僕の心のヤバイやつ (10) 特装版 4月8日発売!
夏! 海! 青春!
:: 2016/2/8 月曜日::

■[ラノベ]胸が茂る西国無双「織田信奈の野望 全国版」14巻

織田信奈の野望 全国版 (14) (ファンタジア文庫)
著者/訳者:春日 みかげ
出版社:KADOKAWA/富士見書房( 2016-01-20 )

絵師サイト:はうにぶー。
絵師twitter:みやま零(@miyama0)さん | Twitter
Kindle版:織田信奈の野望 全国版 14
Kindle版まとめ買い:[まとめ買い] 織田信奈の野望 全国版

島津四姉妹の絆を深め、相良義陽という姉が出来た相良良晴。
あとは大友宗麟の元へ赴いて毛利攻めを依頼するだけだと思いきや、
ガスパールに扇動された黒田官兵衛は黒官一流の旗を立てるため、
大友宗麟の軍師として日向に攻め入り…

いやー、騙された。
今まで官兵衛ちゃんがチョロチョロしかっただけに、
今回もあっさり騙されたんだと思ってたんだけど、
官兵衛ちゃんもしっかり成長してたんだね。
まぁ、策が大掛かりになって齟齬が生じてしまうあたり、
官兵衛ちゃんらしいなぁ、とも思いますが。

立花宗茂が実は男装の姫武将というのは予想はしていましたが、
誾千代と百合夫婦をしているとまでは読めなかったんだぜ…
そんな島津義弘とも渡り合える西国無双だけでなく、
メンヘラちっくな大友宗麟をも惚れさせるとか、
流石の相良良晴と言えましょう。

ただ、そういったラブコメ要素が全国編に入ってから極端に減った上に、
挿し絵も減って全体的にダイジェスト感が漂っているというのに、
更に次回はページ数の都合でダイジェスト化される可能性もあるとか…
うーん… これは厳しくなってきたぞ…
読者のストレス的な意味で…!

:: 2016/2/2 火曜日::

■[ラノベ]凶意の内政チート「ウロボロス・レコード」2巻

ウロボロス・レコード2 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:山下 湊
出版社:主婦の友社( 2016-01-30 )

作者サイト:山下湊
絵師サイト:シノノノート
絵師twitter:しのとうこ(@touco_shino)さん | Twitter

現代日本で一度死に、魂の消滅のおぞましさを知ってしまった主人公。
魔法がある異世界で伯爵家次男トゥリウスと目覚めた彼は、
二度と死にたくないという思いから錬金術を用いて不老不死を目指すのだが、
そのためには手段を選ばず大量に奴隷を購入して人体実験を繰り返し…

貴族の正道を行く兄に蛇蝎の如く嫌われたために辺境の地の領主に任命され、
失政を望まれながらもあっという間にロボトミー手術で代官を洗脳して掌握するだけでなく、
錬金術を使った内政チートっぽいことをするという手腕を発揮。
しかも本来の目的である不老不死の研究も忘れずにやっているあたりが凄い。

正直言って2巻はまだまだ序盤なんですよね。
直属の部下であるオーパスシリーズも女ダークエルフのドライに、
元死霊術師の人造ヴァンパイアロードのシャールが加わったわけなんですが、
癖が強すぎる部下を上手いこと手懐けているトゥリウスが凄い。
その手段が脳改造による洗脳というのが狂気的で更に凄い。

現代日本の知識を応用しての内政チートに、
次々と登場する頼りがいのある部下と小説家になろうのテンプレートをなぞりながらも、
その下地が狂いに狂いまくったモノで出来上がっているだけに、
中々人に勧めにくい内容になっています。
まぁ、そこがこの作品の面白さなだけに難しいところなのですが…

書籍化に伴い一部伏線が追加されたりと加筆もありますし、
しのとうこさんのイラストも魅力的なのでWeb版を読んでいる人にもお勧めです。

:: 2016/1/31 日曜日::

■[ラノベ]初めての本、初めての巫女仕事「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」第二部 神殿の巫女見習いII

原作はストックが大量にあるのでハイペースすぎる刊行には納得できるんですが、
イラストレーターの椎名優さんは本当に大変だろうな、と思います。
ハイペースでありながらクオリティが全く落ちないどころか、
ファンタジーらしい美しいフリュートレーネの杖だったり、
念願の本をやっと作ることができて感涙するマインだったり、
服選びで目を輝かせる姉のトゥーリの可愛さだったりと、
読者が見たかったイラストを最高のクオリティで見せ続けてくれますからね。
私がこの書籍化で一番嬉しいのはイラストレーターが椎名優さんであることですね!

