルト王子…w
目の前で「私が贈った魔石の髪飾りは金粉化していないぞ?」と見せつけるフェルディナンドは、
とても良い顔をしてただろうなぁ、と思いますね!
このシーンに挿し絵がないのは残念でした。

色々と失伝してしまっていて無知すぎる王族への通達ですが、細かく修正されてますね。
王族が全ての原因だと断定することで罪深さを思い知らせて、
次々と要求を突きつけるローゼマインを見ていると胸がすく思いです。
正にタイトル通り、下剋上で身分が逆転したことで、
今まで無茶苦茶な要求をしてきた王族を逆にやりこめる展開なのは、
とてもざまぁ!感が有って気持ち良いのです。

ちなみに加筆部分である、

「本は二冊が良いですか?」
「いえ、違います」

のところはメッチャ笑いましたねw
とてもローゼマインらしいセリフでしたw

それとフェルディナンドが意図していた「王族がグルトリスハイトを得る」ということですが、
おそらくは、ツェントとして君臨するからにはグルトリスハイトを王族が取るように心掛け、
それによって生まれる軋轢は王族として責任を持って対処する…、
ということだったのではないでしょうか?
王命で無体な婚約を強いるくらいなら、
それくらい最低限の責任を取るだろうと思っていたのに、
実際は
”ローゼマインにグルトリスハイトを取らせてエーレンフェストから奪い、美味しい権力だけ貰って責任は全てエーレンフェストに押し付ける”
という愚かで恥知らずなことをしようとしたんですから…
そりゃキレられても仕方ないよなぁ、と思うのです。

それにしてもトラオクヴァールに脅しつけるフェルディナンドの姿は、
商人聖女のローゼマインがジギスヴァルト王子に脅しつけていたのとそっくりで、
二人はとても似たもの師弟というか、似たもの夫婦だな、と思うのです。

身分差が逆転したことに気付いてない愚かなジギスヴァルト王子をアドルフィーネが止めなかったのは、
やらかして汚点を着けることで離婚しやすくなるのを狙っていたのかな? と考えています。
まぁ、まさかここまで愚かだとは思ってなかったかもしれませんが…

あとがきからジギスヴァルト王子はちゃんと礎を守っていたつもりだったと知って納得しましたが…
アナスタージウス王子から、国の礎が貴族院にあると聞いてなかったんでしょうか?
まぁ、自分に都合の悪いことは聞こえない耳を持っている親子ですからね…
聞いてたとしてもスルーしている可能性は非常に高そうです。
どちらにしろ、礎の位置という最重要項目を失伝している時点で王族失格なんですけどね。

感情を揺らしたローゼマインが父さんとの記憶を僅かに思い出しているシーンはとても切ないです。
早く記憶を取り戻して欲しくなります。
あと、不安定になってしまうローゼマインを気遣って言葉を尽くすグレーティアが良い子すぎるし、
ノリノリのクラリッサには笑っちゃいますねw

ジギスヴァルト王子のクズっぷりとトラオクヴァールのダメっぷりが露呈するシーンですが、
これでもまだ序の口なんですよね…
書店特典SSのアドルフィーネ視点ではもっと酷いところが見えてくるんですよ…!
トラオクヴァールは本当に隙あらば責任から逃れようとするし、
ラルフリーダ王妃はラオブルートを推薦した元凶の一人なのに被害者ムーブだし、
ジギスヴァルト王子はローゼマインに散々思い知らされているのに、
アドルフィーネやアナスタージウス王子相手には強気に出て身勝手な要求を押し通そうとするし…
本当に王族はクズだし、全く反省していないんだな、というのがよく分かります。
無責任なクズたちに、強制的に責任を取らざるを得ない立場につかせるフェルディナンドは、
彼らのクズっぷりをよく理解しているなぁ、と感心しまくりです。

エグランティーヌが(消去法で他に選択肢がなかったとはいえ)ツェントに立候補していますが…
私は前巻でトラウマから離宮で震えている姿の印象が強く、
守られるお姫様気質が抜け切れてないと勘違いしてました。
だから、今回も仕方なくツェントに立候補したのだと思っていました。
ですが、書き下ろしSSの「始まりの庭と誓い」を読むと、
ちゃんと責任感と覚悟を盛っているのがわかって驚きました。
ローゼマインのことを意外と的確に把握しているし、
中継ぎとしては期待できるのではないでしょうか?

