その着せ替え人形は恋をする 15巻(完結)は7月25日発売!
終わるのは寂しいけれど、五条くんと海夢ちゃんのグランドフィナーレを見届けよう!
:: 2015/12/20 日曜日::

■[ラノベ]魂の共鳴、神々の降臨「東京レイヴンズ 14 EMPEROR.ADVENT」

東京レイヴンズ (14) EMPEROR.ADVENT (ファンタジア文庫)
著者/訳者:あざの 耕平
出版社:KADOKAWA/富士見書房( 2015-12-19 )
作者サイト:あざログ
作者twitter:あざの耕平(@k_aza)さん | Twitter
絵師サイト:—マッチョリ—
絵師twitter:すみ兵(@suminiku)さん | Twitter

Kindle版:東京レイヴンズ 14 EMPEROR.ADVENT

Kindle版まとめ買い:[まとめ買い] 東京レイヴンズ(文庫版)

遂に上巳の日を迎えた東京は…!?

陰陽庁だけでなく、外部の大人たちも動き出した14巻でしたが、
周到で老獪な大人たちの方が一歩先を行っちゃいましたね。
焦る若者たちの中心にいながら落ち着いて、辛抱強く待った天海さんだとか、
老舗編集部の古林編集長とか、冬児の父である大物議員の直田だとか、
結構活躍してくれたんだけどなぁ…
BBBの時もそうだったけど、相手役の策士の方がちょっと優秀なのが辛い。

とはいえ大人も全員が全員優秀なわけではなく、
マリリンのように未熟な人もいるんですよね。
とはいえ、そういうもんですよ、人間なんて。
そんな未熟な大人を導くのが先達というものですが、
宮地さんはまた厄介な人だなぁ…
春虎が言う通り最悪だけど、同情はできる人という印象があります。

早期霊災感知網が天壇というのは予想できましたけど、
春虎が夏目と合わなかった理由は最後まで分かりませんでしたよ。
まさかこんな事情があったとは…
その糸がほつれた理由は次の15巻で詳らかになるんでしょうが、
それにしたって予想外すぎて何がどうなってるのか本当にわからないので、
15巻が早めに出ることを願うばかりです。

春虎との再会は久しぶりだというのに阿吽の呼吸で合わせた冬児や、
単身その能力を活かして侵入した天馬や、
星を読んで導いた京子や、
危険を顧みず秋乃を救いに行った鈴鹿といった若者たちの活躍も眩しかったですが、
彼ら、彼女らの活躍はまだまだ始まったばかりですからね。
ついに終盤を迎えることになったので面白さはここから倍増するはずなので、
本当に続きが楽しみで仕方がないです。

:: 2015/12/16 水曜日::

■[ラノベ]ギルドの重み「ソードアート・オンライン プログレッシブ」4巻

ソードアート・オンライン プログレッシブ (4) (電撃文庫)
著者/訳者:川原礫
出版社:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス( 2015-12-10 )

作者サイト:WORD GEAR
作者twitter:川原礫 (kunori) on Twitter
絵師サイト:-アベシバ- abecのイラストブログ
絵師twitter:BUNBUN (BUNBUN922) on Twitter

今回のSAOPは今までと違ってギルド間、ひいては人と人との関係がメインです。
4層まではゲームとしてのソードアート・オンラインにクローズアップされてましたが、
MMORPGでは避けては通れない人と人との関わりが主軸となっています。
そして今後アインクラッドをクリアした後もキリトたちを悩ませることになる、
ラフィン・コフィンの蠢動も描かれています。

人と人との関係が重点的に描かれるということは、
つまりはキリトとアスナの二人の話も濃密にわけですよ。
お陰でアスナの可愛いところがメチャクチャ多くて、
読んでてとてもニヤニヤしちゃいましたね。

うっかりデートと言ってしまい真っ赤にして怒ったり、
アルゴとはフレンド登録してるのに自分とはしてないことに嫉妬したり、
貴金属やアクセサリーに目を輝かせる女の子らしさがあったり、
アストラル系モンスターが苦手な可愛らしいところがあったり、
心の中の衝動に耐えながらもついには耐え切れずにキリトに抱きついたり、
もう全方位でアスナが可愛すぎてヤバイ。

また、ボス戦もかなり熱かったですね。
キリ番階層ということで一筋縄ではいかないとは思ってましたけど、
ギミックが凝ってるだけでなく、いやらしさもあったとは。
でも、だからこそ、それを攻略していくキリトたちが格好良かったですね。
特にALSのリーテンさんが良かったなぁ。
好きな人のために身体を張るとか75層のアスナといい、
SAOの女の子はここぞという時に強さを見せてくれますよね。

そのリーテンさんの友達という鍛冶師志望の女の子ですが、
恐らく、というか十中八九リズですよね。
この後にリーテンさん経由でアスナがリズと知り合うのかなー
うん、とてもありそう。