さて、前述した通り第二部の2巻にしてやっと本が出来上がります。
第一部のパピルスもどきや粘土板から始まって、ないない尽くしのところから紙を作り。
今回もインク作りに始まり版画での失敗に、ステンシルの発想からデザインカッター作りと、
0から作ることの難しさが丁寧に描いているんですよね。
だからこそ、完成した時の喜びもひとしおでした!

マインは何度も失敗するんだけど、そこから学び取って成長していってるんですよね。
側仕えにしたロジーナに問題があっても神官長から学んだことを実践したり、
木版画に失敗しても諦めずに次の手を打ったりと、
マインなりに頑張っているところが微笑ましく頼りがいがあります。

そういったマインという主人公がこの作品の魅力の一つですが、
それ以外にもこの作品が描く「家族」の肖像も魅力だと思います。
神官長がマイン(麗乃)の記憶を探った夢の世界での母との邂逅。
夢の中で一方通行とはいえ、麗乃が母に謝っている姿を見てると涙腺が刺激されるんですよ。
うーん、この時点でこれだとすると第二部のラストはマジで号泣しそうだわ…

それと巻末の短編ですが、一つはロジーナでもう一つは料理人のフーゴとエラの話です。
ロジーナの方はWeb版のヴィルマの話を膨らませていたものですが、
フーゴとエラの話は完全な新規ですね。
こちらもエラという女の子がしっかりとキャラが立ってて面白かったです。
なるほどなー、フーゴのことはこの頃から…
Web版で先の展開を知っているとそれはそれでの面白さがあって素晴らしかったです。

:: 2016/1/28 木曜日::

■[ラノベ]史上最弱勇者のまったりスローライフ「我にチートを」1巻

我にチートを1 (アヴァロンノベルス)
著者/訳者:温泉卵
出版社:ホビージャパン( 2015-12-22 )

作者サイト:温泉卵
絵師サイト:FancyFantasia
絵師twitter:植田亮(@ueda_ryo)さん | Twitter
Kindle版:我にチートを 1

この作品は小説家になろうの18禁版であるノクターンノベルズからの書籍化作品ですが、
エロさは極端なほどに少ないです。
ToLOVEるダークネスどころかToLOVEる無印よりエロくないかもしれません。
植田リョウさんのイラストはエロいんだけど、
本文の方があっさりとしすぎているといいましょうか。
まぁ、エロの比重が極端に少ない作品ですからねぇ…

異世界に召喚されて勇者となって魔王を倒すことを望まれた天田三郎。
しかしそこは年間1000人も勇者が召喚される世界で、
更に三郎は器用さ以外は極端に能力値が低い上にボーナスポイントも運+1だけ。
史上最弱な上に職業をスターゲイザーというかっこよさげなモノにしたら、
実は戦闘職ではなく、戦闘用のスキルも全然覚えられないのでスライムすら倒せない。
それでも根っからの善人である三郎は腐らずにパートナーの人形姫のニーナさんと、
田舎のトヨアタ村でウズラ狩りをして日々を過ごしていて…

この作品は非常に牧歌的というかほのぼのとしています。
ステータスが低くても腐らずに、割りとのんきに過ごしているサブロウが中々にgoodなのです。
あとがきを読むと納得したんですが、
作者の温泉卵さんはTRPGのゲームマスターをしていたんですね。
淡々とした文体の由来が知れて妙に納得しました。

魔王や魔族が居るらしいけれど、
物語の中でもっぱら悪役なのは人間、しかも他の勇者なのは珍しいかも。
異世界召喚されて勇者になったから自分が特別だと勘違いした馬鹿の傍若無人な行いを、
ほぼチートなしのサブロウが小さな力を使って鎮圧するのはちょっとスッキリしましたね。

大きなドラマや派手なバトルや淫猥なエロは全くありません。
淡々とした牧歌的な物語が魅力なので、そういうのが好きな人はどうぞ。

:: 2016/1/19 火曜日::

■[ラノベ]3人 vs 5万「強くてニューサーガ」6巻

強くてニューサーガ〈6〉
著者/訳者:阿部 正行
出版社:アルファポリス( 2015-12-18 )
作者サイト:阿部正行
絵師twitter:布施龍太(@chameleonrock)さん | Twitter

