本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部「女神の化身Ⅻ」 12/9発売!
遂にシリーズ完結!

:: 2010/8/22 日曜日::

■[ラノベ]あの人へ届け、恋の歌…「とある飛空士への恋歌」4巻

とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)
著者/訳者:犬村 小六
出版社:小学館( 2010-08-18 )
文庫 ( 360 ページ )
作者twitter:犬村小六 (inumura569) on Twitter
絵師サイト:ALL GREEN

仲の良かった級友の戦死に苛まされていたカルエルとクレアが、
偶然思い出の湖畔で再会し、お互いの気持ちを打ち明け合うも、
カルエルは自分の正体を明かすクレアに別れを告げられ困惑していると空族の夜襲が…
その夜襲の中、カルエルはクレアの瞳にある真実に気付いてしまう…
しかしそんな事情に関係なく空族の襲撃は激しさを増していき、遂に決戦の日がやってくる。
その時、少年達はどのような選択をし、行動するのか緊迫の第4巻!

3巻で見事に化け、興奮という名の熱量を胸に刻み込んだ「とある飛空士への恋歌」
その勢いを落とさずに興奮をまた別の切り口で魅せてくれる4巻は、
読み始めたら止まらず、睡眠不足必至な内容となっており、
1,2,3巻の積み重ねが面白さを演出する、シリーズ物ならではの魅力に溢れています。

今回も脇キャラだった級友、通行人ことノリアキと普段はクールなベンジャミンの二人が熱い!
決戦の日、大事な人を守るためにミツオが振り絞った勇気に奮起され、
今は亡き級友に負けないくらいに勇躍する様は鳥肌を立たせられましたよ!
しっかりと考察されて描写された空戦のリアリティさが迫力をより増幅させてくれるんですよね。

また、3巻で化けてきたカルエルですが、4巻で一皮剥けて見事な主人公になってくれたんですよ。
カルエルの人生に拭い難き闇として在った復讐を6年間さり気なく癒してきたアルバス家の人々、
そしてそれに気付かせてくれたアリエルの優しさに、反骨精神を抱かせてくれるイグナシオの行動…
そういった周りの人々に支えられ、最愛の母の最期の言葉を真に理解するに至り、
クレアへと投げかけられた言葉にはカルエルが成長したことを明確に感じさせてくれました。

そしてクレアもヒロインとしてこれでもかというほど魅力を解き放ってくれたんですよ!
罪悪感に苛まされ、真実を知り絶望して、人形に日々に一時戻ってしまっても、
アリエルという大好きな親友に励まして貰って、
一緒に思い出を培った級友の活躍に少しずつクレアとしての彼女を取り戻していき、
最後にはカルエルの一言で殻を破り、タイトルである”恋歌”を示してくれたのには感動させられました。

レヴァームと合流できて大団円に向かうかと思いきやイグナシオに告げられる言葉には、
カルエル同様困惑させられます。
次回で完結らしいですけど、一体どのような結末を見せてくれるのか予想が付きません。
ただ、名作になるのは間違いないと感じるので期待して待っていようと思います。
今年中に出ると良いなぁ…

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