僕の心のヤバイやつ (10) 特装版 4月8日発売!
夏! 海! 青春!
:: 2014/2/14 金曜日::

■[漫画]綺麗で残酷な青春を生きた少女の物語「女の子が死ぬ話」

女の子が死ぬ話 (アクションコミックス(月刊アクション))
著者/訳者:柳本 光晴
出版社:双葉社( 2014-02-10 )
コミック ( ページ )
作者サイト:TTT

Kindle版:女の子が死ぬ話

ミハルさんもとい柳本光晴さん、初の単行本が発売です。
初めての単行本なのに超分厚いです。
普通の単行本の2冊分くらいの厚さなので値段も高くなってますが、
それでもこれは1冊にまとめるべき作品だと、読後に強く感じます。
単行本として、これは正しい形だと思います。

物語の内容はタイトルから推察される通り、表紙になっている少女が死ぬ話です。
こういっては失礼ですが、昔からよくある短命な薄幸の美少女の物語です。
ですが、それを真っ正面から逃げることなく描ききっているという点と、
得も言われぬ読後感を与える最終回がこの作品を特別なものにしています。

少女漫画のヒロインに憧れる体育会系の千穂、
千穂が入学の日に出会った薄幸の美少女、遥、
遥の幼馴染みで千穂が淡い恋心を抱く、和哉。
主にこの3人が織り成す物語なんですが、この3人のキャラが立ってて生き生きしているんですよね。

千穂は和哉に「かわいい」と言われただけで感極まって泣いてしまうくらいなのに、
遥のことを悪く言う相手には躊躇なく殴りかかる面も持ってたり、
遥も薄幸の美少女だけど、性格は大人しくなくて攻撃的な面も持ってたりと、
たった単行本1冊の中でキャラクターが個性を主張しまくりなんですよ。
場面場面の台詞が、仕草が、瞳からキャラクターの息遣いを感じさせるんですよ。
だからこそ、遥の死がとても重く感じられるんだと思います。
いや、ホントにこの読後感はヤバイ。

ちなみにカバー下にも描き下ろし漫画あるんですが、
それを読むとまた違った余韻が楽しめるのでそちらも是非読んでみて欲しいです。
心にこびりつくような作品で、オススメです。

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