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:: 2017/3/3 金曜日::

■[ラノベ]残酷と冷徹「現実主義勇者の王国再建記」3巻

国内の三公問題を解決し、国外からの侵略も征伐したエルフリーデン王国。
アミドニア公王も死に、公国の首都を占領しながらもソーマはこれからを楽観していなかった。
そしてソーマが予想していた通りにユリウス王子の要請により、
人類宣言の盟主である帝国から使者がやってきて…

この作品は戦記ではなく王国再建記という名の通り、
戦後の方に物語の重点が置かれている作品です。
ですので、戦記モノなノリの2巻も面白かったけど、
内政モノなノリであるこの3巻も盛り上がってて面白いです。

特に帝国の使者である王妹のジャンヌとの交渉が面白かったですね。
お互いが持っている情報を交換するだけでなく、
ソーマが異世界人だからこそ持つ魔族と魔物に対する視点だとか、
そういったアレコレが興味深かったです。

それとソーマが断行したマキャベリの”残酷”
これはかなり思い切ったなぁ、と思います。
マキャベリの君主論をソーマなりに読み解いて、
将来の禍根を一掃する手腕は爽快であり、恐ろしくもありましたね。
普通の日本人だったソーマがその境地に到ることが出来るとは…
それほど家族が大事で、征伐で心が強くなったのでしょう。

それにしても着々とハーレム化が進んでるソーマのお妃問題ですが、
これからまだ増えていきますよね。
次巻でも増えますが、それよりも問題なのがボリュームをどうするかでしょう。
Web版の頃を考えるとアミドニア編だけでは足らないと思うのですが…
これは書き下ろしが増える予感…!?

:: 2016/9/29 木曜日::

■[ラノベ]さあ、征伐をはじめよう。「現実主義勇者の王国再建記」2巻

マキャベッリの「君主論」や孫武の「孫氏」とかを愛読する現実主義者のソーマが、
異世界に勇者として召喚され、すぐに王位を譲られて内政チートする1巻から一転し、
この2巻では内憂外患を一挙に征伐する戦争の章です。
つまり、陸軍、空軍、海軍を掌握し、ソーマに非協力的な三公への最終勧告から突入する内戦と、
内戦を好機とした隣国のアミドニア公国の侵略との電撃的な戦争が綴られています。

私はWeb版からの読者なので大きく戸惑いましたね。
だってカストール・バルガス公が脳筋で頑迷なバカから友誼に厚い漢になっていたんですから。
まぁ、曲がりなりにも数十年領主をしている長命種なんだから、
ただのバカだとおかしいですしね。
この書籍版の方がしっくりくると思います。

逆にWeb版から変わってないのが妄執に取り憑かれたアミドニア公王のガイウスでしょう。
国是が復讐というあたりで既に狂気ですが、
そんな狂王がソーマとハクヤの策略に手玉に取られているのはスッキリしましたが、
ソーマたちですらゲオルグ・カーマイン公の策略に苦い思いをしているし、
何より真の脚本家に踊らされているというのが複雑ですよね。

王という重責と戦争という現実を前に王という名のシステムに自分を組み込んで、
自我を押し殺しているソーマを見ているとヤキモキしますが、
リーシア姫やジュナさんたちといったヒロインが支えているあたり、
ある意味恵まれてるなぁ、と思うわけですよ。
これで戦争に一区切りが付いたわけだし、
元のソーマに戻る日も近いのではないでしょうか。
それはそれで振り回される人は胃が痛いかもしれませんが。(笑

さて、次回は「人類宣言」を提唱したグラン・ケイオス帝国が出て来るわけですが、
Web版のままなら戦争はほぼ起こらないのでご安心ください。
でも、ある意味もっと残酷なことは起こるかもしれません。
web版と変わるところがあるのかも楽しみですね!

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