その着せ替え人形は恋をする 15巻(完結)は7月25日発売!
終わるのは寂しいけれど、五条くんと海夢ちゃんのグランドフィナーレを見届けよう!
:: 2016/12/22 木曜日::

■[ラノベ]マインの常識と貴族の常識「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第三部「領主の養女II」」

フェルディナンドの演奏会が無事に開催され資金を集めることができたローゼマイン。
プロマイドの販売はバレて禁止されたけど冬支度は万全にできそうで心配ないけど、
小神殿を立てて孤児を引き取ったハッセの扱いで貴族の常識に苦悩することになり…

常識の違いに苦しむマインが可哀想で可哀想で…
でも、そんなマインをルッツがいつも通りに助けてくれるの嬉しかったですね。
色々と成長しているとはいえ、まだまだマインにはルッツが必要なんだなぁ。

そんなしっかりしているルッツを知っているだけに、
怠惰で無知で我が儘なヴィルフリートはどうしても厳しい目で見ちゃいますよね。
でもこの年頃の男の子はこんなもんだと思うので、
仕方ないのかも…
でも正直、マインの思惑通りに性根を叩き直せてスッキリしました。(笑

それと何と言っても心を揺さぶられたのは僅かだけの本当の家族の触れ合いですね。
契約魔術で家族として触れ合うことができない中、
それでも精一杯愛を伝えあっている姿には何度も泣きそうになりました。
しかもエーファ母さんとの触れ合いの時にも、
ギュンター父さんとの触れ合いの時にも椎名優さんが良いイラストを描いてくれてるから、
更に涙腺を刺激されて本当にヤバかったですね!
どちらのマインの表情も素敵すぎて素敵すぎて…!
情感が詰まりに詰まったマインの瞳が最高でした!

さて、次回はハッセの始末です。
マインにとっては苦い経験になるでしょうけど、
何とか乗り切って欲しいですね。

:: 2016/9/15 木曜日::

■[ラノベ]フェルディナンドの演奏会「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」 第三部 領主の養女I

領主の血縁なのをいいことにやりたい放題だった神殿長と、
彼に協力した他領の貴族の悪辣な策略を打ち破ったものの、
マインは愛する家族を守るために別れて戸籍ロンダリングし、
上級貴族の娘ローゼマインとなった上で、
そこから領主の養女となるべく教育を受けることになり…

権力を得たために本作りのために更に暴走するローゼマインことマインの、
変わらない中身に安心しつつも、
家族との交流を禁じられて遠目に見るだけになった現状が寂しかったです。
その僅かな逢瀬に凝縮された愛情がとてもいとおしくて涙が出ちゃいますね…
しかもトゥーリが最後の約束を守るために努力を重ねているところとかも、
地味に涙腺を刺激してきちゃうんだよなぁ…

また、領主の養女として印刷業を広めるために寄付金を集める必要があるのに、
虚弱すぎてお茶会も開けないとは相変わらず逆境すぎるけど、
そこを前世の知識で手段を講じて乗り切るという展開は面白かったですね。
特にチャリティーコンサートとか発想が女性らしくてとても新鮮でしたし、
神官長のファンである母・エルヴィーラの暴走っぷりがとても楽しかったです。(笑

それにしてもアン○ンマンのマーチをアレンジして恋歌にするとか、
一体どんな風になったのか非常に興味深いですね。
これは是非アニメ化して聞かせていただきたいところです。
JASRACに怒られない範囲内で良いので!(笑

今回は神官長フェルディナンドの意外な一面が見られてとても面白かったです。
貴族の女性からアイドルのような扱いを受けるとか、
養育係だったリヒャルダに頭のあがらないところとか。(笑
フェルディナンドはマインにとってこれからもっと大切な人になってくるので、
どんどん色んなところを見せてくれると思います。

それはそうと「となりのトト□」のネコバスに発想の着想を得て作った、
マインの騎獣であるレッサーくんをやっと絵で見ることができて感動しました。(笑
今まで何となくほわほわっとした感じで想像することしか出来なかったので、
椎名優さんが愛くるしい姿をはっきりと具現化してくださったお陰で、
これからは本文を読んでてもイメージを明確に描くことができそうです。

やっぱり書籍化されて、椎名優さんがイラストレーターで良かったなぁ…
と、しみじみと思いました。

:: 2016/7/2 土曜日::

■[ラノベ]愛する家族との別れ「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」第二部 神殿の巫女見習いIV

金属活字を完成させて活版印刷への道筋をほぼ立て終わったマイン。
しかし貴族の既得権益とぶつかることから一時立ち止まることになるんだけど、
生まれたばかりの弟、カミルのために絵本作りに邁進しまくり。
インク工房のハイディと一緒に色インク作りに精を出したりしている中、
神殿長は他領の貴族とマイン排除のために悪巧みをして…

もうね、何度読んでもボロ泣きしちゃいますよ。
Web版を読んだ時も泣いたけど、書籍版だと椎名優さんのイラストのお陰で更に泣きましたよ!
いい歳して何を泣いてるんだと思いますが、泣いちゃうもんは仕方ないんです。
だってあんなに愛し合っている家族同士が離ればなれにならざるをえないんですよ!?
これが泣かずにいられますか!

