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夏! 海! 青春!
:: 2020/11/21 土曜日::

■[漫画]雪辱戦への最短ルート「龍と苺」2巻

龍と苺2巻龍と苺2巻
出版社:小学館
作者名:柳本光晴
作者サイト:同人サークルTTT
紙書籍通販:龍と苺 (2)
DMM電子書籍:龍と苺 (2)

真剣勝負をしたいというキチガイ中二女子の藍田苺。
将棋というものに触れ、圧倒的な将棋の才能を発揮して、
将棋を覚えて数日なのにアマ大会で優勝するほどなんだけど、
トッププロである伊鶴八段には力負けしてしまい、
再戦を誓うが苺は普通のコースには全く乗るつもりはなくて…

いやはや、流石はミハルさんの主人公だけあって頭おかしいですね!
既存のルールをガン無視して将棋会館に突撃をかまして呆れさせるとか、
ぶっ飛んでるのにも程があるでしょう。
しかし、そんな苺にも容赦なく暴力を振るって物理的にぶっ飛ばすとか、
昭和の残り香がありまくるおっさん棋士とかまだいるんですかね…
現実にはいなさそうなんだけど…w

そしてそんな目に遭っても懲りるどころか別ルートを探そうとするとか、
本当にメンタルが鋼すぎて惚れ惚れしますよ…
そんな苺ちゃんに貰い事故みたいに負けてしまった滝沢くんが可哀想ですね…

でも、ここからが意外でして…
まさか滝沢くんが苺ちゃんをライバル視して何度も対局して自分が成長していき、
自分の実力に真摯に向き合った上で苺ちゃんの実力を認めて、
それでも前を向く姿勢を見せてくれたことでしょう。
うーん、結構良い奴じゃないか… 滝沢くん…

そして苺ちゃんですが、竜王戦にアマ枠があり、勝ち上がっていけば伊鶴八段と対局が可能だと知れば、
猪突猛進して勝ち進んでいくんだから凄いですよね…
将棋を覚えてから一ヶ月という短さで身に付ける棋力ではなく、
真剣勝負を望んでいたことから判るように、勝負強さを持っているんですよ…

今回は滝沢くんはアマ王将にその真剣勝負における強さを発揮されて負けましたが、
苺ちゃんと対局を続けていけば自ずと体得していけると思うので、
滝沢くんには今後が期待できますね…!
頑張れ、滝沢くん…!(この漫画の主人公は苺ちゃんです

:: 2020/8/19 水曜日::

■[漫画]苺 ~女性プロ棋士に成る方法~「龍と苺」1巻

龍と苺1巻龍と苺1巻
出版社:小学館
作者名:柳本光晴
作者サイト:同人サークルTTT
紙書籍通販:龍と苺 (1)
DMM電子書籍:龍と苺 (1)

中学2年生の女子、藍田苺。
学校での休み時間中にいきなりいじめっ子を椅子で殴る暴行事件を起こす。
その動機は義憤とか復讐とかではなく、命懸けの勝負をしたいというキチガイみたいなもの。

スクールカウンセラーをしている元校長の宮村は、
その異常性と天才性に将棋の対局を通して気付いたため、
翌日にアマチュアの大会に連れて行ったところ連戦連勝で…

「響~小説家になる方法~」のミハルさんこと柳本光晴さんの新作です。
ミハルさんは同人作家時代から少年誌というメジャー誌志向でしたから、
夢の階段を更に踏み出した感がありますね。
今回も響と同じくキチガイだけど天才な女子が主人公ですが、
少年誌なので14歳の中学生にしていますし、
必ずしも不敗ということはないのも前作とは違ってます。

歳を取るとわかるのですが、人と会う経験を積み重ねると、
初対面の人と会ったら、まずどのタイプの人かを型に嵌めて考えるようになるんですよね。

将棋風に言い換えると人の個性という定跡を覚えているので、
それに当てはめるだけで考える必要がなく、とても楽なんです。

しかし藍田苺はそんな定跡をぶっ壊してくれるのですよ。
「暴行事件を起こすくらいヤンチャな80年代にいた生徒」
「女の子の棋士」「子供」「癇癪持ち」
そんな色々な属性を見て個性という定跡に当てはめようとして、
見事に一撃を食らって負けるおっさんたちを見ると爽快感があります。

ただ、どんなに才能があっても誰が相手でも俺TUEEEできるほど将棋の世界は単純ではありません。
実際に宮村には二歩というルールを知らないところを突かれてるし、
定跡を知らないという弱点も突かれてるし、
トッププロには力押しで負けてしまうんですよね。

ただ、それで簡単に諦めるとは思えないんですよね。
普通の少年漫画だとここから奮起して、プロと戦うためにプロになると思うんですよ。
同じサンデー連載の「MAJOR」とかそんな感じだったし。
でも、この作品の作者はミハルさんですからね…
そんな普通の展開にならないだろうし、実際にサンデー本誌ではそうなってないし…
先が読めないだけに、藍田苺がどんな奇想天外なことをしてくれるのかワクワクしちゃいます。

藍田苺は現時点でも奨励会で良い成績を取れそうですが、
単純に既存のルールに則ってプロになるとは思えないので、
何かしらクレイジーな、ルールの盲点をついたプロの成り方を見せてくれると思いますので、
2巻以降の展開が楽しみです。

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