僕の心のヤバイやつ (10) 特装版 4月8日発売!
夏! 海! 青春!
:: 2015/9/30 水曜日::

■[ラノベ]打算から恋愛へ「理想のヒモ生活」7巻

理想のヒモ生活 7 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:渡辺 恒彦
出版社:主婦の友社( 2015-09-30 )
作者サイト:渡辺 恒彦
絵師サイト:ハイノハナ
絵師twitter:文倉十(@haino)さん | Twitter

カープァ王国の英雄プジョル将軍と、ガジール辺境伯の長女との結婚式。
有力貴族同士の結婚ということで王族として出席することになった善治郎と、
そのパートナーとして立候補したフレア姫がガジール辺境伯領に向かうことに。
そこには善治郎がアウラから教えられていないガジール辺境伯の令嬢ニルダが居て、
更には辺境伯領と境界を接する中堅国ナバラ王国のマルティン将軍までもが、
ライバルであるプジョル将軍の結婚式に参加することになり…

善治郎はワレンティア公爵領での差配も有能だったけど、
今回も多少綱渡りではあったけど望み通りの結果を出す有能さを見せましたね。
逆転裁判のような痛快さもあったけど、
やはり特筆すべきなのはナバラ王国の若きエリートであるクリス騎士長のあしらい方かな。
善治郎は未だに日本人の価値観とブラック企業の営業職の経験の色が濃いので、
多少無礼でも笑って流せる度量があるところが良いですね。

自分への皮肉はスルーしながらも、
フレア姫のためには多少は突っ込む男気を見せてくれるたのは最高でしたね、
フレア姫が惚れるのも仕方ないと思います。
子供の頃から切望しながらも価値観の違いから得られなかったものを、
善治郎は日本人の男女平等の価値観があるので自然と与えてくれますからね。
始まりは打算だったのが今ではすっかりと恋愛へとステージをあげたフレア姫は、
ヒロインとしての立場を確固としたものにしたように思えます。

本来ならクリス騎士長のような経験不足な人間を出すのは問題なんでしょうが、
ナバラ王国は大戦の影響で人材不足なようだし、
地位がふさわしい人が他に居ないのだろうし、
何よりスケジュール的に必要性があったとはいえ、
険しい山道を短時間で踏破するには軍人である必要性があったのでしょう。
とはいえ、その結果がクリス騎士長の痛恨の失敗というのが何とも可哀想ではあったけど、
まぁ、これも自業自得な若さ故の過ちというものでしょうね。
マルティン将軍という有能で部下思いの上司がいる限り、彼も成長することでしょう。

しかし今回一番有能だったのが誰かと言えば間違いなく新婦のルシンダさんでしょうね。
今までガジール辺境伯領を回してきた手腕の高さがよく判りますよ。
男尊女卑の価値観を尊重した上で大きなトラブルになる前に芽を摘むんだけど、
そのやり方が非常に穏当で誰も傷つかないようにするところが非常に有能ですね。
Web版ではプジョル将軍の新婦ではなく、善治郎の側室になりそうなので、
そっちの方でも楽しみになってきました。

また、影の功労者はイネスさんではないでしょうか。
うーん、男尊女卑の世界観だというのに有能なのは女性ばかり…
これはこの世界の男たちはふんぞり返っているけれど、
実は女性たちに良いように踊らされてるだけの気がしてきたぞ…(笑

:: 2015/9/28 月曜日::

■[ラノベ]騒々しくも楽しい日々「東京レイヴンズ EX3 memories in nest」

今となっては懐かしく、そして大切な、騒がしくも楽しい記憶。
春虎と夏目たちがまだ陰陽塾に居た頃の、
ちょっとした騒動はあったけれども、
それすらも愛おしい思い出たちを綴った短編集です。

鈴鹿に追われて渋谷の町を逃げまわる春虎と夏目の「渋谷ランナウェイ」も良かったけど、
一番印象的なのは夏目がソシャゲにハマった「夏目忍法帖」ですね。
幼い頃に下手に無菌室で育っちゃったがために免疫が出来ずに、
大きくなっておもいっきりハマっちゃうという典型というか。
ソシャゲメーカーの思惑そのまんまにハマる夏目を見てると遠い目になっちゃうというか。
課金兵を憎んでいたはずなのに、自らもその闇に堕ちてしまうとか、
陰陽師としての資質的にどうなのかというか。
夏目の意外なようで意外じゃない一面に触れることが出来て面白かったですね。(笑

夏目と言えば、夏目が失くした生徒手帳に挟んでいた写真が、
思いの外かわいらしい思い出でほっこりしましたね。
春虎も写っている写真を挟んでいるだろうとは思ってましたが、
まさかあんなワンシーンがあったとはなぁ。
この写真、千鶴さんが撮ったんだと思う。(笑