本当にトゥーリが可愛くて可愛くて、だからこそ泣けてきて…
昔はちょっと邪魔に思っていたマインが今は大事で大切で大好きな妹になっているのに、
そんなマインと別れざるを得ないとかもう本当に悲しくてですね。
家族との別れの中だとトゥーリとの別れが一番泣いたなぁ。

そんな家族と別れる元凶となった神殿長とビンデバルト伯爵には憎しみしかないですね!
独善的で自己愛の塊のような横暴さを見てると反吐が出そうですよ!
そんな神殿長たちを成敗するフェルディナント様と断罪するジルヴェスターは格好良かったですね!
まぁ、もうちょっと早く来てくれればと思うのも確かなんですが、
駆けつけることが出来なかった原因にアルノーの妄執があるのも辛いなぁ。
まぁ、そんなアルノーも次の悪事の前に取り除かれたのがせめてもの救いか…

これで第二部が完結ですが、そのためか字数の問題か書き下ろしが多かったですね。
Web版で先の展開を知っているとニヤリとできるプロローグだったり、
色々と読み応えのある内容でしたのでWeb版読者の人も是非お楽しみ下さい。

そういえばコミカライズ版の紙書籍版が先日発売されましたね!

本好きの下剋上 第一部「本がないなら作ればいい! 1」

Kindle版半年以上前に出てレビューしてますが、
せっかく紙書籍版が出たということで買って読んでみたんですが、
紙らしいギミックがあってニヤリとしましたね。
未読の人は是非カバーをめくってみると良いですよ!
裏表紙のコミカルなマインの可愛さともども必見です!

:: 2016/4/27 水曜日::

■[ラノベ]グーテンベルクの始まり「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」第二部 神殿の巫女見習いIII

第二部も後半に入ってきましたが相変わらずどころか、
前にも増して面白くてグイグイと物語に引きこまれます。
承前と巻末の短編はほぼ書き下ろしなのでWeb版読者も新鮮に楽しめますし、
椎名優さんのイラストは本当に見ていて溜め息がでるほどの美麗さで素晴らしいのです。

第二部の3巻にしてついに金属活字が完成して、
グーテンベルクの偉業、活版印刷の第一歩を踏み出すことになったわけですが、
無邪気なのはマインだけで歴史を変える発明に愕然とするベンノや神官長を見てると、
マインに巻き込まれた人々に同情しつつも笑ってしまいます。(笑

今回初登場となるジルヴェスターですが、
Web版を読んで抱いていた印象そのものズバリのイラストでしたね!
小学生男子みたいなイタズラ好きそうな雰囲気を出しつつ、
にじみ出るオーラみたいなのもあって最高でしたよ。
あとがきで作者さんも絶賛してましたけど、その気持ちもよくわかるというものです。

活版印刷とジルヴェスターと並んで印象深かったのはマインの家族に対する想いですね。
冬になって雪で神殿に閉じこもって家族と離れてホームシックになったり、
久しぶりに家族と会えてはしゃいでいるマインを見ていると家族の温かみを感じますよね。
特に最後の方にはついに念願の弟のカミルが生まれましたからね。
カミルを抱っこしているマインと二人を囲む家族の挿し絵は本当に素晴らしかったです。

それだけに次の4巻のラストを思うと今から辛いなぁ…
早く続きが読みたいけれど、マインの幸せを思うと読み進めたくないというか。
あぁ、本当にヤキモキしちゃう…!

:: 2016/1/31 日曜日::

■[ラノベ]初めての本、初めての巫女仕事「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」第二部 神殿の巫女見習いII

原作はストックが大量にあるのでハイペースすぎる刊行には納得できるんですが、
イラストレーターの椎名優さんは本当に大変だろうな、と思います。
ハイペースでありながらクオリティが全く落ちないどころか、
ファンタジーらしい美しいフリュートレーネの杖だったり、
念願の本をやっと作ることができて感涙するマインだったり、
服選びで目を輝かせる姉のトゥーリの可愛さだったりと、
読者が見たかったイラストを最高のクオリティで見せ続けてくれますからね。
私がこの書籍化で一番嬉しいのはイラストレーターが椎名優さんであることですね!

