僕の心のヤバイやつ (10) 特装版 4月8日発売!
夏! 海! 青春!
:: 2008/2/4 月曜日::

■[ラノベ]萌え4コマ漫画の空気が漂う「生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録1」

生徒会の一存 (富士見ファンタジア文庫 166-7 碧陽学園生徒会議事録 1)
著者/訳者:葵 せきな
出版社:富士見書房( 2008-01 )
定価:¥ 588
文庫
ISBN-10 : 4829132523
ISBN-13 : 9784829132524
 
著者サイト:栄養の無いサプリメント
絵師サイト:◆Necotoxin◆

富士見ファンタジアもドラマガ隔月化と苦しい中、よく冒険できたなー
むしろ苦しいからこそチャレンジしたのかも知れませんが…
従来のライトノベルの枠組みから外れた作品で、富士見ファンタジアでもかなりの異色作。
別にパロディ自体は珍しくないんですが、ゆるゆるな雰囲気がなんとも…
まんがタイムきらら系な面白さで、ゆるさはらき☆すたみたいな?
らき☆すたの好評を受けて、現在の読者層を鑑みての実験作なのかも知れませんね。

生徒会役員が生徒の人気投票で選ばれるという、ほぼミスコン状態の碧陽学園。
その生徒会の中に績優秀者の特別枠で入った鍵が生徒会ハーレム化を公言し、
ロリ会長やクールビューティーや体育会系百合娘や男性恐怖症の妹属性の女の子たちと、
放課後にひたすら駄弁るという、中身があるのかないのか判断に苦しむ作品。

ライトノベルでゆるゆるした空気を楽しむ作品ってのは難しいと思うのですが、
美少女に囲まれたバカだけど根は良い奴な主人公という配剤で何とかなっているという感じでしょうか。
昔から横島忠夫みたいなあけすけな煩悩の塊は嫌いじゃないってのもあるかな。
最後の会長のあとがきで綺麗に締められたお陰というのもありますね。
あれはちょっと上手すぎるというか卑怯なような気がします。(笑

ケータイ小説とかがあるご時勢だし、こういった作品もアリなのかな、と思います。
ただメインストリームにはならないだろうなぁ、とも。
でもどうせならこういった作品はWebで連載するのが一番だと思うんだけどなぁ。
富士見もファミ通文庫みたいにWebサイトを頑張れば良いのに…

:: 2008/2/3 日曜日::

■[ラノベ]秀吉フィーバー!「バカとテストと召喚獣」3.5

バカとテストと召喚獣3.5 (ファミ通文庫 (い3-1-4))
著者/訳者:井上 堅二
出版社:エンターブレイン( 2008-01-30 )
定価:¥ 609
文庫
ISBN-10 : 4757739796
ISBN-13 : 9784757739796
 
絵師サイト:FOX_TALE

性別「秀吉」なメインヒロインが遂に表紙を飾る時がやってきました!
当初メインヒロインと目された瑞希が主人公明久への思いからかヨゴレてきたのに対して、
秀吉は順調にヒロインとしての格というものを上げてきましたからね!
作者と絵師の、そして読者の愛を一新に浴びたヒロイン、それが秀吉!
寝起き姿、ランニング姿、水着姿、ウェイトレス姿と秀吉尽くしの1冊です。

今回は3.5と半端な数字から判る様に短編集であります。
1巻前、1,2巻の間、2,3巻の間を補完するエピソードが収録。
2巻で出てきた葉月ちゃんの初登場話や、3巻の明久ラブレター騒動が判明するだけでなく、
みんなでプールで遊ぶ話に雄二に一途の恋する乙女の翔子の話とか収録。
コメディ成分で満たされ、たまにいい話も入っている面白さは最高です。

今回のヒロインは間違いなく秀吉で、挿絵付きでポロリまであったりするのですが、
主人公である明久も見逃せないんですよね。
小学生の葉月にすらバカと呼ばれながらも好意を寄せられているその愛すべきキャラというか。
バイト先でお客のお姉さま方からも励まされたりとバカな子ほど可愛いんでしょうね。
結構モテてるのに恋愛についてもバカというか鈍感なのが美味しいんだよなぁ。

