その着せ替え人形は恋をする 15巻(完結)は7月25日発売!
終わるのは寂しいけれど、五条くんと海夢ちゃんのグランドフィナーレを見届けよう!
:: 2008/6/30 月曜日::

■[ラノベ]いたちさん可愛いよいたちさん「ほうかご百物語」2巻

ほうかご百物語 (2) (電撃文庫 (1606))
著者/訳者:峰守 ひろかず
出版社:アスキー・メディアワークス( 2008-06-10 )
定価:¥ 599
文庫
ISBN-10 : 4048670913
ISBN-13 : 9784048670913
絵師サイト:INFINITY DRIVE

「いたちさん可愛いよいたちさん」

この一言に尽きる作品です。
主人公がただひたすらにいたちさんのことが好きで、
直球ストレートな誉め言葉とかが清々しく、それに照れるいたちさんが可愛く、
読んでて気持ちの良い作品です。

いくつかの妖怪のエピソード毎に纏められた短編を紡いだ1冊なんですが、
今回は新キャラが登場するのですが、スパッツです。
初めは可愛いけどちょっと頑固というか意固地だなぁ、と思ったのですが、
主人公の言動にドギマギしているのを見るとこれはこれでありかな、と。(現金だな

主人公がいたちさん原理主義的な行動をいつも取ってくれるので、
何というか安心感があるんですよねー
脇を固めるキャラも個性的ではあるけど安心できるキャラなので、
掛け合いも面白いので安定感がありまくりです。

しかし今回一番お姫様チックな扱いをされた新井輝さんですが、
いつ見ても同名のラノベ作家さんを思い出してしまい複雑な気分に。(笑
多分ラノベ読みの多くは同じこと思ってるんだろうなぁ、と思うと変に仲間意識が芽生えます。
…新井輝先生どう思ってるんだろう。(笑

:: 2008/6/29 日曜日::

■[ラノベ]昼と夜の世界の脈動「BLACK BLOOD BROTHERS9 黒蛇接近」

BLACK BLOOD BROTHERS9 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 黒蛇接近― (富士見ファンタジア文庫 96-15)
著者/訳者:文庫
出版社:富士見書房( 2008-06-20 )
定価:¥ 693
文庫
ISBN-10 : 482913299X
ISBN-13 : 9784829132999

物語が進むほどに面白さが増してくるあざの耕平さんのBBB
全世界を股に掛けた吸血鬼と人間の調停をテーマにした物語は、
クライマックスを控え素晴らしい盛り上がりを見せています。

今や「乙女」として全世界に影響力を持つほどになったミミコが、
痛々しいほどに頑張る中、ミミコを九龍の血統とする計画を立てるザザ。
喉元に迫るカーサたち一行に戦慄を走らせるアンヌ・ウォーロックの来訪から物語は動き始めます。

アンヌとの短い邂逅から自分を取り戻し、肩の荷が下りるミミコと、
夜の世界を相手に実直に語りかけるジローと奮闘する姿が頼もしく清々しいです。
吸血鬼同士のバトルも熱く、迫力と緊迫感が伝わってくるかのようです。

クライマックスが近付いてきて、次回は10年前、香港での出来事が描かれそうです。
もうこれ以上ないほどに熱く素晴らしい作品なので多くを語りませんが、
富士見ファンタジア文庫の作品の中でも一二を争う名作なので是非読んで欲しいです。
メディアミックスに恵まれなかったのが本当に不幸な作品です…

:: 2008/6/26 木曜日::

■[ラノベ]温故知新な女装ラノベ「SH@PPLE」2巻

SH@PPLE―しゃっぷる―(2) (富士見ファンタジア文庫 185-2)
著者/訳者:文庫
出版社:富士見書房( 2008-06-20 )
定価:¥ 609
文庫
ISBN-10 : 4829133031
ISBN-13 : 9784829133033

男女の双子、お嬢様学校、学校交換…
「とりかへばや物語」の頃から連綿と続く日本独自の女装男装モノ作品がラノベにも上陸中。
漫画だと「ストップ! ひばりくん」という20年以上前から続くジャンルですが、
ラノベではまだ未成熟なジャンルなだけにベタな設定の割りに楽しむことができます。

好きな女の子、蜜が通う学園に双子の姉と入れ替わって通学する雪国は、
犬猿の仲のはずの胡蝶の宮から温泉旅行に蜜と三人での温泉旅行に誘われて、
双子の姉の舞姫とSECの面々まで付いてきて、更に旅行先には面倒な女の子がいて…
と、当然の如く温泉で裸で露天風呂な訳ですよ。
何かベタなんだけど、だがそれが良い。

男女入れ替わりの味噌である、裸を見られて正体ばれや、
そこを取りなす為に再度の男女交換とか新鮮味はないんだけど、懐かしくて面白いというか。
これが温故知新というものでしょうか。
女装しているからこそのトラブルとヒロインの煩悶とした思いとすれ違いとが絶妙に面白いです。

ちなみに口絵カラーや帯を含めてサービスたっぷりになっております。
そして帯の折り返しには実は嘘のあらすじが載っているので、
帯を外さないと本当のあらすじが見えない面白い装丁になっています。
最近は富士見ファンタジアも面白い装丁をするようになってきましたねー

:: 2008/6/18 水曜日::