そして書き下ろしの短編ですが、まさか夜光の過去編とは。
茨木童子が夜光と出会い、角行鬼という名の式神として仕えることになるエピソードなんですが、
まさか二人の出会いにこれほど大きな騒動があったとは…
確かに茨木童子のような大物を使役するようになるには、
何かしらのイベントがあったとは思ってましたが、
これは予想以上のデカさですよ。
そして飛車丸は昔から飛車丸だったんだなぁ、と思いました。
絶対の忠誠を誓う飛車丸は尊い…

さて、本編である長編の方ですが…
クライマックスが近づいているのは間違いないんですけど、
はたしてどういった結末を描くことになるのか。
飛車丸のことを考えると心配ですが、
それ以上にあざの耕平さんの物語のまとめ方に期待値が高まります。
11月に14巻が出るみたいなので今から楽しみです。

:: 2015/9/26 土曜日::

■[ラノベ]蘇る斥力「フルメタル・パニック! アナザー」11巻

アフガンの地で再会したリーナと達哉と菊乃。
しかしガルナスタンの侵攻は再会の喜びを悠長に待ってくれず、
難民を守りながらの撤退戦を繰り広げることに。
しかし、撤退先の都市にも侵攻の手が及んでおり、
かつての砦跡を改修して何とか防衛する達哉たちの前についに彼らが現れて…

いやはや本当にクライマックスですねー
リーナがついに自分の想いを自覚してラブコメ的にもクライマックスだし、
クルピンスキーが企み、オルカンが窮地で覚醒し、
ラムダ・ドライバをこの世界に蘇らせてしまったことで、
戦争的にもクライマックスですよ。

まぁ、個人的にはラブコメ的な意味での修羅場が一番の見所なんですが!
菊乃は愛人ポジションでも全然OKという所も良いんですけど、
それをリーナが許すかどうかは判らないと思うんですよね!
しかし二人がにらみ合う挿し絵は本当に素晴らしい修羅場でした。
いいぞ、もっとやれ。

しかしここでラムダ・ドライバが出てくるとは思わなかったなぁ。
クルピンスキーがそれをひたすら願っていたのは判るんだけど、
TAROSからそれを導きだしたのか、それともアマルガムと関係があったのか。
色々と気になる所ですが、達哉たちが窮地に陥ったのは間違いないので、
ここからどう物語が転ぶのか気になりますね。

:: 2015/9/24 木曜日::

■[ラノベ]本朝最後の鬼の最期「織田信奈の野望 安土日記 1 本能寺茶会騒動」

今回の「織田信奈の野望」は短編集。
時間軸で言えば本編11巻から12巻までの間の出来事が収録されています。

仲良く喧嘩する半兵衛ちゃんと官兵衛ちゃんだったり、
相良良晴に妹軍団が出来て信奈が嫉妬したり、
薩摩から家久ちゃんが上京してきて良晴に惚れたり、
割りと色々な短編が収録されています。

ですが主流というか本筋は荒木村重として蘇った本朝最後の鬼と、
それを蘇らせた茶器泥棒の朧月夜こと陰世から来た蘆屋道満の物語です。
本朝最後の鬼については本編でいつの間にか消えてたので、
微妙に気になっていただけにこれを読んでスッキリしましたね。

実は鬼が何かの伏線で後々に何か祟るんじゃないかと心配していただけに、
ちょっと安心しました。
後は本編の方の続きが気になりますが…
それ以上にみやま零さんが大丈夫なのか気になりますね…
挿し絵が殆どないとか大丈夫なんでしょうか。

流石に既刊を富士見ファンタジア文庫版を全部買い直すつもりはないですが、
今後も新刊は追っていきたいと思いますので、
早く復調してくれることを願っています。

:: 2015/9/22 火曜日::

■[ラノベ]ダンジョンの秘密「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」9巻

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか9 (GA文庫)
著者/訳者:大森 藤ノ
出版社:SBクリエイティブ( 2015-09-12 )
絵師サイト:suzuhito.com
絵師twitter:ヤスダスズヒト(@suzupin)さん | Twitter

Kindle版:1巻
Kindle版:2巻

Kindle版:8巻
Kindle版:9巻

ダンジョン19階層「大樹の迷宮」
とあるクエスト中にベルがそこで出会ったのは、
人間からも怪物からも襲われる理性ある怪物・竜女(ヴィーヴル)だった。
傷付き迷える少女を見たら放っておけないベルは思わず助けてしまうが、
人語を解する怪物はとあるファミリアに狙われている上に、
ギルドの上層部も何か秘密を握っていて…

今回は上下巻構成ということになってますが上巻であるこの9巻の時点で300ページ超です。
この分だと上下巻と思わせておいて上中下巻構成になるのではなかろうか…
そんな雰囲気がありますね!
というかめっちゃそうなりそう。(笑

