その着せ替え人形は恋をする 15巻(完結)は7月25日発売!
終わるのは寂しいけれど、五条くんと海夢ちゃんのグランドフィナーレを見届けよう!
:: 2013/4/10 水曜日::

■[ラノベ]一歩一歩、少しずつでも前へ。「ココロコネクト アスランダム 下」

ココロコネクト アスランダム下 (ファミ通文庫)
著者/訳者:庵田 定夏
出版社:エンターブレイン( 2013-03-30 )
文庫 ( 414 ページ )
絵師サイト:enfance

最終巻に相応しい、素晴らしく青臭い、そして何よりも面白い傑作でした!

正直、中盤までは読んでて辛いほどにストレスフルでした。
「分かって貰えないもどかしさ」がどんどん積み重なって、
間違った方法に訴える香取生徒会長のやり方を止められないフラストレーションが凄く溜まりましたが、
クライマックスではそれをちゃんと解消しているのが爽快でしたね。

『孤立空間』に閉じ込められてグループ毎に現象が発現する100名超の集団と、
”詳しい事情が言えない”文研部が、立場が違う故に疑いの連鎖を生んで、
何とかリーダーシップを取ろうとする香取の思惑と絡み合って不審スパイラルに陥ったのを、
今まで培ってきた信頼をもってゴールに突き進む姿が格好良かったです。

この手の青少年の閉鎖空間での殺伐としたシチュというのは昔からあります。
「無限のリヴァイアス」でもそうでしたが悲劇的な展開になる事が多くて、
今回もそういった方向に進むのかと思いましたが、
太一がみんなを”群衆”ではなく”一人ひとりの個人の集まり”と認識を変えることで、
文研部みんなが身近な人たちに真摯に向き合うことで結果として劇的に状況を改善していく、
という当たり前なんだけど難しい発想の転換で乗り切ったのが素晴らしかったです。

その中でも今まで物語に深く関わってきた藤島さんが良いポジションでしたね。
スーパーマンには成れないけれど、ウルトラマンには成れるという会話から、

「三分間で世界を変えてやるわ」

というくだりは最高に輝いていて、まるで主人公のようでしたね。

『孤立空間』から出た後も一騒動あったけど、こちらはまぁ「文研部なら何とかするだろう」
という割と安心感を持って読むことが出来ました。(笑
流石にハッピーエンドになるだろう、という確信もあったと言えますが。

今回で「ココロコネクト」シリーズは完結ということで、
ラストエピソードとして綺麗にまとまりましたねー
シリーズ通して、人と人とのコミュニケーションの重要さと青春の青臭さが漂ってきて、
良い作品だったと思います。
一応この後、番外編的な短編集が出るみたいなので、
エロゲのファンディスク的に楽しみに待ちたいと思います。(笑

:: 2013/4/8 月曜日::

■[ラノベ]読解問題! 269Pの雄二の発言の真意を答えよ!「バカとテストと召喚獣」11巻

バカとテストと召喚獣11 (ファミ通文庫)
著者/訳者:井上堅二
出版社:エンターブレイン( 2013-03-30 )
文庫 ( 286 ページ )
作者サイト:始まりは謝罪から
作者twitter:井上堅二 (Kenji_Inoue_)さんはTwitterを使っています
絵師サイト:FOX_TALE ENTRANCE
絵師twitter:葉賀ユイ (hagapon)さんはTwitterを使っています

バカテス最後のエピソードということで、11巻で完結かと思いきや、
どうやら前後編っぽくてもうちょっとだけ続くんじゃ。
途中で短編集を挟んだし本編が久しぶりなので勘を取り戻す少々掛かりましたが、
明久の馬鹿っぷりが今回も初っ端からフルスロットルなので問題ありませんでした。

Aクラスとの因縁の対決をババア長の横槍で中断させられて、
大人の事情で2年生 vs 3年生という試召戦争の形になってしまった明久たち。
姫路さんにこだわる高城先輩のよくわからない事情とか、
色々とねばっこい感触がある試召戦争だけど、最後には綺麗に吹っ切ってましたね。

雄二が本調子じゃない理由とかは途中から気付いてはいましたけど、
実際にその口から語られると「この純情ロマンチスト野郎!」とツッコミを入れたくなりますね!
今回はそのコダワリのせいで終盤まっで見せ場が殆どありませんでしたが、
次巻では最大の敵である味方陣営の根本をサクっと殺っちゃってくれるに違いないので、
期待が高まらずにはいられません。

ただ、雄二のペースがそんなだったので馬鹿コンビが明久と美春の二人だったので、
読んでてちょっと調子が狂ったのは否めませんでした。
美春も美春で馬鹿なのは間違いないんですけど、やはり明久の相方は雄二だよなぁ…
としみじみと感じた11巻でした。

しかし次巻で(多分)完結かー
雄二と翔子、ムッツリーニと工藤さんのカップルはほぼ盤石として、
明久と姫路さんと美波の三角関係はどう結末をつけるんでしょうか。
私、気になります!