軽妙で愉快な会話のノリや文体が面白いのは勿論ですが、
この作品が面白い理由の一つに葉賀ユイさんがいるのは間違いありません。
あとがきで

「読者サービスという言葉がありますが、あれ欺瞞ですよね。正しくは作者サービスです。」

と仰ってるようにノリノリで描いてるのが判るのが面白さを加速していると思います。
葉賀ユイさんの可愛さ炸裂120%のキャラクターとSDキャラは読者の心を虜にしますよ。
もし漫画化されとしたら作画は葉賀ユイさん以外考えられません。
ファミ通文庫の作品なだけにメディアミックスされるか不安ですが、何とか頑張って欲しい所です。

:: 2008/1/18 金曜日::

■[ラノベ,同人誌]そしてstay nightへ…「Fate/Zero 4巻」

高機動型輝夜
タイトル:Fate/Zero 4 「煉獄の炎」
原作:TYPE-MOON
著者:虚淵玄(Nitroplus
Official WebSite:Fate/Zero

雁夜が道化となりはてる悲劇であり、ウェイバーが主人公の成長物語であり、
そして、独りの人間が正義という理想を夢見た幻想譚。

ウェイバーとライダーの物語が予想通り感動ものであり、その感動は予想以上のものでした。
聖杯戦争を通じて過大評価していた自分を嫌でも認識するに至り、
隣りで共に戦ってきた偉大な王の有り様に感化され、
彼の見事な最期を見届けることによりその生き方を十全に学び取り、
ギルガメッシュと相対しても矮小な身ながら毅然としていられたウェイバーはその瞬間正しく主人公でした。

雁夜はその想いとは常に裏腹に出る行動の結果が悲劇的で見ていられない程でした。
彼は誰よりも”人間”だったからこそ、魔術師同士の戦いで異物となってしまい、
その思惑とは全く異なる結果を呈してしまうことになってしまったんですよね…
結果からすれば正に道化そのものだったんだけど、とても笑うことなどできません…

そして切嗣と言峰は正に天敵同士。
生き方が正反対な上にお互いの必殺が必殺たりえない相性の悪さ。
そんな二人が骨肉の争いをして、正に決着が付かんとする時に降り注ぐ黒き聖杯。
約束された結末とはいえ、最後まで興奮しっぱなしでしたよ。

セイバーとバーサーカーの戦いといい、余すところなく楽しめた1冊でした。
stay nightという既に未来が確定している故に様々な制限事項があったにも関わらず、
間違いなくFateという作品にしただけでなく、一つの完成された物語に仕上げた手腕は最高でした。
それでいてV-MAXの描写とか虚淵玄らしい所もあるのが心憎かったです。
もう、文句なしの内容なのでFateが好きな人は余さず読むべきだと思います。
この面白さを提供してくれたTYPE-MOONとNitroplusの人たちに感謝の念を捧げたいと思います。
素晴らしい作品をありがとう!

:: 2008/1/16 水曜日::

■[ラノベ]あの完結した名作の書き下ろし新作「Dクラッカーズ+」

Dクラッカーズ+プラス―世界-after kingdom- (富士見ファンタジア文庫 (96-30))
著者/訳者:あざの 耕平
出版社:富士見書房( 2007-12 )
定価:¥ 651
文庫
ISBN-10 : 4829119853
ISBN-13 : 9784829119853
 
絵師:村崎久都

葛根市を舞台にジャンキーたちが繰り広げる饗宴。
完結してから数年が経ちますが、レーベルを富士見ファンタジアにして再刊行。
そしてそれを期に新作が書かれたのが「Dクラッカーズ+」
時系列的に1巻直前の短編3本と、シリーズ終了した数年後の短編2本が収録されています。

いやー、何年経っても面白い作品は面白いですね。
読み終わってかなりの時間が経っているのに当時の興奮がまざまざと思い出されましたよ。
前半ではウィザードとディアブロの知略を尽くした悪魔戦と、
何よりウィザードの規格外の戦い方が正に”ジャンキー”そのもので、
この作品の何たるかを明確に思い出させてくれました。

そして後半は本編終了から4年後、「アロマ」と呼ばれる新たなドラッグが流行りだした時代が舞台。
表紙にあるように一気に背が伸びた景のように成長した面子も居るんだけど、
根っこの所はやはり変わらず、ジャンキーはジャンキーのまま。
新キャラも出たりしてましたが、同窓会に近い感情を抱きました。

Dクラは本当に面白いんですが、間違いなくアニメ化が不可能ですからね。
物語のコアがドラッグにジャンキーという放送禁止用語が出まくりっすからねー
ただ、その面白さは破格のものなので、BBBが好きな人なら是非読んで欲しいですよ。
富士見ファンタジア文庫で新創刊されたこの機に揃えてみるのはどうでしょうか?
ちなみに私は富士見ミステリー文庫のを持ってるのに全部揃えました。
後悔はしていない。(笑

