その着せ替え人形は恋をする 15巻(完結)は7月25日発売!
終わるのは寂しいけれど、五条くんと海夢ちゃんのグランドフィナーレを見届けよう!
:: 2014/1/30 木曜日::

■[ラノベ]VRMMO世界に囚われたゲーマーたちの闇「エデン」2巻

エデン〈2〉
著者/訳者:川津 流一
出版社:アルファポリス( 2014-01 )
単行本 ( 312 ページ )
作者サイト:川津 流一

個人的には藤原カムイさんあたりの絵柄で想像していただけに、
相変わらずイラストが合ってないなー
とかそんなことを益体もなく考えてしまう「エデン」の2巻。
表紙も挿絵もダークな雰囲気がバリバリ出てますが、
内容はそれほどまでにドロドロトゲトゲしたものではないです。
一部エグい表現も含まれていますけどね。

1巻で巨龍ヴァリトールを倒し「真バルド流剣術」を取得した師範代が、
リンたち以外にもその強さを見せつけることになるのがこの2巻です。
ヴァリトール素材の装備を作るために鉱石掘りに行った先でモンハウを一人で殲滅し、
更にはダンジョンボスすらも圧倒的に実力で打ち倒す師範代さんマジ凄い。
でもその凄さが爽快感に変わるのは周りにブラッククロスのメンバーが居たからだよね。
俺TUEEE展開は周りに驚き要員が居ることが重要だと再認識させてくれます。

そして後半からの強盗プレイヤー討伐戦なんだけど、
こちらでも初心者流剣術だとバカにしていた奴等が、
師範代の予想外の強さに蹂躙されていく様は実に爽快でしたね!
これこそ「エデン」における俺TUEEEですよ!

そして組織関係の複雑さとドロドロさが予想以上でしたね。
それに1巻のPK野郎なレオンの最期の言葉が伏線だったのには気付かなかったなー
…それにしてもこの世界はVRMMOなんだけど、想像以上に自由度が高いですね。
まさか殺人監禁どころか異性への陵辱まで可能とか、本当にエグい。
こういったエグさはSAOやログホラといった似た世界観の作品にはないものですよね。
本当に現実世界に帰りたい奴等ばかりなのかという命題も含めて。

それにしても今回のことで師範代はほぼ最強といえる装備は整ったけど、
組織間の動向やら、何か色々知ってそうな人たちの暗躍やらと、
ますます事態が混迷になってきた感がありますね。
徐々に師範代の実力が知れ渡るようになってきたけど、果たして今後どうなるのか。
Web連載の方も含めて楽しみに待っています。

:: 2013/10/28 月曜日::

■[ラノベ]史上最強の初心者流派の師範代「エデン」1巻

エデン
著者/訳者:川津 流一
出版社:アルファポリス( 2013-10 )
単行本 ( 279 ページ )
作者サイト:川津 流一

この「エデン」は元々「アクセル・ワールド」や「ダンまち」と同じくArcadia出身です。
途中から小説家になろうにも活動の場を広げて同時連載を開始したので、
「小説家になろうから書籍化」とも言えますが、個人的には「Arcadiaから書籍化」と言いたいトコです。
しかし出版元がアルファポリスとはなぁ…
いや、フリーダムなあそこに比べて普通に有りだとは思うのですが…
まぁ、何はともあれ長期休載がデフォなエデンが書籍化という契機を得たことで、
ちゃんと完結まで突き進んでくれるのでは、と期待し始めています。

物語はVRMMO「エデン」にログインしたプレイヤーが脱出不能になるという、
SAO等でお馴染みな割りとテンプレ的な展開から3年後の世界。
3年経っても脱出の見込みは立たないけど安定しはじめた始まりの町の中で、
初心者用の流派と馬鹿にされているバルド流剣術を一途に師事する通称”師範代”が、
その修練の果てに英雄となっていくストーリーです。

勿体無いなぁ…、本当に勿体ない。
いや、内容はWeb版での不備を幾つか修正されていたりと完成度が上がってるし、
何より馬鹿にされながらも自分の信念に従い地道な研鑽を積んだ結果として、
遙かな高みに到達し、自分を雑魚だと馬鹿にしていたゲスな野郎を一蹴したのは最高に爽快だったし、
戦闘描写もよく出来ていて情景が脳裏にありありと思い浮かべる事が出来る素晴らしいものでしたよ!
それにヒロインたちも魅力的だし、VRMMORPGなのにループ物な伏線が散りばめられてたりと、
本当に面白いんですよ!

