僕の心のヤバイやつ (10) 特装版 4月8日発売!
夏! 海! 青春!
:: 2012/5/31 木曜日::

■[漫画]今の水上悟志の総決算「宇宙大帝ギンガサンダーの冒険」水上悟志短編集(3)

宇宙大帝ギンガサンダーの冒険―水上悟志短編集Vol.3 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:水上 悟志
出版社:少年画報社( 2012-05-30 )
コミック ( ページ )
作者サイト:続・みずかみ小屋
作者twitter:水上悟志 (nekogaeru) on Twitter

げこげこ」「ぴよぴよ」と来たからまた擬音2連続かと思ったら、
「宇宙大帝ギンガサンダーの冒険」というまさかのタイトル!
まぁ、今回はアワーズに隔月掲載された実は連作だった読み切りがメインなので、
読み終わったらこのタイトルが順当だと思えるかと思います。

今回はそのアワーズ掲載の読み切りだけではなく、
ブラコンアンソロの「Liqueur」に収録された「わにあに」
トライガン・マルチプルバレッツに寄稿した「砂の惑星の民」
「惑星のさみだれ」完結小冊子に収録された「太陽の世界」
と、多岐に渡った作品が収録されているコンプリートっぷりですので、
多くのファンにとっては福音となる短編集かと思います。
私も「砂の惑星の民」は手元に残ってなかったりしますしね…

アワーズの連作読み切りは水上悟志さんが自分の殻を破ろうと、
熱血ギャグ、SFファンシー、ホラー、と試行錯誤している感じがビシバシと伝わってきました。
それはやはり事実その通りだったみたいで、色々な葛藤が感じられるんですが、
結局どの作品も水上悟志スピリッツを持っているんですよね。
うーん、なんだろうな、こういった芯となるモノが感じられて、
どの作品にも中毒性の高い魅力があるのは長谷川裕一作品に近い気がする…

「己の拳!!」なんてまっすぐ行ってぶっ飛ばす、右ストレートでぶっ飛ばす、
というどこぞの霊界探偵みたいなコンセプトだけで描かれてますけど無駄に熱くてグッと来たし、
「彼の旅が終わる」は最後に全部繋がっているのが分かってビビっと来て、
それでいてラストが綺麗に終わってそこでもビビビっと来ちゃいましたしね。(擬音使いすぎ
また、既存の水上悟志作品との作者自らによる相関関係図はファン垂涎のモノでした。

それはそうと今回も百鬼町シリーズがあった訳ですが…
ラブコメ好きとしてはやはり今回の「恋の鈴鳴る百鬼町」は見逃せない訳ですよ!
夜明を巡って涼音さんときららちゃんがどう動くのか気になるので、
今から次の短編に期待せざるをえないな…!(←気が早い

■[漫画]お帰りなさい「エンジェルお悩み相談所」新装版

エンジェルお悩み相談所 新装版 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:水上 悟志
出版社:少年画報社( 2012-05-30 )
コミック ( ページ )
作者サイト:続・みずかみ小屋
作者twitter:水上悟志 (nekogaeru) on Twitter

短編集と同日で似たデザインで発売されたこの「エンジェルお悩み相談所」ですが、
元はまんがタイム系列で読み切り→連載されて芳文社から出ていた単行本です。
ただ、初版のみで絶版状態だった上に芳文社は契約で数年間他社で再版できない縛りがあったので、
「惑星のさみだれ」から水上悟志ファンになった人は中古で探すしかなくて、
一部ではプレミアも付いていたとか。

そんなファンの声に応えて少年画報社から新装版として出たのがこの単行本です。
当時のカバー表紙も新装版カバーの下にカラーで印刷されていますし、
当時のカバー下の漫画も巻末に収録されているので旧版持ってない人へのフォローも完璧かと思います。
むしろ当時のカラー原稿も新装版ではしっかりとカラーで印刷しているので、
旧版を持っている人でも新装版を買う価値は充分あると思います。

物語は1話完結のストーリーなんですけど、ある公園のベンチで「天使さまお助け下さい」
と3回願うと剣とラッパを持った白い衣を着たムキムキのおっさん天使が助けてくれるという、
インパクトが抜群な展開で、流石は水上作品だなぁ、と思わされます。

連載からは表紙にあるように美少女だけど割りと毒舌なロリ天使も出てきたり、
途中から悪魔タッグも出てきたりしますが、話の流れ的には、
天使がするのは人の後押しをするだけで、前に進むのは常に人だという所は終始一貫しています。
脱サラしてラーメン屋開きたいおっさんや、馬に金注ぎ込みすぎて飢え死にしそうな女と、
色んな人の背中を押して前に進ませてるんですよね。