:: 2008/1/15 火曜日::

■[ラノベ]人が容赦なく死にます…「とある魔術の禁書目録 15巻」

とある魔術の禁書目録 15 (15) (電撃文庫 か 12-16)
著者/訳者:鎌池 和馬
出版社:メディアワークス( 2008-01-10 )
定価:¥ 620
文庫
ISBN-10 : 4840241457
ISBN-13 : 9784840241458

今回はフラグ立て男こと、主人公の上条当麻さんは出てきません。
更に表紙が白と黒で、更に危険極まりない”一方通行”ということからも判るように、
”殺伐”というかむしろ”殺戮”で、人が虫けらのように死んでいきます。
学園都市の闇を抑える手駒が不在になった時、闇の集団が蠢き惨劇の幕があがります。

”一方通行”や土御門が所属する”グループ”の他に学園都市の闇を担当する集団、
”アイテム”、”メンバー”、”スクール”、”ブロック”
レベル5すら擁する集団が学園都市の支配者アレイスターに反旗を翻す為、または抑える為に衝突し、
次々と命を散らしていきます。

学園都市のレベル5は第1位の”一方通行”と第3位の”超電磁砲”しか知られてなかったのですが、
”超電磁砲”御坂美琴の健全さが奇跡に思えるくらいに今回登場する第2位と第4位は壊れています。
しかし新キャラを惜しげもなく10人以上登場させておきながら最後には…
学園都市の名の通り、10代の人間が多いのに容赦がありません。

今回主人公的ポジションだった”一方通行”とそれに浜面仕上ですけど、
二人とも上条の熱い拳の洗礼を受けているんですよね。
今回出番がなかった上条だけど、間接的には主人公の役割を果たしているんだなぁ。

しかし今回が作品のターニングポイントになるのかも知れませんね。
14巻のラストも思わせぶりだったし、これからの展開が更に興味深くなってきました。
うーん、どうなるんだろう…?

:: 2008/1/14 月曜日::

■[ラノベ]今回はえっち控え目?「ROOM NO.1301しょーとすとーりーず・ふぉー」

ROOM NO.1301しょーとすとーりーず・ふぉー (富士見ミステリー文庫 16-19)
著者/訳者:新井 輝
出版社:富士見書房( 2008-01-15 )
定価:¥ 588
文庫
ISBN-10 : 4829164069
ISBN-13 : 9784829164068

短編集も4冊目と結構長丁場になってきた富士ミスの人気作。
えっちなライトノベルということでも有名ですねっ!
でも今回は短編集なのでえっちなことはほとんどナッシングです。
あ、ごめん、冒頭の健一くんの絶倫っぷりはそんなことなかったです。
やっぱ健一くん凄いよ…

綾さんに催眠術を掛けられて人間全てが千夜子ちゃんに見えてしまう「僕と綾さんと千人の千夜子ちゃん」
アイドル志望の咲良がお嬢様な狭霧ちゃんとお近づきになる「私とお嬢様とメガネなお仕事」
蛍子が旦那(予定)の圭一郎と遊園地に行く「私とお嬢様とメガネなお仕事」
13階の面子から取り残される二人、鈴璃とエリがプールサイドで出会う「私とエリさんと嫌でも目立つ自分」
刻也くんが入院した母親をお見舞いに行く「私と有馬君と病院での出会い」
の5編が収録。

この中では個人的に「僕と綾さんと千人の千夜子ちゃん」が良かったなぁ。
僕は恋愛に向いてないと散々言ってた健一が何だかんだで千夜子ちゃんを好いてることが判ったし、
ビジュアルを想像するとそれだけでコメディになってて中々に笑えました。
しかしこれ、万が一アニメになったら作画は楽かも知れないけど声優さん大変だなぁ…
と詮無きことを考えてしまいました。(笑

しかし登場キャラがそれぞれ複雑に顔見知りになったりする中、
鈴璃は相変わらず何も知らない、仲間はずれのポジションだなぁ。
いやまぁ、ある意味あとがき合わせて美味しいキャラだけど。
あとがきと言えば今回のは凄く面白かったです。
新井輝先生は昔から力入れてる人でしたけど、更に磨きが掛かってきたなぁ…(笑

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