でも、だからこそイラストがそれに全然追いつくことが出来てないのが残念でならないです。
元々アルファポリスはイラストに関しては重点を置いてきてなかったですけど、
それにしたってこれほど相性が真逆のイラストレーターを選出するのはなぁ…
特にWeb版で戦闘描写を読んだ時は脳内でダイの大冒険の稲田浩司先生の絵柄で再生されていただけに、
ギャップがハンパなくて脳内補完が追いつきませんでした…

Arcadiaの頃から好きな作品なので是非とも読んで欲しいのですが、
アルファポリスは書籍化されたらWeb版はダイジェスト化されるので、
結局この書籍版を読んで貰うしかないのですが、
表紙が全体的に暗めなのでホラー系と勘違いされるのか非常に心配です。
ダークファンタジーではなく、むしろ少年漫画的な内容なので表紙に騙されないようにして欲しいです。

いや、もう、本当になんでこんなことになったんだろう…

:: 2013/10/10 木曜日::

■[ラノベ]魔族との前哨戦「強くてニューサーガ」2巻

強くてニューサーガ〈2〉
著者/訳者:阿部 正行
出版社:アルファポリス( 2013-09 )
単行本 ( 274 ページ )
作者サイト:阿部正行
絵師サイト:ODD NUMBER★★★オッドナンバー■□■□■□■□■□■□■□■□■
絵師twitter:布施龍太 (chameleonrock)さんはTwitterを使っています

魔王と相打ちになった魔法剣士カイルが偶然4年前に時間遡行したことによって、
魔族の大侵攻に対する準備のために英雄になろうとするサーガの第2巻。
半年で2冊目という順当なペースでの刊行で、エタる心配がなさそうで嬉しいですね。
現在も3冊目の内容を更新中と比較的安定していて安心しております。

1巻で窮地の所を助けたことで縁が出来たミレーナ王女の依頼によって、
ガルガン帝国との係争地である鉱山都市カランへと使者として赴くことになったカイルたち。
しかしカランでは帝国の重鎮である宮廷魔術師第2位の人物も来ているだけでなく、
カイルにとって宿敵である魔族も侵入していて…

割りとセランの外道っぷりが光っていた感じがしますね!
魔技師のゴウを助ける時の話とか、ガラの悪い借金取りたちに同情する程でしたよ。(笑
目的のためなら手段を選ばず、手に入れたものを手放さない為には容赦をせずと、
そんなセランだけにラストの魔族への手心には驚いたけど、
オチを知ってちょっと安心しました。(笑

そんなセランと不本意ながら似た所があるカイルだけど、
カイルの凄い所は未来を知っているからといって驕らずに、
未来で得た教訓を元に周到に罠を仕掛けている所だと思います。
特に失敗した時の為にもしっかりと罠を張ってるとか入念と言いましょうか。
それにミランダさんに対する追求とかも容赦なかったですねー

穏健派の魔王の治世下での潜入捜索班の魔族とはいえ、
まずは前哨戦に勝利したということで一息が付けそうなんだけど、
ガルガン帝国のこともあって厄介な事態はまだ起こりそうですね。
次の3巻に収録されるであろう箇所は現在連載中ですので、
そちらも楽しみに待ちたいと思います。

:: 2013/7/28 日曜日::

■[ラノベ]950年前から愛したい「ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり」外伝弐 黒神の大祭典編

ゲート 外伝 2(黒神の大祭典編)―自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
著者/訳者:柳内 たくみ
出版社:アルファポリス( 2013-07 )
単行本 ( 522 ページ )

「結婚式やらない?」
一瞬の空白。そしてロゥリィの脳は沸騰した。
「けっ! 結婚!? ちょっちょっと待ってぇ、まだ心の準備がぁ! でもでもはいっ! はいはいはいっのはいっ!」

日本との『門』が閉じてから10ヶ月、特地アルヌスで富田とボーゼスの間に生まれた赤ん坊を祝うため、
七五三に似た”ナッシダ”が執り行われることに。
身内だけのお祝いのはずが、アルヌスで初めての祝祭ということでロゥリィが張り切り、
現存する全ての亜神を招いたことで自衛隊とアルヌス住民も巻き込んだ大祭典に発展!
富田たちの結婚式もついで行うことになったんだけど、
祭司のロゥリィは結婚出来ない呪いが950年前から掛かってて…

950年前、ロゥリィが亜神に成り立ての頃のエピソードも盛り込まれた、
ロゥリィ尽くしのゲート外伝第2巻が待望の発売!