水上悟志作品の特長として、読者にサクっと心に刺さる事を描写するというのがあると思うんですが、
この作品では2話の「女同士は困る」で人生は恥の連続というフレーズで、
それをロリ天使に諭されて「恥の連続…ね 苦いぜ」のシーンでしょうか。
うーん、今読み返してもやっぱりサクっと心に来るなぁ。

水上悟志ファンなら是非とも持っておきたい一冊だと思いますし、
カラー原稿の収録の件でも旧版持っている人にとってもお得だと思います。
うーん、この調子で「サイコスタッフ」も再版して欲しい所だけど…
契約的に考えて発売されるとしても来年かなぁ…?

:: 2012/5/30 水曜日::

■[漫画]竹宮ゆゆこ原作の青春グラフィティ「エバーグリーン」1巻

エバーグリーン 1 (電撃コミックス)
著者/訳者:竹宮 ゆゆこ
出版社:アスキー・メディアワークス( 2012-05-26 )
コミック ( ページ )
作者サイト:カエル有人飛行new
作者twitter:カスカベアキラ (caskabe) は Twitter を利用しています

「とらドラ!」で一世を風靡した竹宮ゆゆこさんが漫画原作として参加したのがこの「エバーグリーン」です。
作画担当のカスカベアキラさんと言えばイラストレーターとして有名で、
私もそういった認識だったんですが、マ王でテイルズのコミカライズもしてたりと、
実は漫画家としても活動されてたんですね。
道理でこんなに漫画として面白いはずですよ。

マンガ部部長の穂高と、穂高が部室からいつも見つめている水泳部エースの仁希。
そんな二人のボーイミーツガールで甘酸っぱくてもどかしい青春モノなんですが…
物語全体から如何にも竹宮ゆゆこだなぁ、と感じさせてくれるモノが溢れていて、
ゆゆぽテイストが好きな人にとっては堪らない内容になっています。

まだまだ物語の序盤なので話自体は動いてないし、
キャラ同士、特に穂高と仁希の二人に関しては交流も殆どないんだけど、
キャラ自体は凄く立ってて、欠点も含めて凄く魅力的に映るんですよね。
脇キャラだけど次期まんが部部長の温ちゃんも可愛いし、
これで物語が本格的に動き出したらどれだけ面白くなるのかと期待せざるを得ません。

カスカベアキラさんの画力と漫画としての面白さも十二分にありますので、
竹宮ゆゆこ初心者の人にも自信をもってお勧めできる作品です。
難点があるとすれば、掲載誌の電撃大王GENESISが隔月誌なので、
2巻の発売が恐らく1年後になることでしょうか…
待てない方はこの続きは現在発売中の電撃大王GENESISで読めますのでそちらをどうぞ。

電撃大王ジェネシス Vol.3 2012年 07月号 [雑誌]
アスキー・メディアワークス (2012-05-19)

 

ちなみに公式PVもありますのでそちらも良ければご覧下さい。

■[漫画]クレイジー・ホームレスライフ「金魚鉢ホロスコープ」1巻

金魚鉢ホロスコープ (電撃コミックス)
著者/訳者:森井しづき
出版社:アスキー・メディアワークス( 2012-05-26 )
コミック ( ページ )
作者サイト:Σ(=∇=ノノヒィッッー!!
作者twitter:morii siduki (forestman) は Twitter を利用しています

先ず言っておくと私は毎年、森井しづきさんのTYPE-MOONエロカレンダーを常用し、
毎日それを眺めて一人悦に入るくらいの森井しづきフリークです。
そんな私ですので森井しづきさんの単行本が出たら買いますとも!
たとえ中身がマジキチクレイジーな内容だろうとも!(ぉ

というかこの漫画の在り方が全方向に謎というか、
謎しかないトンデモっぷりで非常に新感覚です。

主人公の見木ナナタが元高校生のホームレスというだけならまだしも、
一緒に原っぱの廃電車で暮らすのが太平洋二郎とその娘(?)の富士という謎親子な上に、
ある日林の中で爆発した中心地で自称神の全裸の少女が登場するという、
正に「わけがわからないよ」状態!

