その着せ替え人形は恋をする 15巻(完結)は7月25日発売!
終わるのは寂しいけれど、五条くんと海夢ちゃんのグランドフィナーレを見届けよう!
:: 2013/1/14 月曜日::

■[ラノベ]王道ファンタジーの開幕!「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」1巻

GA文庫大賞が創設されてから一度も受賞されてなかった「大賞」に初めて輝いたのは、
ダンジョンを探索する王道中の王道のファンタジーにしてボーイミーツガールの、
「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」だった!

という訳で元旦の更新でお知らせしたように、アキバBlogのインタビュー記事にも関わった、
ダンまちこと「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の1巻が発売になりました!
ちなみにインタビューすることになったキッカケはtwitter上でのこの発言のお陰です。(笑
いやー、何事も言ってみるもんですね!

元々本作は同名のタイトルでArcadiaのSS投稿掲示板で連載されていた作品で、
後に小説家になろうでも同時公開されてどちらでも好評を博した人気作品です。
それが前述のインタビュー記事にも書かれている通り、感想で商業デビューを促されてGA文庫大賞に応募したら、
見事に大賞を受賞するに至ったという経緯となっています。

神々が下界に降臨した世界で発展を遂げる迷宮都市オラリオに女の子との出会いを求めてやってきたベルが、
ダンジョンに潜った先で出会ったのはトップランクの冒険者アイズ・ヴァレンシュタイン。
窮地を救われるという配役が逆転したボーイミーツガールから加速していくベルの成長が見所です。

一年半前にはてなの記事で言及したことがありますが、弱かった主人公が成長していく王道ストーリーという、
20年前の少年ジャンプ作品のような熱さと面白さがあるんですよね!
ベル・クラネルという主人公にロリ巨乳な女神ヘスティアを中心として、
これから色々と出てくるキャラクターが魅力に溢れているのも目が引かれます。

ちなみに元々のWeb小説の第一部(10話構成)における4話に大幅にプラスアルファして、
設定も色々変更された内容がこの第1巻となっています。
具体的にどこが変更されたかというと冒頭のベルくんが○らす描写が削除されたり、
ヘスティアたちの拠点が下水道だったのが寂れた教会になったりと、
全体的に納得できる所ばかりですので、Web小説既読組も安心の内容です。

「アクセル・ワールド」「ソードアート・オンライン」「魔法科高校の劣等生」
「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」「まおゆう魔王勇者」「ログ・ホライズン」等々、
今までもWeb小説発の人気コンテンツが生まれてきましたが、
そういった数々の名作と並べても遜色が無い傑作ですので是非とも読んで欲しいです!

来月発売の2巻では準ヒロインのリリが出てきますし、
3巻ではこの作品最大の見せ場であるバトルが収録されるはずですので、
今から楽しみで仕方ありません。
ちなみに私はWeb原作10話のクライマックスは脳内で漫画のコマ割りどころか、
アニメーション再生までされたのでダンまちが将来アニメ化されても全く驚きませんね!

という訳で今年一押しの作品ですので是非とも手にとって欲しいです。
面白いよ!

:: 2013/1/8 火曜日::

■[ラノベ]血と臓物が溢れる戦記モノ「死神を食べた少女」上,下

死神を食べた少女 (上)
著者/訳者:七沢またり
出版社:エンターブレイン( 2012-12-15 )
単行本(ソフトカバー) ( 330 ページ )
連載サイト:死神を食べた少女
作者サイト:七沢またり
絵師サイト:チョモランのペエジ
絵師twitter:チョモラン 二日目セ13b (huusen_uri)さんはTwitterを使っています

死神を食べた少女 (下)
著者/訳者:七沢またり
出版社:エンターブレイン( 2012-12-15 )
単行本(ソフトカバー) ( 444 ページ )
連載サイト:死神を食べた少女
作者サイト:七沢またり
絵師サイト:チョモランのペエジ
絵師twitter:チョモラン 二日目セ13b (huusen_uri)さんはTwitterを使っています

ログ・ホライズンと同じく「小説家になろう」の連載作でエンターブレインから発売となった本作ですが、
その作品の内容は腐敗しきった国の中枢とクズな上官たちのアホな命令に現場がジリ貧に追い込まれる中、
死神を食べて力を得た少女が故郷の村を滅ぼした憎き反乱軍を老若男女全てを皆殺しにする為に王国軍に参戦し、
血と怨嗟に塗れた戦場の中、大鎌を振り回して惨劇を振りまく物語です。

元々は作者がにんぽっぽ名義でDQ3の二次創作(規約変更により現在は削除済み)を書かれてたんですが、
その世界観を下敷きにした歪んだ主人公の物語を書こうとして作られたのが本作になります。
ベースが二次創作とはいえ、それが全然感じられないくらいのオリジナル作品ですので、
初見の人はあまり気にしなくても良いと思います。