とはいえ、ローゼマインが考えている通りに、争いが起こらないことを優先している上に、
ちょっと視野が狭いというか、近視眼的ではあるんですよね。
実際、エグランティーヌがグルトリスハイトを得ていたらラオブルートの裏切りも不発だったろうし、
アーレンスバッハやエーレンフェストの貴族に犠牲が出なかったでしょう。
この後、ジェルヴァージオの記憶を読むことで色々なことに気付くことでしょうが、
そこから成長することを願うばかりです。

それとヒルデブラント王子ですが、可哀想だけど自業自得なんですよね。
Web版よりもフェルディナンドの優しさが感じられる諭し方だな、と思った直後に、
泣いている子供は邪魔だと放り出すあたり、とてもフェルディナンド様だと思いました…w

領地の線引きを決めたのは主にフェルディナンドでしょうけど、
旧ベルケシュトックをトラオクヴァールに押し付けたのは英断ですよね。
エピローグによると一応側近たちの意見も募ったみたいですが、
旧ベルケシュトック貴族がエーレンフェストに侵攻したから、
エーレンフェストとの今後の関係を考えると抱え込みたくないでしょう。
それに、政変の粛正をやらかしたトラオクヴァールに強制的に責任を取らせるという意味でも、
とてもアリだと思います。

エグランティーヌをアダルジーザの離宮の住まわせるというのは、
日本の江戸時代で考えると、五摂家の姫を吉原に住まわせるようなもんでしょう。
まぁ、それを良しとしたジギスヴァルト王子が全部悪いんですけどね。
そりゃアナスタージウス王子も特典SSで兄を見限るよなぁ、と思うのです。

エグランティーヌは新ツェントとして女神の化身の都合を最優先にするように、
責任から逃げないようにと今からフェルディナンドに躾けられてますが、
本来は言われるまでもなく出来るべきなんでしょう。
それも手本となるべきトラオクヴァールが責任から逃れてばかりという、
見本として悪すぎたのも一因じゃないのかな、と思います。

それにしても特典SSでもそうですが、機を見るに敏なアドルフィーネは頼もしいですね。
フェルディナンド様も考慮できていなかったドレヴァンヒェルの損得も、
しっかりと主張して確保しているし、とても有能だと思います。
フェルディナンドとローゼマインを怒らせるような迂闊なこともしないでしょうし、
(あくまで貴族としてですが)良い関係を築けそうな気がします。

奉納舞に挿し絵が有るのは嬉しかったですが、
その直後にローゼマインが痛い目に遭うのはキツいですね。
Web版から加筆されたことで、より痛くなったので尚更です。
神々のやらかしっぷりが凄いですけど、
それに報復するフェルディナンドも凄いな、と書き下ろしSSで思い知ったのでした。
いやはや、フェルディナンドは本当に悪辣でえげつない…!

国の礎への魔力供給ですけど、エグランティーヌは染め変えが大変そうですね。
とはいえ、ローゼマインは身食いなので今までの経験上染め変えやすいはずなので、
回復薬を大量にがぶ飲みすれば季節一つ分もあればなんとかなるのではないでしょうか?
とはいえ政務を考えるとあまり余裕はないでしょうね…
最優先は礎の染め変えで、次に古語の勉強をしつつ、中央神殿の神殿長としての勉強もして、
祈りを捧げて暇を見て祠巡りをして、魔力も圧縮して伸ばさないといけないでしょうから…
続編である「ハンネローレの貴族院五年生」の時点で、
まだメスティオノーラの書を得ていないのも当然でしょう。
それだけ忙しいのも歴代の王族の怠慢の結果なので先祖を恨むしかないんでしょうけども。

魔力枯渇計画で加筆された外傷を前提にした薬ですが、
渡した相手というのはおそらくジェルヴァージオでしょうねw
前巻で確かに薬を渡してましたが、普通の薬なはずがないとは思ってましたよ!
てっきり効果が低いだけだと思ってたけど、そんな程度ではなかったよ!
流石はフェルディナンド様! 本当に悪辣でえげつない!w

冬の到来を早めるという意味を知らされて赤面するローゼマインは可愛かったけれど、
フロレンツィアはもっと早く教えてあげるべきでしたね…w
性教育はエルヴィーラとフロレンツィアがお互いにやっているだろうと考えていたせいで、
放置プレイだったローゼマインが大変な目に遭ったよ!
うーん、悲劇。

それにしてもやはりフロレンツィアはローゼマインが平民だったと知らないみたいですね。
Web版よりわかりやすく加筆されてました。
まぁ、流石にこれだけ重要な情報がポロポロ出てきたら気付くんじゃないかな?
とは思うんですけども。

アーレンスバッハでの魔力枯渇計画ですが、脳天気なアーレンスバッハ貴族には怒りが湧きますが、
ハルトムートとクラリッサがきっちりと躾けようとしているのは安心しました。
ディートリンデのようなアホを推戴していたアホ共は、
全員洗脳して馬車馬のように酷使するべきですよ。
ローゼマインとフェルディナンドの半分でも努力してから意見を言うべき。

虹色の巨大なレッサーくんが空を飛ぶというのは挿し絵で見たかった気がしないでもないですが…
まぁ、いつか第五部がコミカライズされるでしょうし、何年か後には見られると期待しています!
それとローゼマインに魔力感知が発現していることがレオノーレには伝わったみたいですが、
正確には講堂の戦いの時には既に発現していたのでしょうね。
フェルディナンドの魔力を察知できなかったのはほぼ同質の魔力だったからでしょう。
今は神々に染め変えられたため、フェルディナンドと魔力の質が違っているので、
感知することができた、ということなのかな?