ベルくんがお人好しなのは今更ですが、
まさか怪物にまでそれが適用されるとはなぁ…
ある意味、ベルくんらしい純真さが出ていると思います。
だからこその葛藤を抱えて普通の怪物への攻撃に躊躇しちゃうのも、
ベルくんらしいといえばらしいですね。

新キャラであるウィーネですが、
純真無垢なところは保護欲をそそりますね。
だからこそ、彼女が傷付くところは居たたまれないし、
最後の別離には辛いモノがありました。
下巻では更に試練が待ち受けてそうなのが辛いというか怖いですね。

辛いといえばエイナさんも辛かったなぁ…
今まで何度も相談に乗ってきて、背中まで見せてもらっていたのに、
ウィーネのことを話して貰えないエイナさんとベルくんの間に溝が出来たのが辛い…!
下巻ではエイナさんにも救いがあって欲しいのですが…
うーん、どうなのかな…

エイナさんと言えば挿し絵がどうして妄撮みたいになってんでしょうか。
いや、まぁ、嬉しかったんですけどね! お色気要素があって!
身を切るような辛さを表現していたのか、
ただ単に他のヒロインたちがカラーピンナップで全裸になっていたから、
それに合わせただけなのか。
ダンジョンの謎よりも謎だ…

アイズの出番も殆どなかったけれど、
下巻では出番があることを願ってます。
ヒロイン同士のかつてない修羅場というのが、
ラブコメ的な意味なのか、文字通り血が飛び散るものなのか。
色々と心配であり、楽しみです。

:: 2015/9/20 日曜日::

■[ラノベ]将棋界のロリ王爆誕!「りゅうおうのおしごと!」1巻

りゅうおうのおしごと! (GA文庫)
著者/訳者:白鳥 士郎
出版社:SBクリエイティブ( 2015-09-12 )
作者サイト:のうりんのぶろぐ
作者twitter:白鳥士郎(@nankagun)さん | Twitter
絵師サイト:Life is free
絵師twitter:しらび(@shirabii)さん | Twitter

Kindle版:りゅうおうのおしごと!

十六歳にして史上最年少で将棋界最強のタイトル”竜王”を獲得した九頭竜八一。
しかしタイトル保持者としてのプレッシャーとネットの反応に萎縮して連敗を重ね、
クズ竜王と呼ばれるほどになってどん底のスランプに陥っていた。
そんな時にタイトル戦の時に交した約束を頼りに、
自宅の北陸から小学三年生の雛鶴あいが押しかけ弟子になりにきて、
その出会いをキッカケに八一は将棋への気持ちを思いだして…

「のうりん」の白鳥士郎さんがしらびさんと組んで送り出す新作は将棋モノ!
「のうりん」のようなフォント弄りや奇抜な挿し絵といった飛び道具は使っていませんが、
綿密にして丁寧な取材を元にした作品作りは共通しています。
熱血将棋モノであり、ロリコンモノでもあるのでラノベ的には普通でも、
世間一般からすると充分奇抜かもしれませんが…

恐らくラノベで一番似た傾向の作品は熱血&ロリな「ロウきゅーぶ!」でしょう。
どこまでも熱く「将棋が大好き」という気持ちを女子小学生たちが体現してくれるんですよ!
女子小学生たちだけで構成された将棋研究会”JS研”がロリ萌えを体現してくれるんですよ!
これは素晴らしい作品だ!

また、主人公である九頭竜八一とヒロインであるあいちゃんが良いんですよね。
八一はタイトル保持者という重みに潰されそうではあるんだけど、
後進たちへの態度は真摯なものがあるし、何より将棋に対して一本気な所があります。
あいちゃんは将棋を始めて三ヶ月で驚くべき成長をする才能もそうですが、
日本一の旅館で培った礼儀正しい立ち居振る舞いに万能の家事スキルを持ってる上に、
プロ棋士も舌を巻く強靱な心の強さをもっているというのが良いんですよねー
ある意味、少年漫画の主人公みたいな魅力があるんじゃないかと思います。

二人以外のキャラクターも逸材揃いなんですよ。
八一の年下の姉弟子である空銀子の不器用な恋情も良かったし、
何よりJS研のシャルロット・イゾアールちゃんの辿々しい日本語のロリ萌えは至高でしたね!
それと巻末のバニーさんは最高だったことも報告しておきます。

いやはや、今後が楽しみな作品が出てきましたよ。
既にコミカライズが始まっててドラマCD化まで決まっているみたいなので、
これは順調に進めばTVアニメ化までの道筋が見えてくる気がしますね。
取材が大変かとは思いますが今後も頑張って欲しいですね。

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