さて、前述した通り第二部の2巻にしてやっと本が出来上がります。
第一部のパピルスもどきや粘土板から始まって、ないない尽くしのところから紙を作り。
今回もインク作りに始まり版画での失敗に、ステンシルの発想からデザインカッター作りと、
0から作ることの難しさが丁寧に描いているんですよね。
だからこそ、完成した時の喜びもひとしおでした!

マインは何度も失敗するんだけど、そこから学び取って成長していってるんですよね。
側仕えにしたロジーナに問題があっても神官長から学んだことを実践したり、
木版画に失敗しても諦めずに次の手を打ったりと、
マインなりに頑張っているところが微笑ましく頼りがいがあります。

そういったマインという主人公がこの作品の魅力の一つですが、
それ以外にもこの作品が描く「家族」の肖像も魅力だと思います。
神官長がマイン(麗乃)の記憶を探った夢の世界での母との邂逅。
夢の中で一方通行とはいえ、麗乃が母に謝っている姿を見てると涙腺が刺激されるんですよ。
うーん、この時点でこれだとすると第二部のラストはマジで号泣しそうだわ…

それと巻末の短編ですが、一つはロジーナでもう一つは料理人のフーゴとエラの話です。
ロジーナの方はWeb版のヴィルマの話を膨らませていたものですが、
フーゴとエラの話は完全な新規ですね。
こちらもエラという女の子がしっかりとキャラが立ってて面白かったです。
なるほどなー、フーゴのことはこの頃から…
Web版で先の展開を知っているとそれはそれでの面白さがあって素晴らしかったです。

:: 2015/10/26 月曜日::

■[ラノベ]家族の形「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」第二部 神殿の巫女見習いI

本好きの麗乃が異世界に兵士の娘マインとして転生するも、
そこは本は貴重で植物紙もなく、識字率も低い世界。
しかもマインの身体は虚弱で不治の病にも罹っているというハンデだらけ。
それでもめげずに”本を読む”という目的のために幼馴染みのルッツだけでなく、
やり手の商人のベンノまで巻き込み邁進しまくりだったが、
不治の病のために近付く死期は待ってくれず…
しかし半ば諦めていたマインは洗礼式で赴いた神殿で延命の手段と、
マインにとっての地上の楽園である図書室を見つけて…

第二部はマインが平民でありながら神殿で魔力持ちの貴族に準ずる青色巫女見習いとして、
常識違いの場所で奮闘しつつ、周りを巻き込んで盛大にかき回すお話です。
初めはあまりの常識の違いと側仕えの横柄な態度に挫けそうだったんだけど、
支えてくれるルッツや叱ってくれるベンノに、
愛してくれる大好きな家族がいるからマインは頑張れるんですよね。

手のつけられない悪ガキのギルと出会った当初は無関心だったのに、
あっという間に手懐けるマインの手腕は傍から見ると聖母みたいだと思いましたね。
もっともマインは誰よりも年下なんだけど、そのギャップすらも超越しているというか。
また、孤児院の飢える孤児たちを救うためルッツたちの助言を受けて、
自力救済できるように計らう事業も聖母みたいですが、
その動機が罪悪感に苛まされずに気兼ねなく読書をするためというのが、
マインの筋金入りの本好きっぷりを表していて面白かったです。(笑

それとマインの暴走(?)が神官長を動かして、
ディスコミュニケーションからスレ違いこじれていたルッツの家族の仲を、
見事に修復した展開は鮮やかでしたね。
急速にマインの性格を把握する手腕といい、神官長の有能さが光るラストでしたが、
神官長の有能さはまだまだこれからが見せ所なので、
今後の展開にも期待したいところです。

また、書籍化書き下ろしのエピローグと短編2つも良かったです。
ルッツの父ディードの視点で語られたエピローグでは、
ディードがディードなりにルッツとすれ違っていたのを懸念しながらも、
言葉を重ねることでわだかまりを解消するという手段が思いつかなかった、
というのが判って妙に得心しました。
お互い理解するためには心の中をしっかりと言葉にするのは当然のように思ってましたが、
その手段すらも知らなければわからない、というのはなるほど納得だな、と。
また、マインの姉トゥーリの視点で語られた短編の方ですが、
トゥーリがマインの姉としてマインに置いていかれないように、
必死に努力する姿がわかってほっこりしましたね。

今世では病弱で虚弱で貧乏と大変なハンデを負っているマインだけど、
前世と同じく家族には恵まれているのは本当に良かったですね。
だからこそ第二部のラストは涙なしには語れないのですが…
まぁ、そこは続きをお楽しみに、ということで。

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