ただ、初見の人は血と臓物が溢れる描写とクズな上官たちへのイラツキへの覚悟が必要です。
ちなみに前者に関してはヒラコー作品が好きなら問題ないというか、むしろウェルカムですね。
後者に関しては最後にはキッチリとクズにはクズらしい末路が用意されていますので、
カタルシスを感じることが出来ます。
ですので最後まで読む覚悟と言い換えた方が正確かもしれません。

肝心の主人公ですが、下っ端の兵卒だった頃からひたすら敵を殺しまくり、
その軍功によって最終的には少佐まで上り詰めるシェラ。
彼女の行動原理は名誉欲とかそういったモノとは無縁で食欲こそが基本原理です。
自分の食事を邪魔するモノには容赦せず、食事を分けてくれた相手には優しくするという、
そんな歪んだ主人公がシェラ・ザードという人です。

敵方には死神として恐怖の代名詞となり、味方には尊敬or畏怖の対象となるシェラが、
腐敗しきった王国の動向なんか歯牙にも掛けず、その食欲と復讐のみで行動し、
最後にはやり遂げるという基本のストーリーになります。

書籍化に伴い大幅に改稿されてますが、基本的にはWeb版と同じ展開ですので、
まずはそちらで試し読みしてみるのも良いかと思います。
取り敢えず第4話あたりまで読めば雰囲気が掴めると思いますので、
そこまで一気に読み進めることをお勧めします。

:: 2013/1/5 土曜日::

■[ラノベ]真打ちは最後に登場ですよ!「ここから脱出たければ恋しあえっ」3巻

ここから脱出たければ恋しあえっ3 (角川スニーカー文庫)
著者/訳者:竹井 10日
出版社:角川書店(角川グループパブリッシング)( 2012-12-28 )
文庫 ( 295 ページ )
作者サイト:東京帝国立・八坂原学院/初等部
作者twitter:竹井10日 (tendays_takei) on Twitter
絵師サイト:雑記
絵師twitter:カレー (flat_fish_) on Twitter

2巻の感想で上限は30巻とか書いていましたが、
あとがきによると実は次巻完結で全4巻ということになるみたいですよ!
竹井10日作品としては後発の部類なのに初めての完結作品になるとは…(単発作品除く)
エロゲのシナリオは結構綺麗にまとめていたので、
風呂敷の畳み方にも期待しております。

まぁ、そんなことは次の4巻が出てからの話でして、
この3巻では豪華客船内で再現された9年前の廃病院の中で思い出される、
恋心ちゃんというキャラクターと名無しさんの暗躍と、
ハチャメチャで修羅場な展開と、怒濤のネタバラシ展開の連続であります。

みんなとのキス展開やら、嬉し恥ずかしな各自の部屋探検だとか、
割りと楽しい展開がありつつ、恋心ちゃんが恋というモノの素晴らしさを知り、
そして悠真がハーレム主人公体質的な志を持つキッカケを持つに至った9年前の話だとか、
色々と興味深い話が多かったです。

しかし千早の正体がまだ謎だったりHSCという組織が謎だったりと、
色々とバックボーンが気になりつつ、最後のヒキが姉妹丼的なアレなのかと期待させたりと、
良い所で最終巻である次の4巻に続く訳なんですが、
多産な竹井10日さんですのでそれほど待たせずに出てくると期待しております。
まぁ、がをられアニメ化が控えてるから難しいかもしれませんが…1

:: 2013/1/4 金曜日::

■[ラノベ]栞子さんとお母さん。「ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~」

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
著者/訳者:三上 延
出版社:アスキー・メディアワークス( 2012-06-21 )
文庫 ( 307 ページ )
作者サイト:馬的思考日記
作者twitter:三上延 (mikamien)さんはTwitterを使っています

大輔が本を読めない体質(=トラウマ持ち)なお陰で本の解説が色々出てくる訳ですが、
今回は古書業界という狭いながらも独自の業態も綴られています。
古書はせいぜい漫画くらいしか目につかない私としては、
かなり独自の妙味がある業界だと思う次第です。

そしてこの3巻では2巻で少しだけ出てきた栞子さんのお母さんである智恵子さん絡みの話が多いです。
智恵子さんを蛇蝎の如く嫌い、そして同じくらい恐れているヒトリ書房の老人との因縁や、
智恵子さんの女学校時代の旧友からの依頼といったエピソードに、
1巻で出てきた坂口夫妻と奥さんのしのぶさんと疎遠な実家の母とのエピソードが収録されています。

それにしても坂口夫妻のエピソードですが、文字媒体だからこそミステリーとして成り立ってますけど、
これ、ドラマ化なんかしたらあっという間に謎が解けてしまいそうなんだけど、大丈夫なんでしょうか。(笑
まぁ、本作はミステリー要素は面白さのせいぜい半分くらいなので、
特に問題はないのかもしれませんが。

それとあとがきにもあるように、舞台が2010年ということがあり、
作中に出てきた絶版本は幾つか復刊されているので手に入りやすいというのは興味深いですね。
現在は電子書籍という市場もあるので今後ビブリア古書堂の事件手帖で出てきた作品が、
次々復刊されることになる、というのもあるのかもしれませんね。