:: 2013/4/6 土曜日::

■[ラノベ]学園祭はトラブルフラグ!「彼女がフラグをおられたら こんな風にみんなと学園祭の話をしたの、初めてだな」

黒ストが眩しい凛くんが表紙のがをられ5巻は学園祭だよ!
という訳で今回は学園祭編な訳ですが、非常にボリューミィーな為にこの5巻で終わりきっておりません。
というか7日間通して行われる学園祭の1日目のミスコンが終わった所までしか来ていないので、
このペースだと前後編どころかエンドレスセブンに!(なりません

颯太が帰国せず火が消えたようなクエスト寮だったけど、
始業式に巨大ロボでお姫様二人を連れて凱旋するという衝撃的な再会が!
というか瑠璃はどこまでスケールアップしていくんだろう…

今回は学園祭ということでクラスの融合出し物だったりクエスト寮の融合演劇だったりと、
何か色々と混ぜるな危険なモノばかりで大変な内容だけど、みんな準備からして楽しそうですよね。
ちなみに一番危険なのは「放課後ソー太いむ」というバンド名だと思います。(笑

今回は新ヒロインが登場したようなそうでないような…
むしろ菊乃お姉ちゃんが真ヒロインとして覚醒しそうなフラグが立っているような気がしますよ!
颯太と一緒に試着室に入って全裸を見られるとか、これがエロゲだったらイベントがありますよ、ここで!
よく考えれば竹井10日さんは元々エロゲのシナリオライターだった!
なら問題ないな!(何の?

というかミスコンでの水着の上にTシャツを着せて、そこの水鉄砲で濡れ透けにするとか、
発想はクレイジーで素敵すぎですよ!
流石は竹井10日さんだと思います!

しかしあとがきで書かれてましたが、学園祭をラノベで書かれるのって初なんですね。
野々宮&権田原ペアの実況がいるせいでもの凄いデジャヴってて初めてのイメージが湧きませんでしたが。(笑
ひまチャきとかもの凄いボリュームだったからなぁ…
まぁ、あれは確か運動会だった気がしますけど。(笑

何はともあれ6巻に続く学園祭編も楽しみですね!
何か色々と厨二的なアレコレが策動してるみたいですけど、
あのハチャメチャな劇がどうなるのかとか大変楽しみであります。

:: 2013/4/4 木曜日::

■[ラノベ]聖剣上等!「聖剣の刀鍛冶」15巻

聖剣の刀鍛冶15 (MF文庫J)
著者/訳者:三浦 勇雄
出版社:メディアファクトリー( 2013-03-22 )
文庫 ( 263 ページ )
作者サイト:OTV
絵師サイト:R/L -reclaimed land-
絵師twitter:屡 (kanari_lu)さんはTwitterを使っています

流石に最終巻となると表紙のコスプレシリーズは終了かー
とあとがきを読むまでそう思ってたんですけど、
まさか編集さんにそんな意図があったとは…
正に「その発想はなかった」ですよ。(笑

遂に復活してしまったヴァルニバル。
火山に鎮座する姿は正に龍。
その威容を持って帝政列集国と独立都市の戦闘を止め、
その暴威を振りかざさんとするも、ルークとセシリー夫婦がそれを許すはずもなく…

最終決戦となるだけあって作品の持つ味である”熱血”がいつも以上でしたね。
封印に失敗してもくじけず立ち向かうセシリーは安心感がありましたし、
そのセシリーの無鉄砲さが伝染したかのようにルークも負けじと無茶無謀をやってましたが、
多大な代償を払いながらも最後まで生きて駆け抜けていく姿は流石でしたね。

もちろん、その二人だけではなくリサ、ユーイン、パティ、レジナルドと、
周りのキャラたちも奮戦してこその決着で正に”熱血”でしたね。
シーグフリードには最後まで共感出来ませんでしたが、
エヴァドニのお姉ちゃん病にはちょっとほっこりしました。(笑

ラストはかなり駆け足展開だったのが残念でしたが、
番外編があるみたいなので、そちらでじっくりと後日談が書かれると期待しておきます。
ルークとセシリーの初夜の事後は是非読んでみたいものです。(ぇー

:: 2013/4/2 火曜日::

■[ラノベ]アカツキの試練「ログ・ホライズン 6 夜明けの迷い子」

ログ・ホライズン6 夜明けの迷い子
著者/訳者:橙乃 ままれ
出版社:エンターブレイン( 2013-03-30 )
単行本 ( 318 ページ )
作者サイト:m2lade JAM
作者twitter:橙乃ままれ (marmalade_macro)さんはTwitterを使っています
絵師サイト:instantGarden
絵師twitter:hara (harapand)さんはTwitterを使っています

2月のコミカライズ版ログホラ新刊祭りには間に合わなかったけど、
一ヶ月遅れで原作のログホラ新刊が発売となりました!
元々がWeb小説なのにNHKで来期からアニメ化されるという快挙を成し遂げた本作ですが、
この6巻ではヒロインであるアカツキがメインで主人公のシロエが殆ど出ないという、
割りと異例な内容になっています。

アキバの街に突如現れた殺人鬼。
手練れの冒険者を次々と屠っていく謎の殺人鬼事件とは別に、アカツキは一人思い悩んでいた。
ミノリに対する嫉妬、一流になれない戦闘力への焦り、シロエに頼まれた事への責任…、
様々な思いがない交ぜになり、まるで帰るべき家を見失った少女のようなアカツキは果たして…?