そしてラストでついに出てきましたね、PoH…
まさか二重顎だったとは…(そこかよ
今まで存在だけは語られてきましたが、
ここまで厄介な相手だとはなぁ。
まだその恐ろしさとおぞましさの片鱗しか見せてませんが、
今後もキリトたちの前に立ちはだかるのは間違いないので、
キリトたちは気をつけて欲しいものです。

:: 2015/12/2 水曜日::

■[ラノベ]動き始めたラブコメ「妹さえいればいい。」3巻

妹さえいればいい。3 (ガガガ文庫)
著者/訳者:平坂 読
出版社:小学館( 2015-11-18 )
作者twitter:平坂読(@hirasakayomi)さん | Twitter
絵師サイト:5年目の放課後
Kindle版:妹さえいればいい。 3
Kindle版まとめ買い:[まとめ買い] 妹さえいればいい。

登場人物の平均年齢がハタチ前後で舞台が学園でもなんでもないですが、
この「妹さえいればいい。」でもラブコメが始まってきましたよ。
平坂読さんの前作「はがない」の結末がアレでソレでコレだっただけに、
少々…、いえ、かなり先行きが不安ではあるのですが、
ラブコメ好きとしてはどうしても続きが気になってしまいます。

伊月と那由多はお似合いなんだけど、伊月の問題で付き合わず、
那由多に慕われる京は密かに伊月のことを想ってて、
そんな京の気持ちに気付いてしまったけど、好きなことが止められない春斗。
うーん、恋愛模様が割りとグチャグチャですね!
そこに千尋が実は女の子だったという事実を妹キチガイの伊月が知ったら、
はたしてどうなるのかが読めなくて妄想の翼が羽ばたいてしまいます。

それにしても平坂読さんは本当にダメな意味でヒドイですね。
2巻のホーンリバー帝国ネタくらいは苦笑しながら読んでたけど、
春斗が練ってたネタはそれを通り越して失笑に行きかねないレベルというか。
業界の裏側のネタとかはマニアが知りたいだけで、
普通の読者はドン引きするだけだと思う。

那由多がひたすらにちんちんネタを言ってるのもヒドイけど、
あそこまで突き抜けられると笑いしか出てこないですね。(笑
動物園はまだしもゲーム中にひねり出してきたネタとか最高に下ネタでパロネタで、
しかもそれをカントクさんにイラストにして貰うだなんて、
本当にヒドイと思いました。(笑

:: 2015/11/30 月曜日::

■[ラノベ]狂気で正気で本気な主人公「ウロボロス・レコード」1巻

ウロボロス・レコード1 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:山下 湊
出版社:主婦の友社( 2015-11-30 )
作者サイト:山下湊
絵師サイト:シノノノート
絵師twitter:しのとうこ(@touco_shino)さん | Twitter

ヒーロー文庫の新作は例に漏れず小説家になろうからの書籍化ですが、
この作品は今までの小説家になろう作品とは一線を画します。
確かに異世界転生だし幼馴染みヒロインはいるし学園で俺SUGEEE的な要素はありますが、
主人公の性格と目的と手段が常軌を逸しているのです。

一度死に、魂が消えていく恐怖を文字通り心の底から味わった主人公トゥリウスは、
二度とあんな恐怖を味わってなるものかと、
生まれ変わった剣と魔法の世界で賤業と言われる錬金術を用いて不老不死を目指すんだけど…
目的のためならどこまでも冷酷で合理的になれるのはFate/Zeroの衛宮切嗣みたいで、
そのための手段として人体実験を厭わず、平然となしてしまう倫理観はジル・ド・レェのよう。
それくらいに狂気に染まった主人公なのです。

まず、齢8歳にして親に命じられて買うことになった死にかけの少女奴隷で人体実験をし、
そこから腹心のユニを育てていく過程も中々にクレイジーでしたが、
ユニの心の中もそれに染まったかのごとくモンスターになっているのが凄い。
トゥリウスに信頼してもらうために自ら脳改造を志願するとか、
狂っているという言葉すらも生ぬるいですよ。

留学先の学園で行ったという実験の内容も残酷すぎて凄い。
「生体としての脳機能と生命としての魂の相関」というテーマはともかく、
仮説を証明するために奴隷を脳改造してから殺して降霊させるとか、
その手段を発想できてしまうこと事態がおかしいんですよ。
マッドサイエンティストな教授と意気投合しているところからしてもアレですしね。

生まれた時からして実の母が亡くなってしまいましたが、
そこからトゥリウスの狂気に染まれなかった人たちが、
次々と不幸になっていく様子を見ているとどんどんSAN値が下がりますね。
特にラストのエミリーのくだりはクるものがあります。

今までにない面白さがある作品ですが、
万人に勧められる作品ではないので覚悟を持って読んでください。
少なくともFate/Zeroを読んで大丈夫じゃない人にはお勧めできません。
しかもこの1巻はまだまだ序盤ですからね。
これからどんどん酷くなりますよ…?