マイン時代から追い詰められたら早口で次々とアイディアを出してくるローゼマインですが、
それをフェルディナンドはちゃんと把握してたんですね。
そして、そのお陰で解決の糸口が見付かるんだから何が幸いするのかわかりません。
エアヴェルミーン様も髪の毛を切られた甲斐がありましたね!

大規模魔術を前に、記憶を断たれたローゼマインの家族感が貴族よりになっているのを知り、
フェルディナンドはとても悲しいだろうな、とは思ってましたが…
まさか死なば諸共とまで思い詰めているとは思いもよりませんでした。
うーん、中々に愛が重いですね…!

大規模魔術を行っている時のイラストがカラー口絵でありましたが、
まさかローゼマインたちの描写にも挿し絵があるとは思いませんでした。
ガスっと刺されたエアヴェルミーン様の枝が挿し木みたいで、
ここから生えてきそうだな、と思ってしまった…w

エピローグがグレーティア視点だと予告されてて意外に思ってましたが、
名捧げ側仕えだから身近で待機しているため適役だったんですね。
一緒に待っているユストクスの有能さと変態さの両方を感じているのを見て、
親族枠でエスコートを頼む伏線なんだな、と感じました。

それにしてもグレーティアは寡黙で真面目だとは思ってましたが、
予想以上に献身的で驚きました。
そして同時に嬉しかったです。
命を繋ぐため、今の状況から逃げるための仕方なくでの名捧げではなく、
救ってくれたからこそ、忠義を捧げる名捧げであることが伝わりましたから。

そして、彼女が置かれていた境遇もまた予想以上に酷くて驚きました。
女性らしい体付きになったローゼマインへの助言からある程度は察してましたが…
ここまで明文化されてしまったら、ね…
ギーベ・ヴィルトルとその長子は死んで良かったですよ。
そりゃギーベ・ヴィルトルの息子であるラウレンツやベルトラムへの当たりが強いわけですよ。
むしろ強い程度で済んでいるあたり、グレーティアは優しいとまで思います。

グレーティアは最後にローゼマインから教えられた祈りの基本を心から理解したシーンは、
とても印象的で素晴らしいものでした。
良いエピローグだったと思います。

ハンネローレ視点で書かれた継承の儀式ですが、
こちらもWeb版から加筆されている部分があって、そこがまた面白くなっています。
元々身長が低いハンネローレがローゼマインに抜かれて衝撃を受けたことが加筆されてましたね。
ハンネローレ様には申し訳ないけれど笑ってしまいましたw

それと、この時点ではメルヒオールが次期アウブだと認識されておらず、
ヴィルフリートが次期アウブのままだと認識されていないんですね。
それが続編の「ハンネローレの貴族院五年生」に続いていくんだなぁ。

それとジークリンデに睨まれるレスティラウトが挿し絵にありましたが…
本当にレスティラウトは困った次期アウブだな、と思いますねw
加筆された部分に婚約者のアインリーベのセリフがありましたが、
ダンケルフェルガーの女性らしい強さが感じられたので、
ちゃんと尻に敷いて欲しいものだと思います。
実際、レスティラウトってかなりの問題児ですから…

それと平民の漁師視点である「新しいアウブのすげぇ魔術」ですが、
平民はアーレンスバッハでもエーレンフェストでもあまり変わらないな、
というのが分かって少し嬉しかったです。

そしてやはりディートリンデは平民からも嫌われてたんですね。
まぁ、当然と言えば当然ですけど。
前がクズすぎるからこそローゼマインは歓迎されやすいので、
丁度良い踏み台だったんでしょう。
とはいえ、被害に遭っていた平民にとってはたまったもんじゃないですよね。

読者は間違いなくハルトムートだと確信できる声を聞いて、
ローゼマインを称えるように神に祈りを捧げ、
大規模魔術の結果を見て更に崇拝度を高めているのを見ると、
とても微笑ましくなりました。
最後はこの漁師の視点なのは、とてもよく話の構成が練られていると思います。

それとドラマCD9も通販で届いたんですが、
ジルヴェスターは本当にフェルディナンドを弟として可愛がってるのがわかって面白かったです。
そして、ジェルヴァージオを廃したやり方を悪辣だと感じたり、
リヒャルダにローゼマインの状況を尋ねるのは予想通りでした。

さて、次は遂に最終巻なんですが、今冬になるんですね…
三分の二が書き下ろしということなのでWeb版既読の私もメチャクチャ楽しみにしています!
領主会議の初チュー事件も書き下ろされると期待していますよ!
ドラマCD10にも特典SSが付くと思いますし、今から楽しみでなりません。

それと、完全に余談なんですが…
本好きの下剋上が好きすぎて待ちきれなくてSSを書き殴ってたらかなり溜まってしまい、
それをpixivに投稿したらルーキーランキング1位になってしまいました。

今はこの新刊とドラマCDを何度も読み返してますが、
来月になったらまた更新し始めると思うので、
暇が有ったらpixivの方も覗いてみてください。

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