人気投票で一位になったアカツキというキャラクターの萌えを前面に出すのではなく、
彼女が劣等感に苛まれながらも、そこから一歩踏み出して成長しく物語にしたのは流石ですよね。
苦手だったコミュニケーションを必死にたぐり寄せるかのように行い、
同じくがんばっているレイネシアとお互いに支え合うかのようにして周りに助力を求め、
”友だち”と一緒にがんばる少女の姿を見ていると応援したくなります。

”口伝”という新たなるスキルの糸口だったり、フレーバーテキストの侵食だったりと、
細やかでいながら大胆な設定には毎度の事ながら舌を巻く思いです。
これだから橙乃ままれ作品ファンは辞められない。

ログホラ第二章の始まりを乙女たちの頑張りで飾ることになり華やかなオープニングになりましたが、
終わらない”大災害”という名の世界の変革に、シロエの思惑、西の暗躍、大陸の動向と、
これからまだまだきな臭そうな雰囲気が漂ってきているだけに気が抜けませんね。
現在はWeb版でも一旦削除されている外伝に登場した”放蕩者”の彼女がどう出るかも含め、
NHKでのアニメ化ともども楽しみにしていきたいです。
あ、もちろんアカツキとミノリのラブコメ模様も楽しみです!

:: 2013/3/30 土曜日::

■[ラノベ]異世界で夫婦円満「理想のヒモ生活」3巻

理想のヒモ生活 3 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:渡辺 恒彦
出版社:主婦の友社( 2013-03-29 )
文庫 ( 328 ページ )
作者サイト:渡辺 恒彦
絵師サイト:ハイノハナ
絵師twitter:文倉十 (haino)さんはTwitterを使っています

残業150時間オーバーのブラック会社勤務のサラリーマンが異世界召喚され、
女王のヒモとなった物語もあれよあれよという間に3冊目。
1巻で結婚、2巻で出産とハイスピードで進んでいる上に、
従来のライトノベルだとあり得ない内容なだけに今回も斬新&新鮮です。

3巻では引き続き善治郎の王宮での生活とちょっと育児なお話をメインに、
そこにややこしい政治情勢の話も絡んできます。
善治郎とアウラの間に生まれた第一子、カルロス・善吉・カープァですが、
文倉十さんのイラストも相まってやたら可愛らしいですね!
まぁ、赤ちゃんは可愛いものですが!
そしてそんな可愛い赤ちゃんを女王という責務から常に見守れない葛藤を持つアウラと、
南大陸西方語をマスターしていないが為に気軽に話しかけられない善治郎が、
忙しい中で僅かに触れ合える我が子とのコミュニケーションに夢中になっている姿には、
微笑ましくてほっこりしますね!

また、善治郎の現代知識SUGEEEっぷりは今回も健在で、そっち方面も良い感じですね。
今回はカープァ王家の秘匿魔法「時間遡行」があることを知り、
失敗の危険性から躊躇していたエアコン設置に取りかかり涼を得ることが出来た感動。
また、ガラス製造の初歩の成功に水車の歯車についてのちょっとした知識や、
それを検証、実行するまでのちょっとした配慮。
そして趣味レベルとはい蒸留酒の製造や石けんの製造と頑張ってます。

頑張ってると言えば王都と辺境領を繋ぐ塩の街道を封鎖した肉食竜の退治の為に、
辺境伯の跡取りであるチャビエルが若く未熟ながら精一杯頑張ってる姿には、
ちょっと応援したくなる面映ゆい感情を覚えましたね。
しかし南大陸は暑くて爬虫類の天下で、大型哺乳類は北大陸に生息とか、
こっちの世界の生態系も中々に興味深いですね。

塩の街道の肉食竜も厄介ですけど、100年以上外に出ていないない魔道具作りの大家、
シャロワ王家の訪問も間近に迫っていてこれからまた波乱が起きそうですが、
何はともあれアウラと善治郎にはこれからもラブラブで幸せでいて欲しいものです。
しかしこれでWeb版の原作のストックはほぼ切れましたねー…
この3巻までは比較的早いペースでの刊行となっていましたが、
流石に4巻の発売はしばらく先になりそうで残念です。
Web版の更新を待ちつつ、改稿&書き下ろしが多い書籍版も期待して待ちたいと思います。

HTML convert time: 0.145 sec. Powered by WordPress