その着せ替え人形は恋をする 15巻(完結)は7月25日発売!
終わるのは寂しいけれど、五条くんと海夢ちゃんのグランドフィナーレを見届けよう!
:: 2025/8/31 日曜日::

■[ラノベ]歪なバランスで成り立つ友情と国際情勢「みつばものがたり 呪いの少女と死の輪舞」3巻

革命を乗っ取り、ローゼリア共和国大統領となったミツバ・クローブ。
根っからの共和主義のサンドラを目的のために妥協を引きずり出し、
野心が隠しきれないクローネとは20年後に禅譲することを約束し、
士官学校での友人二人と歪なバランスを取りながら、更に他国からの干渉を撥ね除けて…

2年ちょっとぶりの新刊です。
コミカライズ版はこの3巻の中盤までで完結になってしまいましたので、
続きを知りたい方は是非この書籍版か、Web版を読まれるとよろしいかと思います。
クレイジーすぎる展開の目白押しで楽しいよ!

ミツバが参加した戦争の相手であったプルメリア帝国だけど、
皇帝ルドルフは臆病だけど、だからこそミツバのおぞましさを正確に看破したのに、
宰相と参謀が甘く見たせいで条約破りをしてしまったがために、
盛大なしっぺ返しをされてるのは「ざまぁ」感が凄くて爽快でしたね!
頑張って止めたのに巻き込まれた皇帝はちょっと可哀想でしたけど…w

外患もプルメリアだけでなく、怨敵リリーアの他にもカサブランカやヘザーランドと、
干渉してくる他国は数あるんだけど、
内憂もまだまだあるんですよね。
ギロチン送りで粛正の嵐にしても、元王のルロイさんが大人しくしても、
王弟フェリクスを討伐しても、一番の内憂が野心を止められないクローネなんだよねぇ…

クローネもミツバの本質の一端は理解しているし、
ミツバのことを得がたい友人で戦友だと思っているんだけど、
それでも野心が止められないのが、狂ってますね。
そりゃミツバの友人をやれているわけです。

狂っているといえばミツバ政府の閣僚もアルストロくんを筆頭に狂ってますが、
その狂奔の中で自分の理想のために現実の中で足掻き続けるサンドラは、
とても苦労人だな、と思いました。
まだまだ苦労が加速すると思うけど、潰れないようにしてほしいですね。

次は今まで交渉で何とかしてたせいで軍事力が低いカサブランカですね。
彼等がどのような報いを受けるのか…
とても楽しみですね!

:: 2023/5/30 火曜日::

■[ラノベ]呪いの戴冠「みつばものがたり 2 呪いの少女と死の輪舞」

呪詛と即死呪文を10年間溜め込んだものを人の形にしたようなもの、ミツバ・クローブ。
呪われた彼女を葬るために継母のミリアーネが奸計を巡らせたせいで戦争が勃発し、
ローゼリア王国は崩壊の一途を辿るのであった…

という訳で怒濤の展開が詰め込まれた2巻です。
戦争もあるし革命もあるよ!
ルームメイトのクローネとサンドラも活躍するよ!
そして何よりも血と呪いに彩られた展開ですよ!

ミツバは直接的に殺そうとすると呪いで死んでしまうから、
戦争の最前線に立たせて敵国に殺して貰おうというのはわかるんだけど、
そのためだけに戦争をして領土を切り取られるのはアホすぎる…!
でも、自分以外はどうでも良いと考えてるのがとても貴族っぽいですね!
国王も善人なんだけど、能力がないのが悪ですね!
為政者というのは能力が全て!

そして能力を持つクローネが躍進するのもまた戦争らしいですね。
容赦ない作戦で敵軍の騎兵を多数討ち取り、味方を上手く使ってて、
女傑っぷりが半端ないですよ!
さすが、ミツバと仲良いだけあります。

そのミツバも革命のただ中に有っても自分の立場を確保しつつ、
機を見るに敏であり、容赦ない手段で美味しいところを奪取してて、
本当にイカしますよね!
暴力の使い所をよく弁えていると思います。

ミツバが支配することでこれからローゼリアがどうなるのかはまだわかりません。
Web版も作者の七沢またりさんに第二子がお生まれになったので(おめでとうございます)、
しばらく停滞することになりそうなので…
3巻が出るのはまだまだ先だろうな、と思います。
ただ、2巻以上にハチャメチャになりそうなので、
そういった意味では楽しみです。

:: 2022/12/2 金曜日::

■[ラノベ]七沢またり最新作!「みつばものがたり 1 呪いの少女と死の輪舞」

ローゼリア王国の有力貴族家ブルーローズの跡取り娘として生まれたミツバは、
死産に近く、産まれてからずっと植物状態だったけれど、
金と魔術の力で延命し、10年という歳月を経てついに意識を取り戻した。
3つの魂と莫大な呪いの力を内包した身体を持つミツバを中心に物語は廻りだす…

「死神を食べた少女」「勇者、或いは化け物と呼ばれた少女」「火輪を抱いた少女」
クレイジーな女主人公たちを生み出した七沢またりさん、お久しぶりの新作です。
活動報告によると子育てとか大変みたいですから、6年振りになるのも仕方ないでしょう。
レーベルがMFブックスになってるのは何かあったのかな…?

まぁ、それはともかく本作の主人公であるミツバですが、
今までの作品のように武力がおかしい少女ではありません。
呪詛と即死呪文を10年間詰め込んで出来上がった呪い人形です。
オートカウンターで悪意に対して即死の呪詛が発動しちゃうし、
もちろん任意でも発動できちゃいます。
更に死んでも自動でザオリクが発動しちゃうので対処のしようがありません。
唯一の対策は、敵対せずに仲良くなるだけなのです。
わりと無理ゲーですね!

魔術がある世界だけど、耐魔障壁が出来たことで魔術の有効性が低下した魔術大国が、
魔術で鉛の弾を撃ち出す発明をニコレイナス女史が生み出しちゃったものだから、
戦争で飛び散る血潮が倍増しちゃったデンジャラスすぎる世界観です。
何となく第一次世界大戦前後のヨーロッパっぽい雰囲気ですね。
ローゼリア王国はフランスっぽい国です。
あくまでっぽいですが。

ミツバは貴族の両親は死んで、実家を乗っ取ろうとしている継母には追い出され、
士官学校で砲兵となる勉強をしているんだけど…
そこで出会ったカリスマと武力を持つクローネと、共和制信奉者のインテリ眼鏡のサンドラ。
何だかんだで交流がある二人は今のところミツバとは良い関係なんだけど、
将来のことはわからないんだよね、これが。
煮こごりにならないことを祈るばかりですよ。

1巻では世界観や登場キャラの紹介というか見せ方が大半ですが、
後半にはミツバのクレイジーさがこれでもかというほど見せてくれるので、
ちゃんと満足感は得られると思います。
大砲を使って血と臓物を撒き散らしてくれますよ!
しっかりと士官学校の勉強を活かせて良かったね!

今のところWeb原作は2巻分までは書かれているので、
この1巻の売り上げが大丈夫なら2巻は出ると思うのですが、
1巻以上にクレイジーなのでお覚悟をお願いします。
Web原作の続きも早く読みたいものです。

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