:: 2015/11/23 月曜日::

■[ラノベ]家事万能な悪魔大元帥アルシエル、喜ぶ「はたらく魔王さま!」14巻

はたらく魔王さま! (14) (電撃文庫)
著者/訳者:和ヶ原聡司
出版社:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス( 2015-09-10 )

作者twitter:和ヶ原聡司 (wagahara211)さんはTwitterを使っています
絵師サイト:KONGARI -http://029-oniku.com/-
絵師twitter:029 (o2929)さんはTwitterを使っています

Kindle版:はたらく魔王さま! 14
Kindle版まとめ買い:[まとめ買い] はたらく魔王さま!

今回は久しぶりの短編集です。
時系列的には1巻直後の話からつい最近の話まで多岐に渡ってますが、
アルシエルに木崎店長と、珍しいキャラがメインとなっている短編が多く、
そういった意味でも新鮮味があり、面白かったです。

特にアルシエルは今までの苦労が報われたのか、念願の圧力鍋を福引で当てて、
それに歓喜する様子は微笑ましかったですね。(笑
他にもアルシエルの節約レシピの哲学だったり、
裁縫にまで一家言あったりと家事の万能っぷりが光ってましたね!
これは確かにちーちゃんにとっては高い壁だわー

それと木崎店長の話というのも珍しいですが、
2巻で話題にあがった木崎店長の終生の宿敵である田中姫子さんと、
アニメで出てきた富島園の水島由姫さんも加えた3人が出てきて、
しかも3人が幼馴染みだったとか興味深いエピソードでしたよ。
それにしても木崎店長にもそんな考えがあったとはなぁ…
異世界サイドの事情を鑑みるに難しいとは思うけど、
木崎店長も夢が叶うと良いんだけれどなぁ…

最後に恵美が今のマンションを格安で借りている事情が判りましたが…
格安の理由は予想通りな事故物件でしたけど、その理由が恵美自身だったとは…(笑
それとマンションの偽装問題とか無駄にタイムリーですよね。
冷蔵庫に入っていたサリエルといい、本が出た後にそのネタが世間を賑わすとか、
相変わらず事実は小説よりも奇なりも地で行く作品だなぁ…(笑

:: 2015/11/21 土曜日::

■[ラノベ]永遠の友情「とある飛空士への誓約」9巻

「とある飛空士への誓約」の刊行が開始されて約3年。
そして全ての始まりである「とある飛空士への追憶」が発売されて約8年。
長きに渡った飛空士シリーズはこの誓約9巻で無事に大団円を迎えることになりました。
これほど素晴らしい傑作を世に送り出すことができる、
ライトノベルというジャンルの懐の広さに最大限の感謝を贈りたい気持ちでいっぱいです。

若き日に友情を誓い合ったエリアドールの七人が、
国籍や立場を違えることになろうとも友情を信じて行動したからこそ為し得た奇跡。
そして追憶のシャルルが、恋歌のカルエルが、夜想曲の武雄が…、
歴代の飛空士シリーズの主人公たちが競演したからこそ辿り着いた大団円。
これ以上ないほどに興奮し、ハラハラし、涙を流し、最後に笑えた物語でした。

飛空士シリーズ最後を飾る500ページはどこをとっても見所だらけで、
その面白さをかいつまんで伝えることは非常に難しいです。
200ページにも及ぶ圧巻という言葉だけでは伝えきれない迫力のある戦闘。
ミオとイリヤ、二人の女性の間で揺れながらも男らしく結論を出した清顕。
恋歌のラストから6年半を経て、約束通りついに感動の再会を果たした二人。
そして最後まで空気を読めてなかったバカ王子。(笑
もう、どれをとっても面白すぎて読み終わってからも興奮が収まりません。
読後の感動を持て余しすぎて困るほどです。

それもこれも作者である犬村小六さんの筆力はもちろんですが、
イラストレーターの森沢晴行さんの実力あってこその感動でした。
この9巻の表紙もそうですが、終盤のミオの微笑みは最高でしたね。
犬村小六さんの作品では幼なじみが不遇な目にばかり遭いますが魅力的であり、
それを森沢晴行さんがその煌めきをより一層輝かせているのではないかと思います。

ちなみにその犬村小六さんですが基本的に文庫内では後書きを入れないのですが、
今回はガガガ文庫のブログ内であとがきを載せています。
飛空士シリーズを読んだ人は是非こちらも読んで欲しいです。
そして今までの飛空士シリーズに想いを馳せてもらいたいですね。

本当に素晴らしい作品をありがとうございました。
次回作も期待しております!

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