:: 2013/1/3 木曜日::

■[ラノベ]栞子さんは巨乳。「ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~」

ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)
著者/訳者:三上 延
出版社:アスキー・メディアワークス( 2011-10-25 )
文庫 ( 261 ページ )
作者サイト:馬的思考日記
作者twitter:三上延 (mikamien)さんはTwitterを使っています

「ビブリア古書堂の事件手帖」のコミカライズは幾つか始まっていて、
そのどれもが面白い出来ですし、そもそも私がこの作品の内容に触れたのが、
good!アフタヌーンでのコミカライズだったりします。
その出来に関しては興味が惹かれる仕上がりだったから分かるように充分あるのですが、、
ただ「菅野マナミさんが作画のも読みたいなぁ」と思うのも確かだったりします。

何でそんな漫画の話をしたかというと、この2巻ではあの有名な漫画家の古書が出てくるからです。
足塚不二雄…、後の藤子不二雄のデビュー作「UTOPIA 最後の世界大戦」です。
現在は復刻されていますが、数ある漫画古書の中でも高額な単行本にまつわる、
栞子さんが忌避しながらも、どうしても似てしまう栞子さんの母親がどんな人だったかという話です。

それ以外の短編も幾つかありますが、栞子さんと大輔のキャラの掘り下げがメインでしたね。
栞子さんが子供の頃どういった少女だったのか、どういった経歴を辿ってきたのか。
大輔の高校時代と当時の元カノとの付き合い方がどういった感じだったのか。
お互いがお互いのことを知ることで名前を呼び合うという関係になりながらも、
栞子さんは母のことが記憶にこびりついて結婚はしないと誓っているという、
単純に話が進まない所がもどかしく、でも作品として面白いです。

それはそうと、栞子さんの萌えキャラっぷりが留まるところを知らないですね!
妹との挨拶がハグだったり、女子校育ちで恋愛事に全く免疫がなかったり、
自分が巨乳であることに無自覚で男性からの視線に鈍感とかどんだけなんだと。
うーんこれは…、男性の理想像そのまんまと言われても否定できないなぁ…
まぁ、理想的だからこそこの上なく魅力的なんですけどね!
栞子さんハァハァ。(ぉ

:: 2013/1/2 水曜日::

■[ラノベ]黒髪ロングは正義。「ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~」

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
著者/訳者:三上 延
出版社:アスキーメディアワークス( 2011-03-25 )
文庫 ( 307 ページ )
作者サイト:馬的思考日記
作者twitter:三上延 (mikamien)さんはTwitterを使っています

ドラマの帯が巻かれる前に慌てて購入したボクです。
話題自体は結構前から聞いてましたが予想以上に人気になっていて驚きました。
作者のラノベの著作も名前だけしか聞いてなかったので中々手が伸びなかったんですが、
ドラマを見て買ったと思われるのも癪なので先に買って読んだ次第です。

前評判と設定だけを聞いて「『文学少女シリーズ』と『ひまわりさん』を足して2で割った感じかな?」
と失礼ながら思ってたんですが、結構いい線いった予想だったかな、という印象です。(笑
文学マニアで推理モノという設定は「文学少女シリーズ」に近いし、
黒髪ロングで巨乳で眼鏡な書店の店長という篠川栞子さんの設定は「ひまわりさん」そっくりですしね。
まぁ、栞子さんとひまわりさんの性格はかなり違いますが。

北鎌倉駅の近くに店を構える「ビブリア古書堂」
ある日本を読めない体質の五浦大輔がある事情で尋ねることで物語は始まります。
本の査定は現在入院中の店長である篠川栞子が引き受けているということで、
店長代理の妹に促されて病室を尋ねたら本の山に埋もれたベッドに佇む栞子さんと出会い…

と、いった具合の冒頭から幾つかの短編が連なり、
そうした短編が繋がる形で最後の話で綺麗に纏まっている内容になっています。
元々作者がライトノベル出身といことと、メディアワークス文庫という土壌もあり、
夏目漱石全集といった作中に出てくる古書に馴染みがなくても普通に面白い内容でした。

栞子さんは入院していることもあり、いわゆる安楽椅子探偵的なことをする訳なんですが、
解決する事件はどれも犯罪性の低いものばかりであることと、何かしらの古書に関することが、
事件の鍵となっていることが本作の要となっていることではないかな、と思います。
それに栞子さんの基本的に内気で口下手なんだけど、本のことについてのみ饒舌になる所とか、
かなり可愛らしく感じました。(笑

越島はぐさんが描かれる栞子さんのイラストも美麗で魅力的なので、
普段活字はせいぜいライトノベルしか読まない私みたいな人も気軽に読めます。
また、レーベル的にも赤川次郎くらいは読んでた還暦の世代の人でも、
扱ってる内容が古書ということもあり手に取りやすいのではないかな、と思います。

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