しかも綴られる日々もつけまつげ付けてまばたきで暴風を起こしたり、
モナリザの表情を真似て過ごしたりと本当に「わけがわからないよ」!
食べ物もザリガニにザリガニにザリガニと、ザリガニばっかりだし!
帯に武内崇さんが「愛とザリガニと鼻水あふれる物語!」と推薦してますが、
正にその通りだなぁ、と思わざるを得ません。

まぁ、そんな作品ですので私みたいに極度の森井しづきフリーク以外には、
諸手を挙げて勧められる作品ではありませんが、同類の方は忘れずにチェキって下さい。

:: 2012/5/28 月曜日::

■[漫画]かつて恋した私の気持ち「忘れられない」

忘れられない (マーガレットコミックス)
著者/訳者:谷川 史子
出版社:集英社( 2012-05-25 )
コミック ( 184 ページ )

少女漫画が苦手な私がほぼ唯一追いかけている少女漫画家、谷川史子さんの新刊が発売されました。
表題作である「忘れられない」前後編と「つまさきで踊る」「エンドレスマーチ」「春の前日」「告白物語」
と5本の作品が収録されていますが「告白物語」は1Pの近況漫画みたいなものなので、
恋愛漫画としては実質4作品といったところでしょうか。

「忘れられない」はその名の通りの作品で、忘れられない恋心の話。
毎年一日だけ奈良に旅行している母が数日帰ってこないことに不安になった智花が、
元カレの暁にその話をして、という導入から入る物語なんですが…
若さ故に失敗した智花の恋の話よりも母親の智子さんの話がじんわり来たなぁ。
母になる前にあった人生、というコンセプトはもちろんのこと、
智子さんの今までの人生を思うとそれだけでこみ上げてくるものがあります。
そしてそんな智子さんを心配しつつも信用して待ち続ける旦那さんにもほっこりしたりも。

「エンドレスマーチ」の杏とお祖父ちゃんの話でもそうでしたが、
家族との関わりに感じ入ってしまうのは、
何というかそういう年齢なのかなぁ、と思わされます…
お祖父ちゃんを淋しそうにさせてしまった自責の念を持ち続ける杏と、
そんな杏を心配していたお祖父ちゃんのフトコロの大きさにほっこりさせられましたね。
もちろん、それを結びつけた恋の予兆的な出逢いにも満足させられましたが。

また、29歳イケメンで今まで恋を知らなかった敏腕編集の青年が、
恋に堕ちてしまう「つまさきで踊る」や、たった数ページながら、
遅すぎる恋の自覚を描き切なくさせる「春の前日」も本当に良くて、
これでこそ谷川史子さんの作品は病み付きになるんだよなぁ、と思わされる逸品ばかりでした。
いやはや、やっぱり谷川史子さんの作品は素晴らしいです。

:: 2012/5/27 日曜日::

■[漫画]あの戦いから17年…「機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト」1巻

機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト (1) (カドカワコミックス・エース)
出版社:角川書店(角川グループパブリッシング)( 2012-05-25 )
コミック ( 176 ページ )
作者サイト:スタジオ秘密基地

来週のガンダムAGEで海賊ガンダムが出てくるみたいですが、
海賊でガンダムと言えば長谷川裕一ファン&ガンダムファンとしてはクロスボーンな次第であります。

そんなクロスボーンも続編である鋼鉄の7人がこれ以上ないほど見事に完結し、
もうこれ以上ないだろうと思っていたらまさかの続編ですよ!
でもまぁ、長谷川裕一さんは名作マップスを十年以上経ってから続編を描きながら、
全く違和感を感じさせることなくマップスネクストシートを完結させた実績もありますし、
今回も安心して楽しめるというものです。

時代は鋼鉄の7人の時代から17年、ガンダム戦記で言えばVガンダムの時代に突入し、
ザンスカール帝国の勢力が増してきた頃、サイド3に住む少年フォント・ボーが、
軍事秘密兵器エンジェル・ハイロウのデータを見付けてしまったが為に、
木星圏の勢力とザンスカール帝国の争いに巻き込まれていく…
そしてその場所には銀色に輝く、現存しないはずのクロスボーンガンダムが居て…

今回はまだ1巻ということで主人公の少年、フォントの活躍は少なく、
むしろ褐色で盲目のパイロット、カーティスの尋常でない活躍が目立ってますね!
というかこのカーティスをお父さんと呼び、テテニスをお母さんと呼ぶ、
さる名家のお嬢様のベルというキャラには前作からのファンとしてはニヤニヤせざるをえないです。

しかしこの時代のザクの使い方とか、時代によるMSの全高の違いとか、
旧来のガンダムファンとして良い所をくすぐるだけではなく、
長谷川裕一さんらしい独自のデザインのMSも出してくるのに痺れますね!
いやー、やっぱりクロスボーンはこうでなくては!

まだまだこれから面白くなるのは保証されているようなものなので、
2巻以降も楽しみに待ちたいと思います。
うーん、ハリソン元大尉とかローズマリー夫人とか出るのかなー(笑

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