■[ラノベ]笹倉綾人さんの4コマも収録「灼眼のシャナ」SII

灼眼のシャナS 2 (2) (電撃文庫 た 14-22)
著者/訳者:高橋 弥七郎
出版社:アスキー・メディアワークス( 2008-06-10 )
定価:¥ 557
文庫
ISBN-10 : 4048670859
ISBN-13 : 9784048670852

シリアス展開に突入している本編をひとまず置いておいて、
まだ悠二が居た頃の微笑ましいエピソードだったり、
本編の内容を補完するようなコメディ要素がある短編だったり、
シャナがまだ名前を持たない純真無垢すぎた頃のお話が収録された短編集が発売。

ヴィルヘルミナと悠二がまだ打ち解けてないけど、平和だった頃。
イタズラ心があるシャナのハートウォーミングな短編「ドミサイル」
ヴィルヘルミナがシャナを送り出し、フレイムヘイズとして復帰した頃。
『約束の二人』と知り合う物語「ヤーニング」
悠二に出会う前、まだシャナという名前がなかった頃。
ゾフィーが母親代わりに面倒を見ていた新鮮はお話「ゾートロープ」

「ヤーニング」で出てきた一癖も二癖もある”百鬼夜行”の面々や、
肝っ玉母さんな”震威の結い手”ゾフィーや”払の雷剣”タケミカヅチ。
そしてヨーハンが健在で柔らかな微笑みを浮かべているフィレス。
濃くも楽しいキャラクターたちが魅力的です。

「ゾートロープ」は電撃hpと電撃大王のコラボ企画なので、
漫画版作者の笹倉綾人さんの4コマも収録されています。
こういった形式はライトノベルでは珍しいのではないでしょうか。
しかし巻末のフリアグネのコーナーってば分量あるよなぁ。
人気なんだろうか…?

:: 2008/6/12 木曜日::

■[ラノベ]どう見ても正ヒロインは五和です「とある魔術の禁書目録」16巻

とある魔術の禁書目録 16 (16) (電撃文庫 か 12-17)
著者/訳者:鎌池 和馬
出版社:アスキー・メディアワークス( 2008-06-10 )
定価:¥ 599
文庫
ISBN-10 : 4048670867
ISBN-13 : 9784048670869 絵師サイト;rainbow spectrum

遂に「神の右席」にして「聖人」である後方のアックアが動いた…!
その報はイギリス清教と学園都市に正面から挑戦状の如く届けられ、
狙われた上条当麻を守る為、イギリス清教からは天草式十字凄教が派遣される訳ですが、
上条の身辺警護には恋する乙女の五和が選ばれたので、
ラブコメ的な意味でも非常に読み応えのある一冊になっております。

五和がね、可愛いんですよ!
確かに天草式に所属する魔術師なんですが、女の子としては普通なんですよ。
押し掛け護衛で居候するからせめて料理は、と甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる…
そういった家庭的な側面と女の子らしい素直な一挙手一投足が新鮮で実に可愛らしい!
恋する女の子の恐ろしさも見せてくれて、今回は五和が特に光ってたなぁ。
隠れ巨乳なのも見逃せませんしね!

しかし今回のアックアは本当に強かった。
16巻続いて屈指の長丁場のバトルでしたが、それも仕方ないと思える強さでした。
上条の記憶を失ってもブレない生き方、上条の言葉で成長する神裂。
そして強い想いを持ち続けた天草式のどれが欠けてもダメだったと思います。
そのアックアをすら凌ぐフィアンマって一体どんな敵なんだ…

17巻では右方のフィアンマが遂に行動を開始したり、五和の今後も気になりますが、
やはり自分の気持ちを自覚した御坂美琴にこそ注目したいです。
しかしインデックスはメインヒロインなはずなのに全然出番ないよね…
まぁ、あまりのスルーっぷりに追悼祭が開かれる姫神ほどじゃないけど…

:: 2008/6/3 火曜日::

■[ラノベ]極上のボーイミーツガール短編集「ある日、爆弾が落ちてきて」

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)
著者/訳者:古橋 秀之 緋賀 ゆかり
出版社:メディアワークス( 2005-10 )
定価:¥ 578
文庫
ISBN-10 : 4840231826
ISBN-13 : 9784840231824

古橋秀之先生と言えば後世の電撃作家に多大な影響を与えた作家として有名ですが、
私がそれを知った頃には既にほぼ絶版で入手が困難で手に取ってなかったんですよね。
ただ、秋山瑞人先生との共作「龍盤七朝シリーズ」に手を出した以上、
事前に氏の作品を読んでおくべきだろう、と思い本屋を駆けめぐり手に入れた次第。

古橋作品の中でこれを選んだ理由は私が好きな「ボーイミーツガール」作品だからです。
「時間」をテーマにしたボーイミーツガールの珠玉の短編集。
話題になる作品だけあって、どれも傑作と言って差し支えのない物語ばかりで、
今までこれを手に取らなかった自分を罵ってやりたいくらいです。

どの短編も面白かったですが特に印象に残ったのは、
切なくもどこか爽やかな読後感のある「ある日、爆弾がおちてきて」
面映ゆく不思議な出会いを描いた「三時間目のまどか」
この2作品でしょうか。

この短編集を読んでて感じたのは「物語」が強く印象に残るということでした。
大抵のライトノベルは立っているキャラクターが分かりやすく、面白いのですが、
収録されている短編、どれを取ってもキャラクターは確かにしっかりしているのですが、
何よりその物語の美しさに目を奪われました。
古橋秀之先生が尊敬される一端を垣間見た次第です。

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