魔族領からマルニコ商会に戻り一息つけるかと思いきや、
ガルガン帝国から第一皇子が暗殺されたという凶報が舞い込む。
人族最大の国家で巻き起こる内戦の兆し。
そして暗躍する稀代の忍びソウガとその雇い主。
魔族大侵攻までガルガン帝国の国力を衰えさせたくないカイルは、
なんとか内戦を起こさないように奔走するが…

今回は中々辛かったなぁ…
大侵攻で人族を滅ぼさないために少数を自らの手で切り捨てるとか、
Fate/Zeroの衛宮切嗣みたいなもんだよなぁ。
この業のせいでカイルの魂がより魔族に近くならなければ良いんだけど…

とはいえカイルもまだ人間らしいところは残ってると思うんですよね。
危なくなったら裏切れば良いとか言いながら、
母と妹の恩人であるコンラートを最後まで助けようとしていたんですから。
そんなカイルの想いを無為にしようというんだから、
メーラ教の思惑というのはどういったものなのか気になりますよね。

そういったカイルの心情も興味深かったですけど、
カイルの周りの女性関係も興味深かったですね!
ミナギが徐々にデレてきてるみたいだったり、
ミレーナ王女が再登場してきて王配について匂わせたりと、
ラブコメ脳のセンサーがビビッと反応してしまう展開があったのが良かったです。

次はメーラ教の総本山に向かうことになるんだけど…
果たしてどんな情報を聞かされることになるのか。
Web版でもまだそこまで行ってないので本当に気になります!

:: 2016/1/17 日曜日::

■[ラノベ]あいあい(かわいい)「りゅうおうのおしごと!」2巻

りゅうおうのおしごと! 2 (GA文庫)
著者/訳者:白鳥 士郎
出版社:SBクリエイティブ( 2016-01-14 )

作者サイト:のうりんのぶろぐ
作者twitter:白鳥士郎(@nankagun)さん | Twitter
絵師サイト:Life is free
絵師twitter:しらび(@shirabii)さん | Twitter
Kindle版:りゅうおうのおしごと! 1
Kindle版:りゅうおうのおしごと! 2

将棋連盟会長、月光聖市永世名人から八一が受けた依頼は、
新しく女子小学生の弟子を取ること。
あいが居ることから初めは断るつもりだったけど、
会長の顔を立てるために会うだけ会うことになったんだけど、
その女の子、夜叉神天衣(あい)は予想以上の才能の持ち主で…

「ヒカルの碁」においてヒカルにアキラが居たように、
才能というものは同等の才能と切磋琢磨することにより磨かれるもの。
あいのライバルを作るために天衣の指導をする八一は、
師匠としてはとても正しいと思うんだけど、
恋する乙女の白馬の王子様としては不合格ですよね。(笑

ラノベですからラブコメは外せないわけで、
そういった意味でも十二分に面白かったです。
恐妻家というかヤンデレに育ちそうなあいちゃんの重い愛情も有りだし、
顔には出ないけど恋してることがよく判る姉弟子の銀子も有りでしょう。
しかし今回最萌えだったのはやはりシャルちゃんでしょう!
六歳児の可愛さ恐るべしだよ!
八一は自分が言ったことをポンポン忘れる奴だけど、
言質はきちんを取れたのでシャルちゃんはお嫁さんにしてもらうしかないよね!

しかし将棋というものは恋愛にかまけてばかりで上達するものではなく、
真剣師を相手にひたすら腕を磨いてきた天衣を前に、
あいちゃんが負けてしまうのも仕方ないのかなぁ、とも思いました。
それはあいちゃん本人が心の底から思い知ったみたいですが、
実力というものはその口惜しさを糧に上達するものだと思うので、
あいちゃんはこれから一層頑張って欲しいですね。
まぁ、読者的にはラブコメが減るのはそれはそれで困るのですが。(笑

それにしても天衣のバックグラウンドには驚いたなぁ。
いや、天衣の実家の職業的な意味ではなく、
彼女の父親であるアマ名人と永世名人との対局の話なんですけどね。
読み返してみたら八一本人が伏線となる発言をしているんですよ。
奨励会員時代に対局の記録係をしてたって。
うーん、上手いなぁ。
こりゃ一本取られたわ。

一手損角換わりとか私は将棋のことは詳しくないけど、
何となくわかる解説も丁寧ですしね。
本当によくできた作品だと思います。

それにしても八一は次々とフラグを立てておきながら本人は憧れのお姉さん一筋!
…に見せかけて、実際は仕事の将棋一筋とか、
「なれる! SE」の桜坂工兵みたいだなぁ。
これは周りの女の子たちは大変だわ。(笑

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