いやー、ロゥリィ可愛いですよね!
962歳なのに伊丹の事が好きで好きで堪らない所とか最高に可愛いじゃないですか!
亜神になる前から”愛”に対して興味を持っていて、
それでいて友情のためなら結婚出来なくなろうと身体を張って頑張るとか、
最高に格好いい女の子じゃないですか!

信徒の前では威厳があるけど、伊丹の前では一転恋する女の子になるロゥリィを見てると、
もう読んでて私の顔がデレッデレになっちゃいましてね。(笑
他にも亜神としては後輩だけど、年上のモーターの前では孫みたいになってて、
どんだけ可愛さのバリエーションを見せるんだと!
外伝の1巻はピニャがフィーチャーされてましたけど、
この外伝2巻ではとにかくロゥリィが推されまくってましたね!
それもまた良し!

ボーゼスが抱える帝国貴族のわだかまりとかも一応の落着を見せたし、
前回、黒幕っぽい登場をした新たな亜神のメイベルもその因果が判明して落着したしと、
綺麗にオチがついてこれでシリーズも終わっちゃうのかなー
と、しんみりしてたらまさかのヒキでビックリですよ!
えー? どゆことー?
アバン先生が実は生きてた並の驚きなんですけどー

取りあえず次はテュカがメインの話になるみたいですね!
このまま外伝シリーズが続いてくれると嬉しいのですが!
文庫版で原作3巻まで出ているのでそちらで揃えるのも有りだと思いますので、
是非ともゲートシリーズをみんなも読んでみてくださいね!
面白いよ!

ゲート―自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり〈1〉接触編〈上〉 (アルファポリス文庫) ゲート―自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり〈1〉接触編〈下〉 (アルファポリス文庫)

:: 2013/7/17 水曜日::

■[漫画]湯煙温泉編も盛り込まれた「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」3巻

ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 3 (アルファポリスCOMICS)
著者/訳者:柳内 たくみ
出版社:アルファポリス( 2013-07-18 )
コミック ( 232 ページ )
公式連載サイト:アルファポリスWeb漫画セレクション
作者サイト:ギャラリーさを

待ってましたの「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」コミカライズ第3巻!
これで原作1巻の最後まで描かれた訳ですがまだまだ続きますよ!
外伝まで含めれば6冊出てるし今月更に外伝2冊目が出ますからね!
単純計算だと外伝2冊までコミカライズするとなると21冊出ることに…(笑

今回は伊丹とレレイ、テュカ、ロゥリィの3人娘が国会での証人喚問のために、
お忍びのピニャ皇女とボーゼスを含めて東京の地に降り立つ訳なんですが…
まぁ、当然のように無事に済むわけがなく、国会中継中に野党議員と一悶着あるわ、
暗躍する米中露の工作員たちとの暗闘と血生臭い展開になるわと大騒ぎ!
もちろんそういった殺伐とした内容だけじゃなくて箱根の温泉でサービスシーンも…!

ちなみに今回の見所の一つとしてその温泉のシーンがあるんですが、
実はここ、書籍化されてない短編「湯煙温泉編」のネタが盛り込まれてるんですよ!
巻末描き下ろし4コマ「まるっとげーと! 温泉旅情編」にも使われているので、
ファンとしては凄く嬉しいですね!
Web版のアンケートでも折り込みハガキのアンケートでも要望を出し続けた身としては感無量ですよ!
ちなみにWeb掲載版では発行されなかった乳首券が単行本では発行されております。
というかシリーズ通してみても随一のサービスシーンですので、
ここでやらなければいつやるんだって感じなんですが!(笑

今回の特地メンバーの東京入りは彼女たちにカルチャーショックを与えまくりで、
そういった展開は俺TUEEEに通じる爽快感とニヤニヤ感があって読んでて面白い訳ですよ!
特に伊丹の元嫁さんの梨紗が率いる東京お買い物ツアーでは華やかさもあって目の保養になりまくりでしたね!

レレイとテュカのファッションショー

大人しい上にいつも地味な格好ばかりのレレイが日本の服を着せ替えさせられるのは微笑ましいし、
結構ファッションショーにノってるテュカはエルフらしいスレンダーさが映えてて麗しいです!

逆に特地メンバーの常識に日本人がカルチャーショックを受ける展開もそれはそれで面白いんですよね。
今回は国会中継中でのロゥリィの年齢発言が一番のポイントかな!

ロゥリィたん961歳

特に相手が常識に凝り固まった国会議員のおばさんってのが良いですね!
現実では現場のことが何も判ってない議員たちのトンデモ発言ばかりよく聞くので、
たとえフィクションであろうとも溜飲が下がると言いましょうか!
まぁ、これでもWeb原作から比べるとかなり毒を薄めているみたいなんですけどね。(笑

この国会の話から分かる通り本作では政治色も強いので今回は米中露の工作員たちの暗躍や、
米大統領のえげつないゴリ押し外交とかも色々描かれていてそれらも面白いですね。
まぁ、この後の首相がかなりアレなためにしばらくフラストレーション溜まりそうですが…

さて、冒頭で言いました通りこれで原作1巻分を消化したので次回から原作2巻にして、
大いに盛り上がる炎龍編になります。
2巻で第一期伊丹ハーレムが完成したも同然なのでそっち方面でも期待であります!

:: 2013/3/28 木曜日::

■[ラノベ]ありそうでなかった「強くてニューサーガ」1巻

強くてニューサーガ
著者/訳者:阿部 正行
出版社:アルファポリス( 2013-03 )
単行本 ( 298 ページ )
作者サイト:阿部正行
絵師サイト:ODD NUMBER★★★オッドナンバー■□■□■□■□■□■□■□■□■
絵師twitter:布施龍太 (chameleonrock)さんはTwitterを使っています

「強くてニューゲーム」

ゲーム…、特にRPGや戦略シミュレーション系のゲームをプレイしたことがある人なら、
およそ知っている概念かと思います。
エロゲ等のアドベンチャーゲームだと「二周目」と言えば通じるでしょうか。
そういったゲームでの楽しみ方の理由は色々あるかと思いますが、その大半は、
「一周目で鍛え上げた能力で俺TUEEE」にあるのではないかと思います。

そんなRPGの二周目とも言える世界観で語られる冒険譚がこの「強くてニューサーガ」です。
元々「小説家になろう」で連載していた作品でして、この度アルファポリスから刊行されました。
二次創作だとありふれたテーマなんだけど、一次創作ではありそうでなかったテーマですね。
ひぐらし、まどマギ、シュタゲと物語のギミックとして使われることはあったけど、
それが物語の中心にしてテーマになることはなかったような気がします。

さて、そんな本作ですが物語は魔族の大侵攻で故郷と恋人を失った魔法剣士カイルが
滅亡間近の人類が最後の博打として行った精鋭チームでの決戦で魔王とほぼ相打ちになり、
最後の力で魔王が最後まで庇っていた赤い宝石におもむろに触れてみたら、
4年前に遡ってしまった所から物語は始まります。
図らずも「二周目」を始めることになったカイルは、
時間遡行することで膨大な経験と魔力を継承するだけではなく、
4年間の知識を用いて大侵攻が始まる前に入念に準備することになるんだけど…

迷宮の宝物庫を目指して山の裏側から掘削して辿り着くという反則っぷりは、
「二周目」らしさが出ていて面白かったです。
ですがそういった設定的なものだけでなくキャラが生きている所も良いんですよね。
友人のセランが女に見境がなく金に目がくらむ横島忠夫的な人間性を持ちながらまさかの強さだったり、
ヒロインの幼馴染みのリーゼに4年後結ばれていたエルフのウルザに剣に宿るシルドニア、
そして結構したたかな王女様と女性陣が魅力的なのです。

絶望の未来を変える為に色々な手を打っていくんだけど、全てを救えるわけではなく、
しかもバタフライ・エフェクト的に色々と変わっていくので未来が未知数なので、
そういった意味でも先の展開が気になりますね。

ありそうでなかった作品なだけに、Web版の頃から楽しみに読んでいるので、
是非とも頑張って完結まで続いて欲しいです。

HTML convert time: 0.141 sec. Powered by WordPress